私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

カラヤン&ベルリン・フィル - シベリウス交響曲第6番・第7番

2013-12-31 01:20:30 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  カラヤンのシベリウス交響曲レコードについてはすでに何度か取り上げてきたがこのベルリン・フィルとの1967年録音、「第6番」・「第7番」は特に好きな演奏で抒情性豊かな透明感あるベルリン・フィルサウンドが美しい。なぜか実演で取り上げなかったことが不思議である。カラヤンとベルリン・フィルによるシベリウス交響曲録音は1965年の「第4番」・「第5番」が最初だがこの年の5月、ベルリン・フィルとのヨーロッパ演奏旅行の際、ヘルシンキを訪れ「第4番」・「第5番」をプログラムに取り上げ絶賛を浴びた。ただカラヤン・ファンとして「第3番」を録音しなかったことが惜しまれる。(写真ーLP 独グラモフォン139 032) 

 


エードリアン・ボールトのシューマン「交響曲」(1956年ステレオ録音)

2013-12-25 12:08:25 | 交響曲

  エードリアン・ボールト(Adrian Boult/1889~1983)はどうしてもエルガー、ヴォーン・ウィリアムズ、ホルストなどイギリス音楽のスペシャリストとしてのインパクトが先行してしまう。しかし一方では今回紹介するシューマンやブラームスなどの演奏でも定評があった。写真のLPは1956年に「ロンドン・フィル」とステレオで録音したシューマンの「交響曲第1番<春>」・「第3番<ライン>」がカップリングされた1枚である。(国内盤ーテイチクULS-3081 原盤ー英PYE)因みに彼は当時、「ロンドン・フィル」と同時に「第2番」並びに「第4番」もレコーディングしており交響曲全集録音を完成している。こちらも当時(1977年ごろ)テイチクから同シリーズでリリースされた。(ULS-3082)最初期のステレオ録音なので音質は良好と云い難いが超快速テンポで推し進める(「ライン」は演奏時間30分を切る)ボールトの鋭角的でスタイリッシュな演奏が印象的だ。

 


フリッチャイのシューマン/交響曲第1番ロ長調「春」

2013-12-19 18:01:01 | 交響曲

  ハンガリーの名匠、フェレンツ・フリッチャイ(Ferenc Fricsay/1914~1963)が当時首席指揮者を務めていた「ベルリンRIAS放送響(現、ベルリン・ドイツ響)とドイツ・グラモフォンに遺したシューマンの交響曲第1番変ロ長調作品38「春」である。1955年のモノラル録音で彼の唯一のシューマン交響曲録音となった。筆者所有のLP(写真)は1962年リリース、当時のグラモフォン廉価盤シリーズ「英ヘリオドール(HELIODOR)」盤」でレコード第2面の余白にベルリン・フィルとのスメタナ連作交響詩「わが祖国」から「ボヘミアの森と草原から」(1953年録音)が収録されている。(英ヘリオドール, 478141 HI-FI) 当時、このシューマンの国内盤はずっと未発売のままだったが1990年代になってCDでほぼ同時期にモノラル録音された同RIAS放送響とのドヴォルザーク交響曲「新世界から」とのカップリングで発売された。録音に時代を感じさせるがしっとりとした深い味わいを持つシューマンが魅力的だ。

 

 

 


ダニエル・ゲーデ、ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ全曲」

2013-12-18 03:10:47 | 室内楽曲

  久しぶりにさわやかなブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ」の演奏を聴いた。写真は独レーベル「TACET」からリリースされているダニエル・ゲーデの「ブラームス、ヴァイオリン・ソナタ全曲アルバム」である。彼は1994年に弱冠28歳で「ウィーン・フィル」のコンサート・マスターに就任し2000年まで務めその実力は日本でもよく知られているがこのCDで改めて感服した次第である。録音に定評があるレーベルだけあり音質も素晴らしい。ピアノ伴奏は夫人のセッシュ・リューが担当、二人の息のあったアンサンブルも見事だ。彼は今年の4月より「読売日響」のコンサート・マスターに就任、日本での今後の活躍にも期待したい。(写真ー独TACET 193)

 

 

 

 

 


リパッティ シューマン「ピアノ協奏曲イ短調 作品54」 (1950年ライヴ盤)

2013-12-08 22:26:41 | 協奏曲

 ルーマニアの天才型ピアニスト、作曲家でもあたディヌ・リパッティ(1917~1950)が亡くなるおよそ9か月前に遺したコンサート・ライヴ録音である。(国内盤ロンドン -SLC6097) これは1950年2月22日、ジュネーヴのスイス・ロマンド管弦楽団の本拠地「ヴィクトリア・ホール」におけるライヴで指揮はもちろんエルネスト・アンセルメ、この放送用音源(モノラル)は1970年に発見されレコード化された。因みに写真の国内盤LPは1974年の再リリース盤でレコードの第2面にはアンセルメ&スイス・ロマンド管弦楽団によるシューマン(グラズーノフほかによる管弦楽版)舞踊音楽「謝肉祭」(原曲:ピアノ曲)が収録されている。(ステレオ録音) リパッティによるシューマンの「ピアノ協奏曲」はほかに1948年スタジオ録音盤のカラヤン指揮フィルハーモニア管弦楽団(EMI)の名盤が有名だがこのアンセルメ盤は病魔と戦うリパッティがまさに渾身の力を振り絞ってのぞんだもので彼の何か妖気に満ちた不思議な緊張感が伝わってくる。