私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

イゴール・マルケヴィッチ&ラムール管弦楽団 -ドビュッシー「海」ほか (DG初期録音)

2013-10-30 19:42:39 | 管弦楽曲

 イゴール・マルケヴィッチがパリの「コンセール・ラムルー管弦楽団」首席指揮者時代(1957-61)に「ドイツ・グラモフォン」に録音した名盤のひとつである。収録作品はドビュッシー交響詩「海」、「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」(ハープ:スザンヌ・コテル)、ルーセル「バッカスとアリアーヌ」第2組曲である。筆者所有の盤はモノラル(LPM 18 594)だが「ドイツ・グラモン」総合カタログを見ると後にステレオ盤(138 073 SLPM)がリリースされている。マルケヴィッチはどちらかと云うとアクの強い指揮者だったがこの演奏も彼の個性がよく発揮された興味深い1枚だ。

 

 


カラヤン、R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」 (1975年EMI録音)

2013-10-29 19:31:05 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  写真のLPはカラヤン&ベルリン・フィルによるチェロにムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ、ヴィオラにウルリッヒ・コッホを迎えてのR.シュトラウス交響詩「ドン・キホーテ」(1975年EMI録音)である。カラヤンの1965年(DG録音)に次ぐ2度目の録音に当たる。写真のLPレコードは1978年に再リリースされた「プロ・ユースシリーズ」と称していわゆる音質のハイ・クォリティー化を目指したリマスター盤であった。(国内盤ー東芝EMI-AFL-99001) よりクリアーで重厚なサウンドが楽しめる1枚でこのほかアンドレ・プレヴィン、ホルストの「惑星」やチャイコフスキーの「白鳥の湖」なども同シリーズで発売されたと思う。


カラヤンのチャイコフスキー、バレエ音楽

2013-10-28 16:15:03 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 カラヤンのチャイコフスキーの三大バレエ音楽「白鳥の湖」・「眠りの森の美女」・「くるみ割り人形」の録音を組曲でそれぞれ生涯に4回行っている。初出のLPレコードは「くるみ割り人形」は別にして4回とも「白鳥の湖」・「眠りの森の美女」のカップリングでリリースされた。年代順に整理してみるとフィルハーモニア管弦楽団と1952年モノラル録音と1959年ステレオ録音(いずれもEMI、キングスウェイ・ホール、ロンドン)、1965年ステレオ録音・ウィーン・フィル(DECCA、ソフィエン・ザール、ウィーン)、1971年ステレオ録音ベルリン・フィル(1971年イエス・キリスト教会、ベルリン)となる。どれも発売当時のレコードの売れ行きは好調だったが特に2度目のEMIのステレオ盤は人気を集めたようだ。一方「くるみ割り人形」の初出カップリングはそれぞれフィルハーモニア管弦楽団の1952年モノラル録音(EMI)がヘンデルの「水上の音楽」組曲、1961年ステレオ録音ウィーン・フィル盤(DECCA)がグリーグ「ペール・ギユント」第1組曲・第2組曲から抜粋、1966年ステレオ録音ベルリン・フィル盤がチャイコフスキー「弦楽セレナーデ」、最後の1982年のデジタル録音ベルリン・フィル盤が「幻想的序曲ロメオとジュリエット」であった。写真は「DECCA」録音のCDで三大バレエ音楽をまとめて収録したものである。個人的にはこの演奏、録音が一番気に入っている。ただカラヤンは実際のコンサートではこの三大バレエ音楽を全曲も含めプログラムに取り上げていない。(写真ーCD国内盤、オリジナルLPレーベル・シリーズ、ユニバーサルUCCD-4401)

 

 

 

 


