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『週刊ダイヤモンド』4月27日合併号 - 社会保険料負担は高まる一方、現役世代を苦しめる低成長の元凶

2024-04-25 | 『週刊ダイヤモンド』より
今週のダイヤモンド、新NISAと保険を比較するというメイン特集は
切り口は面白いものの深掘り不足気味だった。
独立系FPら複数の専門家にヒアリングして
幾つかの誌上提案を貰った方が良かったのでは。

保険ランキングは目を通しておきたいところだし、
(理由や根拠はもっと深掘りして書いて欲しいが)
業界にとってシビアな離職率等の数値も公表しており
ダイヤモンドの保険関連特集は安定して良い。


エントリーのサブタイトルは21頁より。
日本総研の村瀬氏の執筆であり
日経新聞等で屢々指摘されることだが
矢張り社会保険料の負担増が益々深刻になっており
2023年だけで保険料支払額が3.1%も増え、
可処分所得を0.8%減少させた
とか!!

当ウェブログは前々から日本経済の低成長の原因として
高齢者三経費に公費を投入し過ぎ(現役世代が負担し過ぎ)
主張してきたが、正しい主張だったと改めて確信している。

執筆者も高齢者福祉の給付抑制の必要性を認めているが、
公費抑制は全体の数分の1の富裕高齢層に絞らないと政治的に失敗する
政治的にはナローパスで強烈な反発必至、どの政党も及び腰なのだ。。

資産退蔵している富裕高齢層から余計な公費給付を剥奪して
育児関連の現物給付に予算移転すれば莫大な経済効果があるのだが、
政党も議員も識者も節穴としか思えない。

『週刊ダイヤモンド』2024年4/27・5/4合併特大号 (保険 VS 新NISA)


佐藤優氏の書評は今週も奇妙だった。
仏教の本の書評なのに公明党を称賛という、
いかにも恣意的で贔屓の引き倒し的な内容で
正直言って編集部の担当の見識を疑う。
著名人であれば何でも言っていいということなのか。

対照的に池上氏の連載はガザ侵攻でイスラエル側の抱える諸問題、
そしてイスラエルに高まる反発をバランス良く整理しており
イスラエル・バイアスの強い佐藤氏より明らかに優れている。
(近刊では、氏がモサド内部と繋がりが強いことを白状しており案の定だ)
読者諸賢には矢張り池上氏の連載を熟読することをお薦めしたい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

東洋経済は意外にも(?)役立つ記事が複数ある。
58頁には新NISAに袖にされたREIT市場で
利回り5%以上のものがゴロゴロ転がっており、
NAV倍率も出ているので割安感が鮮明である。
いま円高必至の状況だからタイミングをよく見ておきたい。

また、59頁の「資金流出が止まらない独立系運用会社の悲惨」は興味深い。
創設者が今の東証をバブルとはっきり警告しているさわかみよりも
ひふみ投信の方が資金流出が深刻という、新NISAの皮肉な影響が分かる。
(理由はそれだけではないような気もするが。。)

他に、卓越大に選ばれ衝撃が走った東北大学の内情について、
94頁が優れた記事でありメイン特集以外が素晴らしい東洋経済だった。

『週刊東洋経済 2024年4/27・5/4合併号』 (1億円を目指す資産運用大全)


さて健筆と言うより手を広げ過ぎて粗が心配な佐藤優氏の連載、
ロシアも日本も欧米的な民主主義が根付かないのではとの主旨だったが
いまだにスターリンを指導者として評価するなど日本ではあり得ない。
プーチンのように政敵を抹殺する強権的な長期政権も日本ではあり得ない。
民主主義の論評としても余りに雑過ぎでは。
戦前に、英明な昭和天皇はロシアがツァーリと農奴の国で
日本と大きく異なると指摘しているが、氏より遥かに慧眼である。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はエコノミストを取り上げる予定、煽り気味だが内容としては三誌の中で最優秀である。

▽ 中国経済は遂に斜陽の時代に入った、そう判断すべきであろう

『週刊エコノミスト 2024年4/30・5/7合併号【特集:崖っぷち中国】』

なお市岡繁男氏はゴールド高騰をかなり警戒しているようだ。
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