英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

パリ五輪雑感 その15 パリ五輪のベストゲーム

2024-08-21 15:26:00 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」「その10」「その11」「その12」「その13」「その14」
 すみません、もう少しだけ続きます。

 もちろん、すべてのゲームを観ていません。断定調のタイトルはご容赦ください。
(ただし、バレーボールとバスケットボールで録画だけして未見の試合があるので、ベストゲームが変更になる可能性があります)

 卓球・女子団体決勝は素晴らしかった。
 これまで、中国の壁が高くて厚い壁をいやというほど味わってきており、特にシングルスは銀メダルで終わったとはいえ、孫穎莎の強さは身に染みており(逆に考えれば、孫を破った陳夢も強い)、また、壁に跳ね返されると思っていた。
 その上、早田が故障して、バックハンドが振り切るのが辛そうで……

 ここで、日本は勝負を賭けた。
 早田の故障により、ここまでは張本をエース配置し、ダブルスは早田・平野ペアだった。しかし、決勝は早田・張本ペアで臨み、エースに平野を配置した。
 確かに、早田・張本がぴったり嵌れば、強力この上ない。ここで先勝し優位に立てば、残りのシングルスで中国にプレッシャーを与えられる。問題は、早田・張本がどこまで息が合うかだ……

 ………杞憂だった。
 第1ゲームを先取し、第2セットは奪われたものの、第3ゲームはものすごいポテンシャルを見せた。
 5-6、1ポイントのビハインドから、6連続得点。二人の息がぴったり合い、個々のポテンシャルもいかんなく発揮した。完全に中国ペアを圧倒していた。サイドをフォアストレートで打ち抜いた張本の一撃は見事だった。第3ゲームを取った時は、そのまま勝利するのではないかと思った。
 ところが、中国ペア(陳夢・王曼昱)も反撃。逆に中盤から6連続(5連続だったかも)ポイントを上げ、第4ゲームを奪う。
 ファイナルゲームも、激しい打ち合いを展開したが、日本ペアが抜け出す。4-5から5ポイント連取し、9-5と追い詰める。単純に考えれば、4点取られても2点取れれば勝ち。中国ペアは、ものすごいプレッシャーを感じたはずだ。
 ところが、中国ペアはここから5連続ポイントで逆転。結局、12-10で中国ペアが勝利。


 ゲーム展開も劇的だったが、その各ラリーが物凄かった。卓球のダブルスは、ペアが1球交代で打たなければならない。打てる位置にいても、自分の番でなければ打ってはいけない。すると、前衛の選手が身をかがめて、後衛の打つコースを確保する……アニメのようなラリーが繰り広げられた。


第2試合 孫穎莎 13-11、11-6、11-6 平野美宇
第3試合 王曼昱 12-14、12-10、12-7、12-6 張本美和

 両試合も熱戦で、もしダブルスを日本が取っていたら……と思わせる健闘だった。
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パリ五輪雑感 その14 不合理なバスケットボール、バレーボールの予選リーグ

2024-08-20 17:32:51 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」「その10」「その11」「その12」「その13」

 その他の球技については、検証不足で申し訳ありませんが、バスケ、バレーに関しては、予選リーグの方式がリオデジャネイロ五輪までと東京五輪以降とは違っている。
 「12か国で予選を行い、成績上位8か国が準々決勝に進出する」ということは同じだが、以前は《6か国ずつ2組に分け、各組上位4か国が準々決勝に進出》していた(準々決勝は、A組1位vsB組4位、A組2位vsB組3位、A組3位vsB組2位、A組4位vsB組1位)
 東京五輪以降は、4か国ずつ3組に分け、《各組2位プラス3位の中で成績上位2か国が準々決勝に進出》というものに変更された。

 一見、不合理はないようだが、《成績を比較》するというのが不公平。
 バスケの場合は得失点差、バレーの場合はセット率となるようだが、組のレベルが高いほど、3位になった国の数値(成績)は低くなる。

