「Y攻撃 ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2013年7月号」の解答です。
5手詰めですが、なかなか難しい問題だと思います。私は15分ぐらい考えた記憶があります。
初図から思うこと
①3七→4八への玉の逃走路が見える
②初図では、その逃走を3四の飛車が防いでいる
③▲3五角と打って3七に玉を逃がしても、3四の飛車と3五の角とのコンビネーションによる開き王手や両王手があるので、何とかなるかもしれない
そういう思考(①~③)が働くと、初手は非常に浮かびにくくなります。
初手は…………………………
…………………………………………大事に見える飛車を捨てる▲3六飛でした
これには△3六同銀の一手ですが、ここでの次の手も浮かびにくいと思います。
この図になれば、思いつきやすいと思いますが、次の手は▲3五角。
2四の馬と3五の角は、2枚の利き筋が重複している感覚があり、しかも、玉を3七に逃がしてしまう手です。
≪「要の攻め駒は飛車」という先入観の逆を行く初手の飛車捨て≫
+
≪利き筋の重複感があり、玉を逃がす不利感がある角打ち≫
の組み合わせが、初図では非常に見えにくいのです。
この▲3五角を打てば△3七玉に▲1五馬で詰みです。
詰手順:▲3六飛△同銀▲3五角△3七玉▲1五馬まで5手詰
ちなみに、図の3五の角と1五の馬が3七の玉を攻撃している様(位置関係と馬の利き)が、ローマ字の「y」に似ているので「Y攻撃」と名付けました。(字面がいいので大文字にしました)
初図に戻って
飛車を捨てずに▲3五角(参考図1)と打った方がいいように思います。(実際は▲5三角と打った方が合駒を稼げるし、馬にも昇格するので得なのですが、▲3五角の方が説明しやすいので)
参考図1は、初図の先入観③「▲3五角と打って3七に玉を逃がしても、3四の飛車と3五の角とのコンビネーションによる開き王手や両王手があるので、何とかなるかもしれない」と初手で▲3六飛と捨てた後の▲3五角(途中図2)より得のような気がします。
しかし、初手▲3五角(参考図1)に実際に△3七玉と逃げられて見ると
詰みません。
≪この初手▲3五角を先に考え、参考図では詰まない≫と理解すると、正解手順への道は霧に閉ざされてしまうのです。
5手詰めですが、なかなか難しい問題だと思います。私は15分ぐらい考えた記憶があります。
初図から思うこと
①3七→4八への玉の逃走路が見える
②初図では、その逃走を3四の飛車が防いでいる
③▲3五角と打って3七に玉を逃がしても、3四の飛車と3五の角とのコンビネーションによる開き王手や両王手があるので、何とかなるかもしれない
そういう思考(①~③)が働くと、初手は非常に浮かびにくくなります。
初手は…………………………
…………………………………………大事に見える飛車を捨てる▲3六飛でした
これには△3六同銀の一手ですが、ここでの次の手も浮かびにくいと思います。
この図になれば、思いつきやすいと思いますが、次の手は▲3五角。
2四の馬と3五の角は、2枚の利き筋が重複している感覚があり、しかも、玉を3七に逃がしてしまう手です。
≪「要の攻め駒は飛車」という先入観の逆を行く初手の飛車捨て≫
+
≪利き筋の重複感があり、玉を逃がす不利感がある角打ち≫
の組み合わせが、初図では非常に見えにくいのです。
この▲3五角を打てば△3七玉に▲1五馬で詰みです。
詰手順:▲3六飛△同銀▲3五角△3七玉▲1五馬まで5手詰
ちなみに、図の3五の角と1五の馬が3七の玉を攻撃している様(位置関係と馬の利き)が、ローマ字の「y」に似ているので「Y攻撃」と名付けました。(字面がいいので大文字にしました)
初図に戻って
飛車を捨てずに▲3五角(参考図1)と打った方がいいように思います。(実際は▲5三角と打った方が合駒を稼げるし、馬にも昇格するので得なのですが、▲3五角の方が説明しやすいので)
参考図1は、初図の先入観③「▲3五角と打って3七に玉を逃がしても、3四の飛車と3五の角とのコンビネーションによる開き王手や両王手があるので、何とかなるかもしれない」と初手で▲3六飛と捨てた後の▲3五角(途中図2)より得のような気がします。
しかし、初手▲3五角(参考図1)に実際に△3七玉と逃げられて見ると
詰みません。
≪この初手▲3五角を先に考え、参考図では詰まない≫と理解すると、正解手順への道は霧に閉ざされてしまうのです。