英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season19 第17話「右京の眼鏡」

2021-03-02 19:46:22 | ドラマ・映画
同族経営企業のお家騒動に右京らしさ(右京の服飾に対する愛着やこだわり、細かな洞察や推理)を絡めたが楽しめたエピソードであったが、事件(お家騒動)に関しては、粗いというか雑と言うか……

「服飾シリーズ」あるいは「職人シリーズ」と巷では言われているらしい。
 Season9 第14話 「右京のスーツ」、Season12 第6話「右京の腕時計」が該当。
 Season9当時(2010年10月~2011年3月)は当ブログも活動していたが、レビューなど関係なしに『相棒』を純粋に楽しみたいという思いから、記事は書かなかった。(ブログ開設当初の2009年は 『Q.E.D. 証明終了』、『キイナ~不可能犯罪捜査官』、『天地人』、『BOSS』、 『ハンチョウ 神南署安積班』、 『臨場』などを書いていた。懐かしい…)
 『相棒』に関しては、「右京のスーツ」が放送されたSeason9からぼちぼち書き始めており、第6話「暴発」第10話(元日SP)「聖戦」第17話「陣川警部補の活躍」の3話のみ取り上げている(Season10からは全話)

右京の服飾品へのこだわりや、職人技への羨望に似た尊敬の念などを観るのは楽しい。そういった感情がいつもに増して細かい洞察力を発揮し、鋭い推理を働かせる
・田崎由衣(天野はな)のかけている眼鏡を名工・松田正一郎(青山勝)が手掛けたものだと見抜き、不審人物?の正体を田崎拓人(田本清嵐)と由衣だと見抜く
・拓人と由衣が週刊誌を入念にチェックして購入していた理由は、「長男の明良(赤木悠真)が専務の三澤渚(岩橋道子)を殺害した」という情報を社長で母親の恭子(かとうかず子)に知られたくなかったのだと推察(二人が購入した週刊誌には、専務殺害の記事がなかったことに着目)
・右京の眼鏡愛が、社長や松田から話を聞き出し易くしていた
・殴打されたのに、専務の眼鏡がズレずに掛けられていたことに着目し、誰かが掛け直したと推察。
・《殴打された時に掛けていた眼鏡が破損したのではないか》、《松田の工房に掛けられてた眼鏡のネジが本来のモノと違っている》ことに気づく。そこから、松田が犯人と推理。さらに、渚の部屋に落ちていたネジが工房の眼鏡に合致するのを確認。
・金庫が開けられているのに、現金は手付かず。長男が金庫を開けた目的(目標物)は他にあった
・工房のゴミ箱の弁当のパックが二人分。松田が長男をかくまっているのでは?と推測
・長男の部屋から新工房の設計図を発見。ちゃっかりスマホで撮影し、青木に調べさせる。
・長男の部屋と専務の部屋に、揃いのグラス(インテリア?)があるのに気づき、二人の仲を推察


創業家のゴタゴタや各人の行動の不可解さをいろいろ感じた
・心臓発作で意識不明の社長・恭子が奇跡的に回復したとは言え、安マンションにかくまうものなのか?
 医療設備もないし、医師や看護師も常駐させない。(まあ、登場時はベッドで寝ていたが、かなり回復していたので、それもありかもしれない)
・余計な情報を遮断するのが今回のマンションへの避難の目的だというが、勝手に出歩くとか、スマホで情報を入手しそう(スマホは息子に取り上げられたのだろうが)。結局、外出してゴミ箱のスポーツ新聞を読み、長男の専務殺害の容疑を知り、倒れる。
・専務を社長に就任させるなら、子どもたちにその理由などを詳細に語るべき
・専務と長男も秘密保持契約だったとはいえ、ある程度の理由や思惑を主要人物(家族や松田)に伝えるべきではないのだろうか。松田にとっても良い契約だったのに、殺害時の専務と松田のやり取りは、「殺してください」と言っているようなもの。
・専務が契約を結ぼうとした商社、殺人の容疑を掛けられ逃亡している長男と契約を結ぼうと思うものなのか?


 専務が命を落とし、松田が殺人犯になってしまったというのに、田崎一家は仲良く写真に写っていた……
 「これからの田崎眼鏡が楽しみですねえ」とにこやかに語る右京も、なんだかなあ……


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【ストーリー】番組サイトより
老舗眼鏡店の後継者争いが殺人に発展!?
青木の“覗き癖”が真相究明のカギに!


 老舗眼鏡メーカー・田崎眼鏡の女性専務が、殺害される事件が発生。
 田崎眼鏡では、3か月前、社長の田崎恭子(かとうかず子)が心臓発作で倒れた後、“お家騒動”が勃発。警察は、恭子の長男が、社長を代行していた女性専務に反感を抱き、殺害したとして行方を追っていた。
 いっぽう、向かいのマンションを興味本位で覗いていた青木(浅利陽介)は、不審な入居者を目撃。話を聞いた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が調べると、次男と末娘が恭子をかくまっていることが判明する。2人は、専務が殺され、長男に容疑が掛けられているというショッキングな状況で、病床の恭子を動揺させたくないという思いから、情報を遮断しているらしい。
 そんな中、右京は田崎眼鏡の職人・松田(青山勝)にオーダーメイドを依頼する。詳しく話を聞くと、お家騒動には意外な事実があったことが分かる。さらに右京は、殺害現場にいくつも不自然な点があることに気付き…!?

老舗メーカーのお家騒動の裏に複雑な事情が
関係者の意外過ぎる思いが特命係を翻弄!
事件の背景に隠された悲しい真実とは…!?


ゲスト:かとうかず子

脚本:神森万里江
監督:田村孝蔵

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2 コメント

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服飾シリーズ (marumori)
2021-03-14 17:53:24
英さん、こんばんは。

 本文でご紹介のあった『右京のスーツ』(Season9第14話)、『右京の腕時計』(Season12第6話)は、いずれも徳永氏の作品でした。

 『右京のスーツ』は好きな作品の一つで、何回も見ています。『右京の腕時計』は嫌いではないのですが、参照先のレビューにもあるとおり、トリックに無理があると思いました。

 今回の話は、犯人特定までの推理のプロセスは面白かったですが、おっしゃるとおり田崎眼鏡の関係者たちの描写が雑だったと思いました。

 犯人も序盤で予想できましたし、ミステリとしては今ひとつでしょうか。
『古畑任三郎』っぽい着眼点 ()
2021-03-15 11:31:31
marumoriさん、こんにちは。
私も『右京のスーツ』は好きです。

>今回の話は、犯人特定までの推理のプロセスは面白かったですが、おっしゃるとおり田崎眼鏡の関係者たちの描写が雑だったと思いました。

 ですよね。
 撲殺遺体の眼鏡がズレていなかったことに着眼した辺りは、『古畑任三郎』っぽく感じました。
 話が逸脱しますが、娘は長い間、時任三郎さんを「時 任三郎」(とき にんざぶろう)だと思っていました。

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