 俗に言う“鬼グループ”とか”死のグループ”に入れば、2位に入るのも難しいし、3位に終わった場合でも数値は悪くなる。

 この予選方式の変更の理由は、ゲーム数を減らすのが目的なのだろか?
 費用も少なくて済むし、選手の疲労も抑えられる。しかし、組み分けによる運・不運が大きくなるし、たくさんゲームを行った方が、実力のあるチームが順当に準々決勝に進出する率が高くなる。

 元の方式に戻すことを望みます。

(ただし、日本が銅メダルを獲得したロンドン五輪の女子バレーの組み分けは、かなり日本に運があったと私は思っている)
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パリ五輪雑感 その13 (柔道だけでなく)いろいろあったなあ

2024-08-19 17:40:48 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」「その10」「その11」「その12」

 五輪が終わってから既に1週間以上経っているので、《何だ、まだ五輪のことを言っているのか!》と思われてしまいそうだが、長いスパンで考える…《4年後のロサンゼルス五輪の際に、多少役に立つのでは?》と、言い訳をしておき、記事を続けます。

①開会式で「韓国」を「北朝鮮」と紹介
 フランス語で「République populaire démocratique de Corée」、英語では「Democratic People's Republic of Korea」と、北朝鮮の正式表記名(ともに「朝鮮民主主義人民共和国」にあたる)でアナウンスされた
②5色の輪が描かれた五輪旗が上下逆さまに掲揚
③男子バスケットボール・日本-フランス戦
 4点リードしていた第4Q残り16秒で河村選手の3Pシュートのチェックがファールを取られ、バスケットカウントを取られて追いつかれた。VTRでは河村選手が相手選手に触れていないように見えた。ただし、こういう微妙な判定はよくあることのように思う。安易にシュートチェックに行ってしまったようにも思える。
 この試合で、八村選手がボード下でシュートでジャンプしようとした相手選手の腕を掴んで阻止したが、これが「アンスポーツマンライクプレー」と判定され、これが2度目のアンスポーツマンライクプレーとなり退場となってしまった。このファールはNBAではよくあるプレーだが(最近は観ていないので、現行がどうなのかは不明)、アマチュアでは相手プレーを阻止するためだけのファールは強く禁止されていて、当然の判定のようにも思える。
④スポーツクライミング・女子複合の決勝でのボルダーのルート設定
 ボルダーの第1課題、身長154センチと小柄な森にとっては、スタートホールドさえ掴むのも困難な設定となっており、0点。結局前半のボルダーは39.0点の7位。
 後半のリードでは、96.1ポイントとトップの得点を上げたが、合計135.1ポイントの4位に終わった。
 球技や走高跳などでは、身長やリーチが武器となり、低身長の選手は動きや頭脳プレーで対抗することになるが、最初の段階で身体的に不可能な設定というのはどうなのだろう?
⑤セーヌ川の水質問題
 セーヌ川ではトライアスロンやオープンウオーターが実施されたが、公式練習が禁止になったり、競技も延期されたりした。
 さらに、ベルギー女子代表のクレール・ミシェル選手が競技後に大腸菌に感染して数日間、入院していたと一部メディアで報じられた。

 この他、選手村の不衛生な食事や窃盗が多発したことなどの問題点が指摘されている。
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2024 全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)2回戦 関東第一(東東京)―北陸高校(福井)

2024-08-19 15:08:22 | スポーツ
この試合、仕事の合間に時々見るくらいだったが、いろいろ思うことがあった。(お盆の時もずっとモヤモヤしていた)

 まず、審判。
 高校野球の審判はボランティアだという。それに、死角になるような難しい判定だってあるので、誤審があっても攻めるべきではないと思う。
 それでも、この試合の塁審は酷かった。(動画…残っていないかもしれません)
 最初のプレーは、ファーストゴロで送球を受けたベースカバーに入った北陸高校のピッチャーが、ベースを踏んでいないと判断しセーフと判定された。(タイミングは完全にアウト)
 ところが、実際はベースを踏んでいた。この時の塁審は、大きなゼスチャーでセーフのポーズを3度繰り返した。特に3回目のポーズは普通のセーフポーズではなく、左腕も右側に振るポーズ(仮面ライダー2号の変身ポーズに似ている)
 2度目は、北陸高校のショートゴロ。この時、打者はファーストへヘッドスライディング。勢いで胸までがベースに到達した頃にファーストミットに入ったような完全なセーフのタイミング。しかし、塁審はカチッとしたポーズで胸を張ってアウトのジェスチャー。

