私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

オットー・ゲルデス&ベルリン・フィル - ドヴォルザーク「新世界から」

2013-05-29 11:36:45 | 交響曲

 カラヤンの名プロデューサーとして高名なオットー・ゲルデス(Otto Gerdes/1920~1989)は指揮をヘルマン・アーベントロートに学び指揮者としても活躍した人である。 以前にも紹介したと思うが彼は1973年11月には「東京都交響楽団」定期の指揮台に立ち得意のブラームスを披露した。レコーディングは少ないながらも「ドイツ・グラモフォン」にいくつかの録音を遺している。今回紹介するベルリン・フィルとのドヴォルザーク「交響曲第9番<新世界から>は「ドイツ・グラモフォン」廉価盤レーベル「ヘリオドール」から1960年代中ごろにリリースされたものだがこの国内盤が出た記憶はない。ちなみに写真のLPはUK盤ーHELIODOR 89 630(ステレオ)である。演奏は骨太でズッシリと聴きごたえ充分の「新世界」だが同レーベルよりリリースされたフリッチャイ&ベルリン・フィル盤の陰にかくれてしまった感も否めない。

 

 

 


ジュリーニ&シカゴ響のドヴォルザーク「交響曲第8番」 (1978年録音)

2013-05-24 01:18:36 | 交響曲

  カルロ・マリア・ジュリーニが遺したドヴォルザークの後期交響曲のレコードについてはこれまでにロンドン・フィル「第7番」(EMI/1976年)やシカゴ響「第9番」(DG/1977年)等々を取り上げてきた。今回、この「シカゴ響」との「第8番」(1978年録音)を忘れていたことに気づいた。彼は「第8番」も3回録音しておりこの「シカゴ響盤」(独グラモフォンー2531046)は1962年の「フィルハーモニア盤(EMI)」に次ぐ2回目の録音であった。個人的にはこの演奏が一番ジュリーニらしい気品ある演奏で気に入っている。ちなみに3度目の録音はデジタルで1990年、「ロイヤル・コンセルトヘボウ」とのシリーズだった。(ソニー・クラシカル) 今、改めて思い起せば彼が「シカゴ響」首席客演指揮者、「ロス・フィル」音楽監督を務めていた1970年代から80年代の録音はまさに彼の円熟した演奏が聴ける黄金期と云えるだろう。

 


クレツキ&フランス国立放送局管弦楽団 - チャイコフスキー/交響曲第4番

2013-05-19 13:10:35 | 交響曲

  ポーランド出身のパウル・クレツキ(Paul Kletzki/1900~1973)がエルネスト・アンセルメと共に「スイス・ロマンド管弦楽団」来日公演の指揮台に姿を見せたのは1968年6月のことだった。もうかれこれ45年も昔のことだが当時会場(東京文化会館)で耳にした演奏は今でも印象に残っている。彼が残したレコードについたはこれまでも「コンサート・ホール盤」を中心に何枚か紹介してきたがもう1枚忘れえぬ録音があった。

  写真はその「コンサート・ホール盤」のチャイコフスキー「交響曲第4番ヘ短調」、管弦楽は「フランス国立放送局管弦楽団」で1960年前後のモノラル録音である。(仏コンサート・ホールLPーM2241) 名盤も数ある作品なので地味で渋いこのクレツキ盤は話題になる録音ではなかったが聴きこんでいくうちに次第に惹きこまれてしまった。ジャケット・デザインも気に入り今も思い出しては針をおろしている。

 

 


カラヤン&ベルリン・フィル、シューマン「序曲、スケルツォとフィナーレ」

2013-05-03 11:57:41 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 「序曲、スケルツォとフィナーレ」ホ長調作品52はカラヤンがレコーディングしたシューマンの交響曲全4曲以外の唯一の管弦楽作品で初出は「交響曲第2番」にカップリングされていた。(写真LP/独グラモフォン 2530 170)因みに交響曲全曲録音と並行して1971年2月、ベルリンの「イエス・キリスト教会」で行われている。演奏は云うまでもなくカラヤン・スタイルを貫ぬき流麗、華麗である。この時代のカラヤンの録音歴を振り返るとほぼ同時期メンデルスゾーンの交響曲全集も進められておりベルリン・フィルとの演奏活動も定期公演のほか1月下旬にはドイツ国内のコンサート・ツアーも行い多忙なスケジュールをこなしている。まさに年齢的にも60代の最も脂が乗った絶頂期のカラヤンだった。