今年も残すところあと数時間になってしまった。 月日が経過するのが年をとるにつれ速くなる感じがする。 ウィーンでは今日大晦日は恒例のウィーン・フィルの「ジルヴェスター・コンサート」、明日の元日は午前11時15分から「ニューイヤ・コンサート」が開催される。今回の指揮はフランツ・ウェルザー=メストで明日の現地からの生放送が楽しみである。筆者はカラヤンが最初で最後にこの舞台にたった1987年の「ニュー・イヤー・コンサート」に運よく足を運んだことを思いだす。このコンサートは筆者にとってこれまで海外で数多く聴いたコンサートの中でも絶対に忘れることができない一つである。
写真はそのコンサートの模様を編集したライヴ盤だがCDではなくLPである。まだこの当時はCDと同時にLPも発売されていた。日本ではCDへの移行が速かったが海外、特にヨーロッパではまだLPの方がむしろ主流だった。ウィーンの大きなレコード店でもCDは店内の片隅に置かれていた時代である。因みに写真のLPは国内盤グラモフォンーレコード番号「23MG 0593」で当時2,300円で発売され同時に発売されたCDは3,000円だったと思う。現在のLPレコードの価格は途轍もなく高価になってしまったがやはりLPの音には愛着がある。日本でのLPプレスの最晩年が1987年ごろではなかったか? それだけにこのLPには思入れが深い。しかもこのカラヤン盤は数多い「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート」ライヴ盤の中でもベスト・ワンといっても過言ではない。 写真(下)「1987年ニューイヤーコンサート」プログラム」から