 この《絶対自信あり》、《文句は受け付けない》という素振りの時は、塁審は自信がない時が多い。それをジェスチャーで《判定は絶対間違いない》という雰囲気を押し出す。
 まあ、これ以上は言うまい。

 次は、北陸高校の走塁と守備
 1-0の北陸リードの2回表、1アウト・ランナー2塁。
 ここでセンター前へ小フライ。センターはキャッチしようと猛ダッシュ。

 ここでの2塁ランナーの判断は難しい。
①ハーフウェイ(2塁と3塁の中間)にとどまり、打球の処理(ノーバウンドで捕球したかどうか)を見極めて判断する(ノーバウンド捕球なら帰塁、ワンバウンドなら進塁)。
②打球の軌道とセンターの守備位置から、《捕れない》と速断して3塁⇒ホームを目指す。
 この時の北陸高校のセカンドランナーは、①を選択。ただし、捕球する前に《捕られる》と判断して2塁に帰塁。
 実際は、ショートバウンドでセンターが捕り、2塁へ送球。際どいタイミングで走者のセカンドへの帰塁が間に合った。
 生で一度見ただけなので、なんとも言えないが、普通は②を選択するような打球とセンターの位置であった。ただし、センターのダッシュが良かったので、ぎりぎりワンバウンド捕球となったように思える。セカンドランナーは実に難しい判断だった。
 結果論になるが、ここで②の判断をしていたら追加点が入り、優位に進められたはずだ。あくまでも、結果論。

 3回裏、関東一の攻撃。
 ヒットを打たれた後、エラーと暴投で1点失い、1-1の同点とされ、なおも1アウトランナー3塁
 ここでセンターとレフトの中間浅めに外野フライが上がる。これをレフトが捕球。捕球を観てサードランナーがタッチアップ。レフトがホームへ送球するも、ランナーが早くホームイン。


 これは、はっきりと疑問。
 レフトは左方向に走っており、捕球してバックホームするには、身体を捻らなければならない。
 センターが捕球すれば、捕球の態勢のままホームへ送球できる。
 なぜ、レフトが捕球したのだろう(飛球はセンター、レフト、どちらも楽に捕球できた)
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「取捨選択に悩む」 一応の結論

2024-08-16 09:58:47 | アニメ
「“取捨選択に悩む” その後」の一応の結論です。

『転生したらスライムだった件』
 低落傾向が加速
 離脱をほぼ決意

『NieR・Autmata』
 依然、《一応録画しているが、未だ視聴できていない》状態。
 こてくんよりの情報で、録画継続(視聴継続ではない)

『異世界スーサイドスクワット』
 離脱実行済み

『Fate/stay』
 面白いと思う。
 視聴継続

『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』
 第5話「それぞれの決意」を録画失敗(何故なんだぁ!)。体操服の素晴らしさを主人公が実感した回。Abemaで視聴。
 ヒロインが生徒会長にこだわる理由が今一つわからない。
 視聴継続。は変わらないが。

『名探偵コナン』
 “黒の組織”が絡まない話は面白くないなあ。一応、惰性で観る。
 視聴は継続

『働く細胞』
 「パリオリンピックと高校野球のため、7/27(土)、8/3(土)、8/10(土)、8/17(土)は放送を休止」ということで悩む必要はなかった

『逃げ上手の若君』
 全体のストーリーの流れや1話ごとのエピソードは面白いが、キャラクターや能力のデフォルメが強すぎる。
 時折挿入される、遊び的演出はマイナス。
 プラス・マイナスが激しい作品で、悩ましい。
“1回視聴延長”が続きそう

