フランソワ=グザビエ・ロト(François-Xavier Roth)は1971年パリ近郊北西部に位置する「Neuilly-sur-Seine(ヌイイ・シュール・セーヌ)」生まれの古典から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ指揮者である。彼は2011年より「バーデン・バーデン&フライブルクSWR交響楽団」の首席指揮者を務めている。今回はこのオーケストラとのマーラー/交響曲第1番とウ゛ェーヴェルン「夏風の中で」を収めたCDに注目してみたい。録音は2011年11月2日、3日フライブルクの「コンツェルトハウス」におけるライブ録音でテンポを速めにとったマーラーの演奏が現代感覚にマッチし彼らしく魅力的だ。また一方のウェーベルンがまだ大学時代(1904年)に書いた管弦楽曲「夏風の中で」は後期ロマン派的作風が色濃く出た美しい作品でここでもロトの巧さが光る。(独hänssler Classic -CD 93.294)