ダヴィッド・カドゥシュ - シューマン「ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調」ほか

2013-10-27 13:40:16 | 器楽曲

 フランスの新進ピアニスト、ダヴィッド・カドゥシュの2009年12月にパリで行われたコンサート・ライヴ盤である。(仏Art Act-AR 003)彼は1985年ニース生まれの28歳、その優れたピアノ・テクニック、鋭い感性でこのシューマンのスケール感あるシューマンの「ソナタ第3番」を聴かせている。このソナタは初版の際「管弦楽を伴なわない協奏曲」(1836年)と云われたが後に「スケルツォ」を加えて「第3番」のソナタとなった。(改訂1853年)このCDにはフランス国立高等音楽院の学生メンバーで構成された「アルデオ弦楽四重奏団」と共演したシューマンの「ピアノ五重奏曲変ホ長調」(ライヴ)も収録されておりこちらも素晴らしい。今後の益々の活躍も期待したい。

 

 


アンリ・ドゥマルケット、サン=サンース チェロ作品集

2013-10-26 19:03:58 | 協奏曲

  写真のCDは2010年に「仏Mirare」レーベルからリリースされたフランス中堅チェリスト、(Henri Demarquette)のサン=サンースのチェロ作品集である。ドゥマルケットは1970年生まれ今年43歳、日本では「ラ・フォル・ジュルネ東京(2011年)」にも参加しファンも多い。CDには「チェロ協奏曲第1番」・「チェロ・ソナタ第1番」・ロマンス ヘ長調」・「チェロとピアノのための組曲」・「動物の謝肉祭」の計5作品が収録されている。「協奏曲」と「動物の謝肉祭」はジョセフ・スウェンセンが指揮する「パリ室内管弦楽団」が共演、さらに「謝肉祭」にはピアノにボリス・ベレゾフスキーとブリジット・エンゲラーの二人が加わる。「チェロ・ソナタ」のピアノ伴奏はベレゾフスキーが担当、また「ロマンス ヘ長調」は元来、ホルンまたはチェロと管弦楽のために書かれた作品だがここではピアノ伴奏版で演奏されブリジット・エンゲラーがピアノを弾いている。ドゥマルケットの気品ある甘美なチェロに息のあったベレゾフスキーとエンゲラーのピアノが輝る。(仏Mirare - MIR 108)

 

 

 

 


ジュリーニ&ウィーン・フィル ー ブルックナー「交響曲第8番」 

2013-10-25 19:05:26 | 交響曲

  写真のジュリーニ&ウィーン・フィルによる「ブルックナー交響曲第8番」(1984年DG録音)は彼のウィーン・フィルとの交響曲初録音でもあった。過去に同時期行われたこのコンビによるコンサート・ライヴ(FMエア・チェック)、CDはすでに紹介ずみだが今回久しぶりにこのLPレコードに針をおろしてみた。彼はその後「ドイツ・グラモフォン」にウィーン・フィルとは「第7番」を1986年、「第9番」を1988年に録音したがやはりこの「第8番」が大変素晴らしい。 またLPで聴いてみるとウィーン・フィルのたおやかな響きがことさら美しく感じる。リリースされた1985年当時まだLPとCDが同時発売されていた時代であった。今考えてみると両方を求めておいてよかったと思っている。(写真、独グラモフォンLP国内盤52MG 0856/7)

 

 


カラヤン&ベルリン・フィル - ウェーバー「舞踏への勧誘」ほか管弦楽作品集

2013-10-24 16:38:52 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 カラヤン&ベルリン・フィルによる1971年9月ベルリン、「イエス・キリスト教会」録音のウェーバー「舞踏への勧誘」(ベルリオーズ編曲)ほかを収めた管弦楽曲集である。(独グラモフォン2530 244) 「舞踏への勧誘」はこのほか1958年フィルハーモニア管弦楽団録音(EMI)、1983,84年ベルリン・フィルとのデジタルによる再録音(DG)があるがこのLPに収録されたこのほかのベルリオーズ劇的物語「ファウストの劫罰」から「妖精の踊り」・「鬼火のメヌエット」、リスト「メフィスト・ワルツ第1番(村の居酒屋の踊り)、スメタナ歌劇「売られた花嫁」から「ポルカ」・「フリアント」「道化師の踊り」、ドヴォルザーク「スケルツォ・カプリチオーソ」はこの録音が唯一のものである。また実際のコンサートでも戦前にベルリオーズの「妖精の踊り」が「スウェーデン放送響」と演奏された記録があるぐらいでその他の作品は取り上げてない。