『烏は主を選ばない』
 視聴継続だが、五輪中継で、次回は盆過ぎ?あたり。悩む必要はなかった。
 第15話が、総合8/17(土)23:45放送予定。

『魔導具師ダリヤはうつむかない』
 婚約解消や商業的設定が細かすぎる。
 離脱済み

『僕の妻は感情がない』
 一応、視聴継続中。今後は未定(様子見)。

『多数欠』
 自分勝手なストーリーは解消されない。。第5話の前半で、私が切れて録画を消す視聴離脱済み

『うる星やつら』
 言うまでもなく、視聴継続。

『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 Season II』
 「『キミ戦Ⅱ』は、本編クオリティ維持のため、第5話以降の放送・配信を延期し、放送クールを改めて第1話から再開することといたしました」と告知(お詫び)。
 巷の反応を知りたくて、ネットを検索すると、「作画崩壊が著しい」の声があちこちで。……“作画崩壊”?…すみません、気づきませんでした。
 《原作を基にした漫画が打ち切りになる》《第1期アニメの視聴率が良くなかった》など、マイナス要素がいろいろと。
 私は好きなんだけどなあ……
 
 視聴継続不能!
 緊迫度が増し、楽しみにしていたのに、残念。

『俺は全てを【パリイ】する 〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜』
 面白さは維持。視聴継続。は変わらず。

『魔王軍最強の魔術師は人間だった』
 毎回、離脱かなと思うのだが、なぜか継続
コメント (4)
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パリ五輪雑感 その12 競技による(出場人数の)偏り②

2024-08-15 08:26:57 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」「その10」「その11」

 「その11」では論点がぼやけてしまったので、補足します。
 卓球は団体戦は3人のみ。シングルスは団体3番目のメンバーは個人戦は出られない。(混合ダブルスは個人戦参加2名の中から選ぶのか、団体戦3人の中から選ぶのかは不明)
 また、団体戦不参加の国からも個人戦は大陸予選とかランキングで出場できるのかもしれないが、とにかく、五輪出場する枠が小さく、強豪国は代表になることの方がメダル獲得よりも難しい。日本も中国ほどではないが、代表になる難易度が高い。
 もちろん、こういう状況は卓球に限ったわけではない。例えば、ケニヤやエチオピアの中長距離、アメリカやジャマイカの短距離なども代表になるのは難易度が超高い。
 なので、卓球だけを取り上げて述べるのは、偏った主張なのだろう。それでも、卓球の出場枠が団体個人通して各国最大3人というのは歪である。

 体操の出場枠にも疑問を感じる。
 体操には種目別競技がある。(男子は、床・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒、女子は、跳馬・段違い平行棒・平均台・床)
 団体戦の予選が、個人総合と各種目別の予選を兼ねているので、当然、団体メンバーの5名に入らないと、個人総合にも種目別にも出場できない。(団体に出ない国からも、個人戦に出ることは可能)
 団体戦のメンバー構成は国によって異なるが、オールラウンダーが2~3人、残りがスペシャリストとなっていることが多い。スペシャリストは1種目ではなく、2~3種目を得意種目にすることが多い。
 種目別決勝のメンバーを見ると、予選で失敗した選手を除いて、ほぼ有力どころは揃っているようだが、やはり、団体5人に入ることのできなかった種目別達人もいる。
 私としては、田中佑典選手の平行棒を五輪で観たかった。
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「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」発表(8月8日)

2024-08-14 22:10:32 | 気象
8日午後4時43分ごろ日向灘の深さ31キロを震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宮崎市の宮崎港で50センチの津波を観測
この地震は、「発生場所はぎりぎり想定震源域内で、マグニチュードについても様々なデータを比較しても一致していて、世界で多く用いられている『モーメントマグニチュード』と呼ばれる手法で、算出された7.0で良いとして基準に達した」と評価され、「南海トラフ地震臨時情報」を発表したという(“モーメントマグニチュード”は震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュード。通常発表される“マグニチュード”より精密なモノという説明がされていたように思った)

