私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

クルト・ヴェス&日本フィルの貴重ライウ盤から 

2013-08-06 17:23:05 | 管弦楽曲

  今回紹介する写真のLPレコードはクルト・ヴェス&日本フィルによる「ウィーン音楽の夕べ」と題する貴重なライヴ録音である。これは「日本フィルハーモニー交響楽団」自主制作レコードで限定配布盤であった。内容は1972年9月4日、「東京文化会館」におけるコンサート・ライヴを収録したものでオーストリア、リンツ出身のクルト・ヴェスが得意とするヨハン・シュトラウス・ファミリーの音楽をメインにしたものである。当時、「日本フィル」は財政等の問題から分裂を余儀なくされこのコンサートは久しぶりの「東京文化会館」におけるステージだった。指揮者ヴェスとの息もピッタリ、ライヴならではの熱演がよみがえる。特にアンコールで再度演奏されたポルカ「狩り」は印象的だ。ジャケットの解説によれば録音用マイクは会場の吊り下げマイク2本だけによるものということだが音のバランスも大変素晴らしい。(写真:日本フィル自主制作盤ーJPS-1)

 

 

 

 

 

 


ベーム&ムスリン、シュトゥットガルト放送響 ー ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」

2013-08-01 01:27:18 | 協奏曲

 オールド・ファンには懐かしい旧ユーゴスラヴィア、ザグレブ出身の名女流ピアニスト、ブランカ・ムスリン(Branka Musulin/1920~1975)のベーム指揮シュトゥットガルト放送交響楽団によるベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」の貴重な録音である。演奏は当時オープンしたシュトゥットガルトの「ヴィラ・ベルク(Villa Berg)」スタジオにおける放送ライヴを収録したものである。(1951年4月15日、モノラル録音) 筆者はこのCDをはじめて耳にした時、まずその録音の良さに驚いた。ブランカは特に「フランス印象派」」の作品を得意とするピアニストでこのベートーヴェンの演奏も随所に彼女の繊細な感性がうかがえる。ベームとの録音も現在これが唯一のものと思われる。

 尚、このCDにはベーム十八番のモーツアルト「交響曲第40番ト短調K.550」(1974年9月18日、Liederhalle, ステレオ・ライヴ録音)もリハーサル風景付き(第1楽章・第4楽章)で収録されている。こちらも云うまでもなくキリリと引き締まったベームらしいモーツアルトが聴ける名演である。(写真/hänssler Classic CD 93.014)