我々北半球に住む者にとって南半球のオーケストラ情報はインターネットが普及するまでほとんど耳に入ってこなかった。私の場合1980年代、何回か南半球ー特にオーストラリア、ニュージーランドを訪れる機会があったのでたとえばシドニーのオペラ・ハウス等に立ち寄り幸いにして当時の情報を得ることができた。
今日紹介するシドニー交響楽団のこのCDは現在でも珍品のひとつかも知れない。写真のCDは非売品でこの楽団のプロモーション用として制作されたものである。収録内容は当時首席指揮者を務めていたオランダの巨匠エド・デ・ワールトが1994年7月、8月に彼らの本拠地シドニー・オペラ・ハウス・コンサート・ホールで行った演奏会ライヴである。曲目はストラヴィンスキー:舞踊音楽「ペトリューシカ」とサン=サンース:交響曲第3番ハ短調「オルガン」である。実はこのCD、先に述べたように非売品のためオーストラリアのレコード愛好家の方から送って頂いた大変貴重なものである。当時日本では南半球のオーケストラによるレコード、CDはちょと手に入りにくかった。レコード音楽ジャーナリズムにあまり載らない為か国内盤はもちろんリリースされていない。豪州のオーケストラのCDは主として「ABC Classicsレーベル」から発売されており日本にはほとんど入ってこなかった。因みに「ABC」とは「オーストラリア放送協会」のことである。私のコレクションでも他にメルボルン交響楽団のシベリウス:交響曲第1番他のCD(英国ASVレーベル)があるのみである。
さて演奏はというとさすが巨匠ワールトの棒も冴えており中々のものに仕上がっている。このコンビで1996年にこの楽団は初来日を果たしてワールト得意のラフマニノ交響曲第2番ホ短調作品27の名演を聴かせてくれた。その後2006年にも再来日しているがこの時は会場に足を運べなかった。現在はイタリアのジャンルイジ・ジェルメッティが2004年から芸術監督を務めているようである。
今日紹介するシドニー交響楽団のこのCDは現在でも珍品のひとつかも知れない。写真のCDは非売品でこの楽団のプロモーション用として制作されたものである。収録内容は当時首席指揮者を務めていたオランダの巨匠エド・デ・ワールトが1994年7月、8月に彼らの本拠地シドニー・オペラ・ハウス・コンサート・ホールで行った演奏会ライヴである。曲目はストラヴィンスキー:舞踊音楽「ペトリューシカ」とサン=サンース:交響曲第3番ハ短調「オルガン」である。実はこのCD、先に述べたように非売品のためオーストラリアのレコード愛好家の方から送って頂いた大変貴重なものである。当時日本では南半球のオーケストラによるレコード、CDはちょと手に入りにくかった。レコード音楽ジャーナリズムにあまり載らない為か国内盤はもちろんリリースされていない。豪州のオーケストラのCDは主として「ABC Classicsレーベル」から発売されており日本にはほとんど入ってこなかった。因みに「ABC」とは「オーストラリア放送協会」のことである。私のコレクションでも他にメルボルン交響楽団のシベリウス:交響曲第1番他のCD(英国ASVレーベル)があるのみである。
さて演奏はというとさすが巨匠ワールトの棒も冴えており中々のものに仕上がっている。このコンビで1996年にこの楽団は初来日を果たしてワールト得意のラフマニノ交響曲第2番ホ短調作品27の名演を聴かせてくれた。その後2006年にも再来日しているがこの時は会場に足を運べなかった。現在はイタリアのジャンルイジ・ジェルメッティが2004年から芸術監督を務めているようである。