 この臨時情報は、発表当初は「巨大地震注意」の名称だった。でも、これだと、《巨大地震が起きるので注意してください》という意味のように感じられてしまう。なので、「南海トラフ地震臨時情報」と呼ぶようにしたのではないかと思われる(私の推測)
 それはともかく、この情報の定義というか予報としての意味というか……分かりにくい

 上記のように、《南海トラフ地震の想定震源域内でモーメントマグニチュード7.0以上の地震が発生した時、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、検討され、発表される。「巨大地震注意」か「巨大地震警戒」のレベルも検討される》らしい。震源の場所とマグニチュードで、ほぼ機械的に発表される(南海トラフ地震の予兆などはこの時は検討しない)
 で、「臨時情報」としての意味は
・大規模地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まっている。ただ、特定の期間中に大規模地震が発生するということを知らせるものではない
・揺れに備えて家具の固定のほか、避難場所や家族との安否確認の方法を確認しておくなど日頃からの備えを改めて確認するよう呼びかけるものである

………平たく言うと《巨大地震が発生する可能性がいつもより高くなっているので、地震に対する備えを確認・準備しなさい》というモノらしい。

 かなりアバウトな情報なので、気象庁の会見では、補足説明や記者からの質問に回答(解説)していた。
・「大きな地震が起きるとさらに地震を誘発する性質があることは長年の研究で確認されていて、ふだんより巨大地震がおきやすい状況になっていると考えられる。従来想定されている南海トラフ巨大地震の発生確率を1週間に換算すると0.1%くらいだが、マグニチュード7クラスの地震のあとはおよそ1%となりふだんと比べると高い」
  ―――ただし、「可能性はふだんよりは高いが、それでも絶対的にはかなり低い確率だということも認めざるを得ないのが地震の発生予測、そしてこの情報の弱みだ」とも説明している

 ここで気になるのは、「南海トラフ巨大地震の発生確率を1週間に換算すると0.1%くらいだが、マグニチュード7クラスの地震のあとはおよそ1%」という説明。
 確率論は苦手なので、よく分からない。「1週間に換算すると0.1%」なら2週間なら0.2%ということなのだろうか?
 では、1週間の10倍の70日間だと1%、70日のほぼ5倍の1年だと5%。10年だと50%以上となる。
 今回の日向灘の地震発生で、平常時の10倍で1週間で1%。1か月だと4%以上となるが、
「1904年から2014年に発生したモーメントマグニチュード7.0以上の地震1437事例のうち、その後同じ領域でモーメントマグニチュード8クラス以上の地震が発生した事例は、最初の地震の発生から7日以内に6事例であり、その後の発生頻度は時間とともに減少する」とあるので、1か月で単純に4倍強になるわけではない。
 この、巨大地震発生確率は、「モーメントマグニチュード8クラス以上の地震が発生した事例は、最初の地震の発生から7日以内に6事例」⇒「モーメントマグニチュード7.0以上の地震発生後に同じ領域で、モーメントマグニチュード8クラス以上の地震が7日以内に発生する頻度は数百回に1回程度」ということらしい。
 「数百回」という表現は幅があり過ぎて考えにくいが、仮に「300回」だとすると、「南海トラフ地震の想定震源域内で今回の日向灘の地震のような規模の地震が、想定震源域内で300回発生したら299回はマグニチュード8クラス以上の地震は発生しない」と解釈できるが、この解釈で合っているのだろうか?

