今年もいよいよ「クリスマス」が今週末にやって来る。そこで世界中で親しまれているクリスマス聖歌「きよしこの夜」初演の地を紹介したいと思う。この聖歌が誕生したのは今から200年近くも前の1818年に遡る。場所はオーストリア、ザルツブルク近郊のオーベンドルフ(ザルツブルク中央駅前からオーベンドルフ鉄道に乗り換え約40分)の聖ニコラウス教会でクリスマス・イヴに初演されている。もっとも教会は20世紀初頭の1906年に取り壊され現在はその跡地に写真の「きよしこの夜礼拝堂」が建っている。写真(下)の礼拝堂内の祭壇はもともとの「聖ニコラウス教会」にあった祭壇が使われている。(いずれの写真も1996年筆者撮影)
この聖歌は時の副司教ヨゼフ・モーアがテキストを作成し友人の音楽家(オルガニスト)フランツ・グルーバーが作曲、ソプラノとアルト独唱と合唱のための作品である。現在ではこの礼拝堂で「クリスマス・ミサ」が行われており世界中から多くの観光客も訪れている。筆者も1996年、大雪の中を訪問した思い出がある。