今週の週刊ダイヤモンドの会計特集は中々良かった。
地味な分野の割に売れているようだが、買って損のない特集だ。
(メイン特集以外にも良い記事が多々ある)
メイン特集では以前、当ウェブログが提案した通りに参考になる事例が複数ある。
「俺の」グループとカルビーは対照的な戦略で成功しており、
経営においては矢張り「正解」がなく、自分で探し当てなければならないことが分かる。
欲を言えば、オリエンタルランドとUSJで経営・財務の比較があれば面白かっただろう。
あと、事業ポートフォリオを大きく転換させようとしているHISの記事を見たかった。
すっかり有名になったPPM分析やプロダクトサイクル理論も載っており、お得な内容だ。
しかもプロダクトサイクル理論で、リフレ派への幻想が剥落して信頼を失いつつある今の現実を説明できる!
今週号の12頁では口先だけの黒田日銀がCPI目標達成に完全に失敗した現状、
25頁ではリフレ派の若田部が日銀に入るので更に金融機関が打撃を受けるであろうこと、
24頁からはインフレにより米金利上昇が起きているため円安になり難いことが示されている。
エントリーで取り上げたのが、サブ特集「EV到来で過熱する新・新エネ戦争」。
先週に当ウェブログが期待した通り、或いはそれ以上の素晴らしい記事である。
保守退嬰で利権癒着の安倍政権がエネルギー分野での革新を妨害しているが、
現場では着々とイノベーションが進みつつあることが分かる。
契機は世界的な「EVシフト」の急速な進行で、
太陽光発電が急速にコスト競争力を高めているため
太陽光発電等の再生可能エネをEVの蓄電池に貯められるようになったのだ!
(「電気は貯められない」という抵抗勢力の言い訳が粉々に粉砕される日が近い)
自然電力の佐々木氏は「数年後には間違いなく追い抜きます」と
再生可能エネルギーの更なるコスト低下を自信満々で予言し、
専門家の橘川武郎教授も「(再生可能エネのシェアが)30%を超えるのは間違いない」
とまで言い切っているのだから、エネルギー分野での大変革は近い!!
EVは夕方から夜に発電量が増えるコージェネの蓄電も可能だから、益々万々歳だ。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストのポスト現金特集は日進月歩の領域で
あっという間に情勢が変化する分野であるが、中々興味深い内容である。
個人的には信頼度の高い中銀がデジタル通貨を発表するのが
新しい時代の号砲と見ている(暗号通貨にとっては暗黒時代かも)ので、
36頁を熟読してスウェーデンの動きに注意を払いたいところ。
今週号はインタビューが面白かった。
福島県国見町と東京都三鷹市での二地域居住+起業という試みで、
今後これが地域振興や新しいワークスタイルのモデルになり得ると思う。
歴代自民党政権が選挙のためバラ撒いてきた補助金では
矢張り地方が病み衰えるだけである。人材と新しい挑戦が絶対必要だ。
◇ ◇ ◇ ◇
『週刊東洋経済』の地政学特集はいまひとつ。
米中露の「三国志」の状況やイランを巡る対立関係が抜けている。
地政学は単独ではなく、人口統計や経済成長といった要素を踏まえ
レアルポリティークの視点と組み合わせてこそ威力を発揮すると思う。
しかしマハンとマッキンダーだけにとどまらず、
プレハーノフの影響を指摘した佐藤優氏の論考は有益なので、
この記事だけは目を通しておきたい。
他の記事では、110頁「ゾゾ頼みから脱却へ」が良い。
手数料から言えばスタートトゥデイは暴利を貪り過ぎである。
(だから記事中にあるように「売上が増えても、利益は残らない」となる)
手強いライバルが続々と現れてスタートトゥデイの暴利をやめさせた方が良い。
それがひいては多様性と健全な市場を生み、消費者の利益にもなる。
取り敢えず、ストライプ頑張れと言っておきたい。
◇ ◇ ◇ ◇
次週は久方ぶりにエコノミストに注目、「米国バブル崩壊前夜」がタイミング完璧だ!!
▽ 因に、「1ドル=90円台」の想定は当ウェブログと同じである
▽ 東洋経済は恒例特集だが、「データで徹底検証! 7市場の過熱ぶり」の方がより重要
▽ 「詐欺まがいや低単価の仕事が横行」との話もある、東洋経済の副業特集
もはや悪名高い「裁量労働制」「働き方改革」の記事も(「イメージが悪い」ではなく「失敗必至」なのだが)ある。
地味な分野の割に売れているようだが、買って損のない特集だ。
(メイン特集以外にも良い記事が多々ある)
メイン特集では以前、当ウェブログが提案した通りに参考になる事例が複数ある。
「俺の」グループとカルビーは対照的な戦略で成功しており、
経営においては矢張り「正解」がなく、自分で探し当てなければならないことが分かる。
欲を言えば、オリエンタルランドとUSJで経営・財務の比較があれば面白かっただろう。
あと、事業ポートフォリオを大きく転換させようとしているHISの記事を見たかった。
すっかり有名になったPPM分析やプロダクトサイクル理論も載っており、お得な内容だ。
しかもプロダクトサイクル理論で、リフレ派への幻想が剥落して信頼を失いつつある今の現実を説明できる!
