カラヤンの名プロデューサーとして高名なオットー・ゲルデス(Otto Gerdes/1920~1989)は指揮をヘルマン・アーベントロートに学び指揮者としても活躍した人である。 以前にも紹介したと思うが彼は1973年11月には「東京都交響楽団」定期の指揮台に立ち得意のブラームスを披露した。レコーディングは少ないながらも「ドイツ・グラモフォン」にいくつかの録音を遺している。今回紹介するベルリン・フィルとのドヴォルザーク「交響曲第9番<新世界から>は「ドイツ・グラモフォン」廉価盤レーベル「ヘリオドール」から1960年代中ごろにリリースされたものだがこの国内盤が出た記憶はない。ちなみに写真のLPはUK盤ーHELIODOR 89 630(ステレオ)である。演奏は骨太でズッシリと聴きごたえ充分の「新世界」だが同レーベルよりリリースされたフリッチャイ&ベルリン・フィル盤の陰にかくれてしまった感も否めない。