私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

エネルギッシュで躍動的なカラヤンの「春の祭典」

2009-02-04 15:12:37 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 今日はもうひとつ昨日の続きでストラヴィンスキーの舞踊音楽「春の祭典」についても書いてみたい。この作品はセルゲイ・ディアギレフ主宰のロシア・バレエ団委嘱の第3弾で変拍子が飛び交う強烈なリズムが特徴の現代バレエの音楽である。
 初演は1913年パリのシャンゼリゼ劇場でニジンスキーの振付、ピエール・モントゥー指揮で行われ一大センセーションを起こした作品でもあった。つまりこの作品の題材が当時の世相には大胆すぎ聴衆の意表をつく変拍子のオン・パレードで初演を見に来た観客に大ショックを与えてしまい一時劇場内が大パニックになったということである。今聴けば特段なショックは感じないが当時としの反響は想像を絶するものがあったのであろう。
 私のこの作品のコレクションの中で一番よく聴くレコードはやはりカラヤン/ベルリン・フィルの旧盤(1963年ー64録音写真)である。録音当時55-56歳、壮年期のカラヤンがエネルギッシュでダイナミックな「ハルサイ」を築きあげているところに私は魅力を感じている。ジャケットもセンスがいい。尚、彼は1975年から77年にかけてこの作品をベルリン・フィルで再録音している。

セルのモダンな感覚でせまるシューマン交響曲第1番「春」

2009-02-04 10:05:06 | 交響曲
 今日は立春。暦の上では今日から春が始まるがまだまだ寒い日々がしばらく続きそうだ。でも音楽の方は春の予感を感じさせるロベルト・シューマンの交響曲第1番変ロ長調作品38「春」について書いてみたい。この作品はシューマンがアドルフ・ベットガーと言う人の「春の詩」に刺激を受け作曲したと言われている。作曲当初は各楽章に「春のはじまり」「たそがれ」「楽しい遊び」「春たけなわ」という標題まで付けられていたがこれらは楽譜出版の際に取り除かれた。冒頭から春を予感させる溌剌とした叙情性豊かな雰囲気ではじまり清々しさを感じる交響作品である。
 私はジョージ・セルが手兵クリーヴランド管弦楽団と入れた1957年録音のレコード(写真)を現在も愛聴している。セルはこの作品を実に叙情性豊かにしかも美しく演奏している。聴いていてとても気持ちがいい。セルが遺したシューマンの4つの交響曲録音のなかでも第3番「ライン」(このLPに収録)と同様に名演だと思っている。