・日向灘地震に誘発されて起こる巨大地震は、日向灘付近とは限らず、想定震源域内なら一様にある。(東端付近で起こる可能性もある)
・期間は1週間。ただ、これは1週間地震が起きなかったからといってその後大丈夫だ、と言うことではない。
 1週間という期間には地震学的な根拠があるわけでもない。社会的にどの程度許容できるかを検討して「1週間」とした。


 ………上記の説明とは一致しない情報・データも示された(記者会見でではなく、ニュース内の解説や上記の確率の説明で)
「1904年から2014年に発生したモーメントマグニチュード7.0以上の地震1437事例のうち、その後同じ領域でモーメントマグニチュード8クラス以上の地震が発生した事例は、最初の地震の発生から7日以内に6事例であり、その後の発生頻度は時間とともに減少する」


 評価検討会の平田会長か気象庁の束田進也地震火山技術・調査課長のどちらかが再三
「《南海トラフ地震は、今日、明日発生してもおかしくない》という状況。1週間過ぎて安心すれば良いと言う訳ではありません」と話されていた。

 今回の地震により、南海トラフ地震の発生の確率は高まったが、必要以上に於怯える必要はない。
 しかし、地震の備え(発生した時への準備)や心構え、などは常々しておくべき。
 「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」はそういう地震への備えの再確認を呼び掛けるモノ


と考えられる。
 この南海トラフ地震臨時情報は2019年に運用が始まり、今回初めて発表された(ほぼ機械的に)
 たしかに、心構えや準備は大切だが、このシステムは本当に意義のあるモノなのだろうか?
 結局、巨大地震の可能性は平時より高まったが、いたずらに恐れる必要はない……らしい。
 しかし、この「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の発表により、新幹線減速運転、海水浴場で遊泳禁止、旅館ホテルにはキャンセルが多数、その他いろいろ……
 かしこまった「巨大地震注意(南海トラフ地震臨時情報)」を出さずに、単に状況の説明と注意喚起でよかったのでは?
 もちろん、そういうシステムが運用されていたので、出さざるを得ないという状況ではあった。しかし、このシステム運用を決めた時に、今回のような地震が発生した時、社会にどのような影響を与えるか、本当に綿密に検討したのだろうか?と思ってしまった。
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パリ五輪雑感 その11 競技による偏り

2024-08-14 12:19:16 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」「その10」

 卓球は、団体戦、男女シングルス、混合ダブルスと種目があり、このように並べてみると、それなりに種目があるように思える。
 しかし、実際は一か国、男女各3名。しかも、第三代表は団体戦のみ。混合ダブルスは代表の男女各3人の中から結成される。
 (以前は、男子ダブルス、女子ダブルスがあり、混合ダブルスはなかった)
 実に厳しい代表争い(特に中国は)で、混合ダブルスは真の世界一とは言えない。

 バドミントンは、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスが行われる。団体戦はない。

 テニスも、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスが行われる。団体戦はない。
 ゴルフは、個人戦に各国2名。

 これら4競技では、日本では、卓球の女子シングルス、バドミントンの女子ダブルス、ゴルフの女子個人戦が熾烈な代表争いとなっている。
 バドミントンはシングルス、ダブルス、混合ダブルスと棲み分けされていて(“ワタガシペア”渡辺選手は男子ダブルスもプレーしていた)、若干、卓球より競争率が低いかもしれない。
 まあ、競技が盛んで、レベルが高いと代表になるのは大変。
 
 柔道は7階級に分かれていて選手数としては多いが、各クラス代表になるのは本当に大変。
 水泳は種目数が多く、代表選手の数は多いが、日本の場合、派遣標準記録が日本記録より早い種目があり、代表選手数は絞られている。
 陸上競技も種目数が多く、代表選手数の最大値は高いが、基礎ポテンシャルに左右される競技で、日本人にとって厳しい競技で、参加標準記録が日本記録よりはるか上という種目も少なくない。(ただし、ワールドランキングで出場権を掴んだ選手もいた)

 体操は過去は団体代表選手は7名で、各種目6名が演技を行っていたが、現在は団体戦の代表は5名。団体戦決勝は各種目3名で、そのすべてが成績に反映されるので、選手のプレッシャーはとてつもなく大きい。(3人制にしたのは、テレビ中継の時間枠の関係かも)

 フェンシングは、フルーレ、エペ、サーブルの種目があり、それぞれに個人戦、団体戦が行われる。
 フルーレ、エペ、サーブルの3種目が行われるのは異論はないが、それぞれに団体戦があるのは、少し違和感を感じた。(ごめんなさい)

