私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

モントゥー/サンフランシスコ響の「幻想交響曲」

2011-05-09 19:07:45 | 伝説の名盤

 今日は久しぶりにピエール・モントゥー/サンフランシスコ交響楽団のベルリオーズ「幻想交響曲のLP(写真)に針を下ろした。この演奏は彼が「サンフランシスコ交響楽団」音楽監督時代の古いモノラル録音(1950年2月)だが音質はこの時代のものとしては良好である。写真のLPは1970年代末頃「RCAーVictlora」レーベルとしてリリースされたフランス盤でレコード第1面の冒頭には同響との1952年4月録音の「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲も収録されている。(仏RCA-GM43359)因みにオリジナルLPは「米RCA」から「幻想」のみで録音の翌年1951年にリリースされている。
 この演奏は昔からモントゥーの「伝説の名盤」として評価も高いことは言うまでもない。単調な第3楽章「野の風景」では演奏によっては退屈さを感じてしまう演奏も多々あるがモントゥーのこの演奏にはそれがない。何回聴き直しても飽きが来ない「幻想」の1枚である。特に終楽章の鮮やかに響く鐘の音、たたみかけるようなコーダには圧倒させられてしまう。彼はステレオ時代にウィーン・フィルと同曲を同「RCA」(後にDECCAに移行)に録音しているが演奏の質ではこの盤をとりたい。
 

ハンニカイネンの「伝説の名盤」シベリウス交響曲第2番

2009-07-17 01:57:31 | 伝説の名盤
 一昨日紹介したシベリウスのヴァイオリン協奏曲(Vn:スピヴァコフスキー)で指揮をしているフィンランドの名指揮者タウノ・ハンニカイネン(Tauno Hannikainen/1896~1968)の「伝説の名盤」とも言われたシベリウス交響曲第2番ニ長調作品43のステレオ録音が存在する。写真は21世紀の2002年になって日EMIから国内初リリースされたCDである。(日EMIーTOCE55446)実はこのCD、発売後数年で廃盤になってしまった「幻のCD」で現在では早くも入手困難になっている。
 オーケストラは「シンフォニア・オブ・ロンドン」と記載されておりこれがまた「謎」をよぶオケである。いわゆるこの録音セッションのための覆面オーケストラか?その実体はよくわからない。録音は1959年1月1日にロンドンのハマースミス・タウン・ホール(Hammersmith Town Hall)で行われている。しかもオリジナル・ステレオ録音である。前回も紹介したように彼は作曲者本人とも親交がありシベリウスの作品を得意としていた人だが録音が少なくシベリウスの交響曲では第5番を同楽団と録音しているくらいで大変貴重なものだ。(「カレリア」組曲とカップリングしてこの第2番と同時に発売された)
 演奏は「シベリウス交響曲」の演奏でとかくありがちな派手な演奏スタイルではなく内面に秘めた独特なシベリウスの交響曲の世界を築き上げた名演である。

バーンスタイン、忘れ得ぬライヴ盤 !

2009-06-01 13:19:39 | 伝説の名盤
 レナード・バーンスタイン(1918~1990)の魅力はコンサート・ライヴにあったと思う。彼は演奏する作品への強い熱意・感情をコンサートを通して聴衆に訴えかけた。筆者の私も彼の来日公演や時には海外まで足を運び日本では絶対に聴く事ができなかったウィーン・フィルとの演奏会も生で接し深い感動を味わった一人である。今日紹介するLPは1977年発売当時話題となった、南ドイツ、バイエルン放送交響楽団との「国際人権擁護団体ーAmnesty International コンサート」ライヴ盤である。(1976年10月17日Live)(写真2LP)
 このライブ盤こそ、彼の説得力ある演奏が伝わる見事なもので私、個人としては彼のライヴ盤の中でもベスト盤として愛聴している。写真のLPは当時ヨーロッパ旅行中にローマの有名楽譜・レコード店で購入したイタリア・DG盤で表記もイタリア語で記されている。収録曲目はオール・ベートーヴェン・プロ、序曲「レオノーレ」第3番、ピアノ協奏曲第4番ト長調(ピアノ:クラウディオ・アラウ)、交響曲第5番ハ短調の3曲である。どれも大変素晴らしい演奏で特にアラウとの第4番の協奏曲はアラウのピアノ・テクニックも輝きを増している。交響曲第5番もウィーン・フィルとの全集盤に優るとも劣らない見事なものだ。
 しかしこのレコード発売後暫らくして廃盤となってしまいCD化もされなかった「幻のレコード」だったが最近バーンスタインのCDセットとして甦ったそうだ。未聴の皆様にはぜお聴き頂きたいCDである。

カール・ベーム/ウィーン・フィル・伝説の東京ライヴ1975

2008-12-19 16:37:27 | 伝説の名盤
 当時、私がカール・ベーム(1894~1981)の生演奏に接するのは1963年のベルリン・ドイツ・オペラ来日以来12年ぶりの事であった。この1975年はNHKが放送開始50周年を記念して巨匠カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を招聘した。ベームはこの時NHKホールで7回指揮台に立った。私は3月22日、23日の2日間この演奏会に胸を躍らせながら足を運んだ。当日のプログラムは22日ーベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番作品72a,ストラヴィンスキー:舞踊組曲「火の鳥」ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68 23日ーシューベルト・プログラムでベーム得意の交響曲第7(8)番ロ短調「未完成」・交響曲第8(9)番ハ長調であった。演奏は今さら言うまでもなくすばらしいの一言で特にブラームスの交響曲第1番は強烈な印象が今も私の心に残っている。またストラヴィンスキーの舞踊組曲「火の鳥」はベームのレパトリーとしては珍しく私のコレクションでは過去に1971年にベルリン・フィルと演奏した(1971年5月14日/ベルリン・フィルハーモニー)FMエア・チェックテープがあるのみである。(1971年10月10日NHK FM放送)
 この伝説の東京ライヴは日本国内限定のレコード化がされ後にCD化もされた。(写真、右は当時のプログラム)これらは大変貴重な記録であると同時に後世に残る伝説の名盤でもある。