-凸凹帖-

写真 奥野和彦

カメラ教室

2018-08-29 23:42:01 | 写真


私、カメラ持って歩いてるんです、と。
仕事を一緒にしているPR会社の女性ですが
写真、撮ってみようと思ってと。

何を撮ればいいんでしょうね。
と言うので、
まずは、外へ出て目に付くもの
庭があるなら大抵は「庭の水撒き用の蛇口」かなんかを
撮るものですよと。
次にそのそばにある青いビニールホースを
グルグルっと巻いた渦なんかに目が行きますね。
もうちょっと足をのばして通りまで出ると
電柱や、郵便ポストなんか撮りやすいですね。
動かないから。

こんなことを言い始めると
適当にあしらっているのか馬鹿にしてるのかと
聞く耳持たなくなってしまわれる事がしょっちゅうです。
なおも続けます。

カメラの画面がありますね、長方形の。
で、その縦横の比率がありますね。
その画面一杯にホースのグルグル全部を入れて撮るでしょうか。
比率があるからホースの巻かれた形によっては
画面に対してアンバランスです。
いっそちょっと下がって(引いて)
夏の草の生えた地面の中に
いい感じで打ち投げられているホースとして撮るか
あるいはグルグルの渦が画面に収まりきらず
全体がビニールホースのテカリと影だけで構成されているでしょうか。
じゃ、銀色の蛇口はどう撮る?
ちょっと太陽の反射を入れて夏のギラッとした感じを出してみる?
とか…

これで画面の中の構図とかバランスとか
光の取り込み方だとか勝手に覚えて行くんですけどね。
ただ、この女性の場合はこのふざけたような話を
ふむふむと聞いているからもしかしたら脈アリです。

写真学校や美術学校では
最初に開く教科書のページで
この勉強をしますね。
三角と丸と四角形、この画面の中にどう置きますか?
不安定な感じ、落ち着いた感じ、なんてやつです。



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