 この他、個人戦(ペアを含む)のある競技は、アーチェリー、アーティスティックスイミング、オープンウォーター、カヌー(スプリント、スラローム)、近代五種、サーフィン、自転車(トラック、ロード、マウンテンバイク、BMXレース、BMXフリースタイル)、射撃、重量挙げ、新体操、スケートボード、スポーツクライミング、セーリング、テコンドー、飛び込み、トライアスロン、トランポリン、ビーチバレー、ブレイキン、ボクシング、馬術だと思うが、自信なし。


 長々と書いたが、この記事で私が言いたいことは……
 競技として、少々無理のある競泳・混合メドレーリレー、柔道混合団体などの混合種目はなくして、体操の1人増、卓球の男女ダブルスを復活させてほしい。
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パリ五輪雑感 その10 いろいろあった柔道

2024-08-13 16:47:54 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」「その9」

 いろいろあった柔道。「その1」で男子60キロ級・準々決勝の永山竜樹の災難について触れたが、その後も、問題が続出。
 忘れているのもあると思うが、覚えていることを忘れないうちに記しておこう。

男子90キロ級・村尾三四郎 vs ラシャ・ベカウリ(東京五輪の金メダリスト・ジョージア)
 お互い“技あり”を取り合った後、村尾の投げ技(内股?)に相手の身体は回り、仰向けの状態で尻から落ちた。背中はつかず尻もちだけなので“一本”には至らないが、“技あり”には相当していたはず。
 この時の主審は、全く反応せずスルー。
 ルール改正で“有効”がなくなったが、これまで“有効”だった技が無効になったのではなく、“技あり”に組み込まれたという感じだった。だから、《こんなので“技あり”なの?》と思うことが、これまで無数にあった。もっと厳密に言えば、《以前の“有効”は投げられた身体が90°以上回って落ちれば“有効”》だったが、現在は《投げられた身体が90°近く回って落ちれば“技あり”》という印象だ。簡単に言うと、現在の“技あり”判定は、以前の“有効”より甘い。
 それなのに、村尾の技は無効となってしまった。オフィシャルによるビデオ確認もなく、スルーされた。
 村尾は“合わせ一本”で金メダルだった。


男子73キロ級は橋本壮市選手が準々決勝で反則負け
【この試合は、実際に観ていないので、ネット記事を引用します】
 準々決勝で日本の橋本壮市(パーク24)がフランスのガバと対戦し、反則負けで準決勝進出を逃した。ネット上では積極的に攻めたように見えた橋本の反則負けを不思議に思う声が目立ち、27日に敗れた60キロ級の永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)に続いてジャッジへの疑問が噴出した。
 橋本は延長戦1分21秒に2つ目の指導を受け、あとがない状態に。2分14秒でガバに1つ目の指導が入った。2分28秒、橋本がガバと組んでいた右手を切って前に踏み込んだところで「待て」がかかり、3つ目の指導で反則負けが決まった。
 X(旧ツイッター)では「途中からフランスの選手全く攻めてなかったのに何で指導が橋本に入るのよ」「有識者的にはどうなんですか?」「相手の選手のほうが攻めてないように見えたのだが…柔道難しい」と疑問の声が殺到。一方で、「橋本選手堂々としててかっこよすぎた」「気持ち切り替えて敗者復活戦も頑張ってほしい」と敗者復活戦に回る橋本を応援するポストもあった。


 橋本選手の取られた指導は「組み合わない」というモノだろう。
 この「組み合わない」という指導には、以前から疑問を感じていた。
 組手争いは重要で、しょっちゅう行われる。このしょっちゅう行われる行為に対して、審判(オフィシャルも含む)の主観で指導を出している。もちろん、1回の組み手を振り払う行為ではなく、何回も繰り返した場合に指導が出されるのだが、かなり主観に左右される。
 橋本選手の場合は、かなり主観に左右されていたのだろう。

