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今日は圓生師の「お藤松五郎」が聴きたくなり写真のCDを朝からじっくりと耳を傾けた。圓生の「お藤松五郎」の音源は映像も含めるとこれまでに何種類かリリースされていると思うが筆者が好きなのは写真の「ソニー・ミュージック」から1994年CD化された1974年ー75年スタジオ録音によるものと実演ライヴものでは1979年5月31日国立小劇場における「TBS落語研究会」の高座である。この模様は1986年8月に「TBS落語特選会」で放送されたものを録画し保存しているが現在は「DVD化」され市販もされているようである。
筆者は圓生師の実演をその昔「東横落語会」や「落語研究会」でも接したことはあったがこの「お藤松五郎」は生で聴く機会がなかった。この噺の舞台は噺の中で圓生師も説明しているが「両国橋」の西側、つまり現在のJR両国駅がある「向こう両国」に対して舞台となる「西両国」の川筋には「よしず張り」の水茶屋(現在の喫茶店のようなもの)がずらりと建ち並んでいたようである。
圓生師が演じるこのスタジオ録音による「お藤松五郎」は「出囃子」が通常の「正札付」ではなく唄入りの「はれて雲間に」でこれから始まる芝居噺の雰囲気を作り上げ、噺の「大詰め」、「松五郎独白の芝居ぜりふ」では鳴り物も使いさらに噺の演出効果を盛り上げている。55分に及ぶ長講も時間を忘れ聴きほれた。