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私のレコード/CDコレクション紹介

FMエア・チェックから生まれた名演 - (10)

2009-02-14 03:24:56 | FMエア・チェック
 今日は私のFMエア・チェック・コレクションから巨匠カール・ベームがシュトゥットガルト放送交響楽団に客演した演奏会を紹介したい。これは1979年2月14日シュトゥットガルトのリーダハレ・ベートーヴェン・ホールで行われた演奏会でプログラムはベートーヴェンの交響曲が2曲、第2番と第7番であった。
 シュトゥットガルト放送交響楽団は南ドイツ放送協会所属のオーケストラで戦後1946年に発足した南ドイツ放送交響楽団がその前身である。昨日紹介したセルジュ・チェリビダッケが1971年に首席客演指揮者に迎えられ(その後1975年~79年まで首席指揮者)この楽団の名声が高まった。
 この演奏はベームが84歳の時の客演で非常に引き締まった第2番と第7番に仕上がっている。84歳の高齢とは思えないベームの若々しさすら感じられる見事なものだ。因みに彼は翌年(1980年)にウィーン国立歌劇場公演で最後の来日を果たした時同プログラムをウィーン・フィルで指揮しているが(10月6日/東京・昭和女子大学人見記念講堂)このときの演奏と比較しても対照的な演奏になっている。因みに演奏時間を比較すると第2番ー32分20秒(シュトゥットガルト)37分15秒(東京)、第7番ー37分15秒(シュトゥットガルト)、42分26秒(東京)と歴然である。東京で演奏した第2番の演奏時間とシュトゥットガルトでの第7番と演奏時間が偶然にも同じなのが興味深い。東京での演奏はそれだけ枯淡なベームがうかがわれる演奏と言う事になるのだろうか。