-凸凹帖-

写真 奥野和彦

2023-04-24 15:40:22 | 写真


昨日の今日になって
朧げに思い出して
いや、確かにそうだったと確信したのは

その38年前は
まだ細くて舗装も荒かった道を5分ぐらい歩いた所に
きれいな流れの川があって橋があって
そこで履いていたスニーカーを脱いで遊んだ。
そこへ二人の釣り人が
下流から上がって来て
挨拶をして上流へと上がって行ったのだが
釣竿を持って来れば良かったと思ったのと
それが毛鉤釣り、てんから釣りであった事を今日思い出した。

昨日とか今日とか38年前とかが
ごちゃごちゃになって申し訳ないが
昨日は朝、投票をして
あとは特にする事がない。
いや、掃除やら片付けやらはいくらでもあるが
やる気にならなくて
写真を増やしたい。撮りたいのかと言うと
面倒くさい感じもして
一旦リビングの敷物の上にゴロンとしたものの
えいっとばかりに起きて
カメラと毛鉤釣りの最低限道具だけ
バッグに突っ込んで駅に向かって歩き出した。
カメラだけでは無いのだね。



ヤマメが棲むにはもう少し上流で
水温も低く水も多く無いとダメだろうから
居るのはウグイとカワムツだろうと思ってるけど
シーズン最初の毛鉤も振りたいので
どうしても持って出てしまう。

釣れたのはやっぱりカワムツくん。
5.6匹釣って満足したので竿を仕舞う。
道も広く綺麗に、橋も新しく立派になって
変わってはいるけれど
昔に来た時と気持ちよさは変わらない。
38年の時を経て釣り糸を垂れ(飛ばし)
魚に会う。


2023-04-23 19:56:43 | 写真


何度かここに載せている写真
東武日光線の下小代という駅の
38年前の駅前の商店の写真。

その年の5月ごろ、だから概ね今頃
自然気胸という病気になって入院した。
2週間安静にしていれば治った病気で
ただその夏の日差しやら暑さやらが身体にこたえた。

嫌がる私に少しは陽を浴びなさいと言って連れ出し
のちに奥さんになる人が
行き先も決めずに電車に乗って
ここら辺で降りてみようかと言って降りたのが
この駅だった。
まだ昭和の時代でかなり田舎ではあったと思うけれど
さらに時代を遡ったような駅前風景に
私は打ちのめされた。まるで映画のセットのよう。
私は本気で写真をやってみようと日々カメラを持ち始めた時で
ここでアイスやら缶ジュースやらを買って
クラクラする頭で、でも夢中で歩き始めたのだった。

左端に写っている建物はそのままあって
おばあさんのいた駅前商店はもうなくて
でも似たような建物が元の場所より
ちょっと奥にある。
でもこれは38年前に私と奥さんが降りた
昔の下小代駅を保存しようとここに移動したそうだ。
そして昔の写真にも写っている
大きな桜の木が新葉も青々と今も聳えている。




線路工夫

2023-04-21 22:15:22 | 写真


ある先輩方が言ったから
写真はそこから遠ざかることになるんだけど
その影響が大き過ぎたから
もしかすると写真は今もその部分が欠落していて
それはそれで片手落ちなんじゃないの?
それは時にあっても良いものなんじゃないの?
と、ふと思い至り
もしもすっぽりそこが抜け落ちているのなら
むしろこれからの時代に拾って行くことは
逆行なのではなくて
変わっていく時代のそれの形で
気づいた方が、拾った方が良いかもしれない
ものだと言うこと。


夜の写真

2023-04-18 23:54:54 | 写真


夜に写真が撮りたくなる。
どちらかと言うと白黒で。
今日もそうしてみたけれど
この写真は特に白黒だから
どうって言うことも無かった。

夜の写真を撮るなら
もう少し都会に住んでいた方が
良さそうだなあ。

夜の散歩

2023-04-10 23:17:10 | 写真


へそ曲がりだからね
ほぼ花が終わりの頃に
桜でも撮っとこうかな、と。

散った花びらはとっくに掃除されたのに
まだアスファルトの上を散らかす
もうそろそろ良いんだけど、扱いの花を
仄くらい公園で一節拝借。
てっぺんの葉っぱにはすでに青虫が付いてたよ。
さすが、分かってるね。



そもそもモノクロのイメージで撮ったので
これも載せる。
こっちには青虫くんがバッチリ写ってる。

さて、どっちが好きですか?

鉄の箱

2023-04-07 23:21:33 | 写真


鉄の箱撮って何がそんなに面白いのか
と一緒に旅をした息子が言う。
至極一般的な意見であるから
このブログを見ている方にもそう思われる方がいるだろうし
その通りで構わない。

理由なく好きなものは好きで
だから撮っておこうと思う。
私は歴史というものに疎くて
武将の名前もよく知らないし登場した順番も分からない。
鉄の箱に興味が無いのと同じであろう。
が、鉄道の事を思うときには
その線路が敷かれた成り立ちや、そこを走った列車などに
思いが巡る。子供のように列車を擬人化する癖がある。

この電車は1980年代には
東急線を走っていて引退してここに来ている。
だから、乗ったことがあるかも知れないと思うし
東横線にいた年月よりも払い下げられて
ここに来てからの年月の方が長いと聞くと
それこそ歴史を感じるのである。

ねえ、どう?
東京で、忙しいサラリーマンたちに合わせて
賑やかな渋谷の若者たちを乗っけて
本当に秒刻みで緊張の中で走っていたのと
ここは雪国で線路も凍てつくだろうし
でも、ホームで休む時間も長くあって
朴訥とした学生たちを乗っけてゆっくり走るのと。

渋谷駅はずいぶん変わったよ。
中央林間から俺の住んでる埼玉まで直通電車が通ってるんだよ
急行列車だよ。あの頃からは考えられないよね。
でも、ここを走ってる姿は似合ってるね。
元気そうで何より。お客さんも思ったより随分多いじゃん。
頑張って走り続けてね。