ベートーヴェン唯一の「七重奏曲」である。作曲年代は1796年から1800年ごろと推定されておりヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのために書かれたものである。写真のLPはかつてウィーン・フィルの名コンサート・マスターとして活躍したゲルハルト・ヘッツェルのほか主席奏者を務めたメンバーにより1975年にレコーディングされた名盤である。なかでも「バリリ弦楽四重奏団」のヴィオラ奏者ルドルフ・シュトレンクやLP余白に収録された小品「弦楽五重奏のためのフーガ作品137」には第2ヴァイオリンにウィルヘルム・ヒューブナーも加わっているのも魅力である。彼らの情緒的で甘美な演奏にうっとりさせれてしまう1枚だ。(写真ー国内盤DG, MG1060)