リスト(Liszt Franz/1811~1886)はベートーヴェンの交響曲全曲をピアノ版に編曲しているが「交響曲第9番」については後に「2台のための四手連弾用」にさらに編曲を試みた。編曲が完了した正確な年代ははっきりとしないが彼がワイマールに移り住んだ時代と言われているので1850年代の初頭と思われる。写真のLP盤は1977年に「フォノグラム」から廉価盤(PL1021/ステレオ)としてリリースされた「米国コニサー・ソサエティ」録音のリチャード&ジョン・コンティグリア兄弟(双生児)による2台のピアノによる四手連弾の演奏である。ジャケット・デザインは当時の廉価盤を「時で行く」ものであまりパっと見はしないが演奏そのものはなかなかのものである。
この録音はデータによれば1972年8月にニューヨークで行われており当時この「2台のピアノ版」によるレコードは「コンティグリア兄弟」によるものが唯一のものだったと思われるので言わば「元祖」であった。その後、同版による演奏では「仏ハルモニア・ムンディ」からアラン・プラネス、ジョルジュ・プリュデルマルシェ盤」が出た記憶があるが筆者は未聴である。
当然のことながら「ピアノ編曲版」のため第4楽章の声楽はないがたまにはベートーヴェンの交響曲をこの「第九」に限らずリスト編曲のピアノ版で聴いてみるのもまた新鮮な気分になり興味深いものがある。
この録音はデータによれば1972年8月にニューヨークで行われており当時この「2台のピアノ版」によるレコードは「コンティグリア兄弟」によるものが唯一のものだったと思われるので言わば「元祖」であった。その後、同版による演奏では「仏ハルモニア・ムンディ」からアラン・プラネス、ジョルジュ・プリュデルマルシェ盤」が出た記憶があるが筆者は未聴である。
当然のことながら「ピアノ編曲版」のため第4楽章の声楽はないがたまにはベートーヴェンの交響曲をこの「第九」に限らずリスト編曲のピアノ版で聴いてみるのもまた新鮮な気分になり興味深いものがある。