ルイ・フレモー、「モンテカルロ国立歌劇場」時代の名盤

2013-10-23 12:27:56 | 管弦楽曲

  フランスの名匠ルイ・フレモーの「モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団」音楽監督時代の名盤である。1960年代初頭の録音、ステレオ録音されているが筆者所有の写真の盤はモノラル盤(独グラモフォン、LPM 18 649)なのが残念だ。収録作品はデュカスの舞踊音楽「ラ・ペリ」、交響詩「魔法使いの弟子」、サティのサイレン、タイプラター、発電機などを用いた当時新感覚で未来派志向が高く一大センセーションを起こした舞踊音楽「パラード(見世物小屋)」の3曲である。フレモーの気品が感じ取れる名演でジャケット・デザインもおしゃれで気に入っている。


デルヴォー&コロンヌ管弦楽団 - ルーセル「交響曲第2番」

2013-10-22 11:30:02 | 交響曲

  昨日に続きデルヴォーのLPからもう1枚、写真のアルベール・ルーセル「交響曲第2番」(仏パテ 2 C069-73096)を取り上げてみたい。ルーセルの交響曲については過去にミュンシュ、クリュイタンスの「第3番」、「第4番」のレコードを紹介ずみと思うがそもそもルーセルの交響曲は現在でも録音の数も限られており全集録音となるとルーセル没後50周年記念盤としてリリースされたシャルル・デュトワ&フランス国立管ぐらしか思いだせない。ルーセル(Albert Roussel/1869~1937)の作風はフランス印象主義的観点から出発し新古典主義の境地に達する。この「第2番変ロ長調作品23」はルーセル52歳の時に完成、全3楽章から構成され彼の4曲の交響曲の中でも演奏時間約40分を要する。ルーセル独特の渋さ、色彩感豊かな音づくりが特徴だが聴きどころがつかみにくいところも今いち人気がうすい要因かもしれない。デルヴォーは確かこの「第2番」しか録音しなかったと思うがさすがフランス近代音楽のスペシャリスト、巧みな棒さばきでルーセルのロマンティシズムを聴かせている。またフィルアップされた晩年に書かれた3楽章構成の「小管弦楽のためのコンセール作品34」も印象的だ。

 

 

 


ピエール・デルヴォー&コンセール・コロンヌ管 - ドヴォルザーク 「新世界から」 

2013-10-21 22:42:16 | 交響曲

  ピエール・デルヴォー(Pierre Dervaux/1917~1992)&「コンセール・コロンヌ管弦楽団」による「仏デュクルテ・トムソン」レーベルのレコードについては以前ベルリオーズ「幻想交響曲」(1962年ライヴ録音)を取り上げたかと思うが今回紹介するドヴォルザーク「交響曲第9番<新世界から>」(レコードでは「第5番」)も大変懐かしい1枚である。(写真LP/仏DUCRETET THOMSON-CC 505) こちらは1961年12月12日のコンサート・ライヴ録音である。フランスの指揮者、オーケストラによるドヴォルザークの録音も当時はまだ珍しかったかと思う。演奏も当然のことながらチェコやドイツのオーケストラとはまたひと味違う。彼はシャルル・ミュンシュを継いで、1958年から亡くなるまでこの楽団の首席指揮者をつとめこの楽団との繋がりは深かった。また彼は1965年にNHK交響楽団に客演、その後も何度か来日しその演奏の一部は「N響85周年記念ライヴ・シリーズ」でCD化されている。