 もう、この際、
・故意に取り組まないこと
・極端な防御姿勢をとること(通常5秒を超えて)
・組む前にでも組んだあとにでも、何の攻撃動作もとらないこと(消極的試合姿勢)
をひっくるめて、《消極的》に該当する柔道姿勢を“指導”とすればよい

 それに、「防御のために相手の袖口を握ること(通常5秒を超えて)。及び絞って握ること」という指導もあるが、実際はもっと長時間持続しているように思う。


柔道混合団体・デジタルルーレット
 これについては、運命的幸運(という言葉があるかは不明)と考えるしかない。
 一応、後にこれを読んだ時の為に、説明を加えておくと……
……混合団体決勝戦の日本vsフランスは3勝3敗となり、代表戦に突入。
 代表戦の階級の抽選が、デジタルルーレットで行われた。
 画的にはパチスロのような感じなので(私はパチンコ、パチスロはしないのでよく分からない)、インチキ臭く思えてしまう。
 インチキがあったかどうかは分からない(インチキはなかったと思いたい)が、不正が介入しない方法はないか考えてみたが、けっこう難しい。
 例えば、抽選箱の中から札を引く(ドラフト会議のような感じ)のは、誰が引くかも難しいし、誰が引いても抽選箱にインチキがあるかもしれない。
 年末宝くじの矢の発射方式にしても、疑いは残る。
 6階級なのでサイコロはどうか……これも重心を細工する余地がある。(チーム代表者がチェックすることで、疑いは軽減されるが、サイコロを振る人の人選で揉めそう)
 抽選方式はけっこう難しい……
 

この記事を書くに当たり、《柔道 誤審》で検索したところ、次の記事を見つけた。
『PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)』
「間違っているのは「審判」ではなく「審判を叩く人」…オリンピックの「誤審」を批判する人が見落としていること」
の記事の4ページ目・スポーツそのものへの敬意を欠いている

日本のプロ野球、そしてそして多くのスポーツの審判はおかしなジャッジはしない。それは、彼らはそこにプライドを感じているからだ。公正で厳正な審判業務をするために、日夜研鑽を積んでいる。それでもミスは起きてしまうのだ。スポーツを愛するなら、それは全面的に支持されるべきではないのか。
審判をリスペクトしないファンは、恐らく選手もリスペクトしていないし、スポーツそのものへの敬意も欠いている。誤審を理由にSNSで審判や選手などを攻撃する行動は、端的に言えば、「贔屓の引き倒し」といえる。
本当のスポーツファンになるためには、まず、その姿勢を正すことから始めるべきだと筆者は考える。


 正論だとは思うが、審判の技量が足りていないことに問題がある。
 柔道に関しては、ルール自体に不備がある。
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パリ五輪雑感 その9 増田明美氏の解説(おしゃべり)

2024-08-12 18:45:51 | スポーツ
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」

 相変わらずである。
 あの情報量は凄いと思うが、その情報を披露したくて仕方がないらしく、《この場面でその情報は必要なの?》と思うことが頻発
 オランダ代表のハッサンが、2023年ブタペスト世界陸上1万メートルで、ゴール直前で転倒しメダルを逃した際、「バランスを崩してこけちゃったわ」「人生山あり谷あり、だから人生は美しいのよ」と語った逸話を2度、しつこく語ったり、《キルギスの地球温暖化で国土水没の危機》の情報を語ったが、キルギスではなくキリバスだった(後で、訂正)とか、いろいろ……
 ミスはやむを得ない時もあるが、解説そっちのけで、情報疲労が主になっている本末転倒気味。実況アナが、レース状況を実況したいのに、増田情報でできないシーンも多々あった。
 上空からの映像が映されているシーンで、その建造物について述べたいが、増田氏が語り続けて機を逃したり、レース前の選手紹介映像の際、有力ランナーの実績などを伝えたいのに、増田情報で出来なかったり、遅れたり……実況アナもストレスがたまったのではないだろうか?

 箱根駅伝では、増田氏は監督バスに押し込められているが、NHKでは未だに増田氏を重用。
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