今週号の12頁では口先だけの黒田日銀がCPI目標達成に完全に失敗した現状、
25頁ではリフレ派の若田部が日銀に入るので更に金融機関が打撃を受けるであろうこと、
24頁からはインフレにより米金利上昇が起きているため円安になり難いことが示されている。
『週刊ダイヤモンド』2018年 3/3号 (現場で役立つ会計力) | |
エントリーで取り上げたのが、サブ特集「EV到来で過熱する新・新エネ戦争」。
先週に当ウェブログが期待した通り、或いはそれ以上の素晴らしい記事である。
保守退嬰で利権癒着の安倍政権がエネルギー分野での革新を妨害しているが、
現場では着々とイノベーションが進みつつあることが分かる。
契機は世界的な「EVシフト」の急速な進行で、
太陽光発電が急速にコスト競争力を高めているため
太陽光発電等の再生可能エネをEVの蓄電池に貯められるようになったのだ!
(「電気は貯められない」という抵抗勢力の言い訳が粉々に粉砕される日が近い)
自然電力の佐々木氏は「数年後には間違いなく追い抜きます」と
再生可能エネルギーの更なるコスト低下を自信満々で予言し、
専門家の橘川武郎教授も「(再生可能エネのシェアが)30%を超えるのは間違いない」
とまで言い切っているのだから、エネルギー分野での大変革は近い!!
EVは夕方から夜に発電量が増えるコージェネの蓄電も可能だから、益々万々歳だ。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストのポスト現金特集は日進月歩の領域で
あっという間に情勢が変化する分野であるが、中々興味深い内容である。
個人的には信頼度の高い中銀がデジタル通貨を発表するのが
新しい時代の号砲と見ている(暗号通貨にとっては暗黒時代かも)ので、
36頁を熟読してスウェーデンの動きに注意を払いたいところ。
『週刊エコノミスト』2018年03月06日号 | |
今週号はインタビューが面白かった。
福島県国見町と東京都三鷹市での二地域居住+起業という試みで、
今後これが地域振興や新しいワークスタイルのモデルになり得ると思う。
歴代自民党政権が選挙のためバラ撒いてきた補助金では
矢張り地方が病み衰えるだけである。人材と新しい挑戦が絶対必要だ。
◇ ◇ ◇ ◇
『週刊東洋経済』の地政学特集はいまひとつ。
米中露の「三国志」の状況やイランを巡る対立関係が抜けている。
地政学は単独ではなく、人口統計や経済成長といった要素を踏まえ
レアルポリティークの視点と組み合わせてこそ威力を発揮すると思う。
しかしマハンとマッキンダーだけにとどまらず、
プレハーノフの影響を指摘した佐藤優氏の論考は有益なので、
この記事だけは目を通しておきたい。
『週刊東洋経済』2018年3/3号 | |
他の記事では、110頁「ゾゾ頼みから脱却へ」が良い。
手数料から言えばスタートトゥデイは暴利を貪り過ぎである。
(だから記事中にあるように「売上が増えても、利益は残らない」となる)
手強いライバルが続々と現れてスタートトゥデイの暴利をやめさせた方が良い。
それがひいては多様性と健全な市場を生み、消費者の利益にもなる。
取り敢えず、ストライプ頑張れと言っておきたい。
◇ ◇ ◇ ◇
次週は久方ぶりにエコノミストに注目、「米国バブル崩壊前夜」がタイミング完璧だ!!
▽ 因に、「1ドル=90円台」の想定は当ウェブログと同じである
『週刊エコノミスト』2018年03月13日号 | |
▽ 東洋経済は恒例特集だが、「データで徹底検証! 7市場の過熱ぶり」の方がより重要
『週刊東洋経済』2018年3月10日号 (トヨタ 生存の条件) | |
▽ 「詐欺まがいや低単価の仕事が横行」との話もある、東洋経済の副業特集
『週刊ダイヤモンド』2018年 3/10 号 (人生を再選択する副業) | |
もはや悪名高い「裁量労働制」「働き方改革」の記事も(「イメージが悪い」ではなく「失敗必至」なのだが)ある。