≪子どものころに読んだ絵本を、もう一度読みたい≫
そう思って絵本を探す人は、少なくないかもしれません。
記憶の糸を手繰り寄せ、その絵本とまた出会いたいと思うのは、どんな時なのでしょうか?
そして、その思いは…なぜ生まれたのでしょうか?
今回はすっきりしないと言うより、酷い。
高坂母娘の仲はどうしてこじれてしまったのだろう?
意地っ張りで、独りよがりで、一方的で、素直じゃないという点は親子だなあと思う。そういう親子だから、すれ違っていたのだろうけれど、お互いが、この性格を理解して、相手の言動を自分に置き換えて考えるようにすれば、理解しあえる。
今回、栞子の推理(超能力)により、母の娘を思う気持ちが明らかになっていったが、娘はずっと母の気持ちを理解できずにいただけで(母親のひねくれた表現も問題だが)、母を慕う気持ちはほとんど感じられなかった(晶穂が撮影した親子の写真が母への思慕だったと考えられるが)。
晶穂がその母の想いを理解し、歩み寄ろうとする言葉を発したのならともかく、
「それなら、なんで今まで…今更だよ。だったら一言聞いてくれればいいじゃない、「何があったの」って。聞きたいことがあるなら、会いに来ればいいじゃない」
もう少し、晶穂の改心の気持ちが感じられる台詞が欲しかった。
せめて、栞子から「店の外で待っている」と聞かされた時、店の外に飛び出すくらいのことをしてもいいじゃないのか?母親から店に入ってくるって、段取りとは違うだろう。
「自分はどうなのよ?母親って言えるの?さんざん人のことを無視してきたのに。あなたがそんなんだから、………だからあたし、怖くなったんじゃない。親子なのに、言いたいことも言えない、そういう娘の気持ち、考えたことあるの?自分の子どもにそういう気持ちさせるなら、初めからあきらめた方がいい。生まない方がいい」(←責任転嫁もいいところだ)
「だったら、自分が思ったようにするべきでしょ!あなた、ずっと、そうしてきたでしょ。ずっと、ひとりだけで、ずっと」
「言われなくてもそうするよ。あたし、産む……絶対、産むから」
「あたしは帰りますから。………(横を向いて)晶穂、今度また家に寄りなさい。これから先のこと、いろいろ話し合わなきゃならないんだから」
泣き崩れる晶穂。
長々と、しょうもない会話だった。実のない内容である。
彼に妊娠を打ち明けるよう勧めるのは母親の役目だと思う。
晶穂が絵本を探し始めたのは、絵の修行(海外進出)に旅立つ彼に妊娠を打ち明ける決心をつけるため。出産して母親になるが、自分と母の関係を思うと、母親になれるか自信がなかったらしい。
これもよくわからない。彼に妊娠を打ち明けるのと、母親になる自信というのは、全く次元が違うし、それらのことと絵本の内容もほとんど関係がないように思われる。絵本のテーマが「母と娘」とか「恋愛や結婚」なら、まだ理解ができるけれども。「なかよしの家」を作りたいという気持ちがわずかにかすっているか。
「母と娘だからこそ、分かりあえることもあるんじゃないでしょうか?」
今回の話は、栞子にこの台詞を言わせるための話としか思えない。
そもそも、内容の断片しか思い出せないような絵本が、晶穂にとって思い入れのある大切な本だとは思えない。そんな本に自分の決心をゆだねるのはおかしい。しかも、人まかせ。せめて、一番絵本がありそうな実家を探していないなんて、本当に探す気があったのか?絵本が見つからないことを言い訳にして、現実から逃げているにすぎない。
それに、絵本の正体が栞子によって解明されたが、晶穂が持っていた絵本そのものは見つからなかった。子どものころに大事にしていた本、それにまつわる思い出を求めていたわけでもなく、本に大切な写真を挟んでいたというようなこともないようだ。
ストーリーもほとんど覚えておらず、本そのものにも愛着や由来があるわけでもない。五浦のもとから突然姿を消し、連絡なしという過去といい、今回の唐突な意味のない依頼、母親との行き違いの様子といい、晶穂は自分本位で身勝手で図々しくて意地っ張りの責任転嫁の現実逃避の女としか思えない。
栞子の推理はもう超能力の域
「友だちの小屋という呼び方」「売らない4冊の写真集」「メモ用紙」「犬の名前」「晶穂を思っての母親のひねくれた表現の小言」「コートを脱がず、コーヒーを飲まず、パンを遠ざける晶穂」などから、絵本の正体、晶穂の妊娠、母親の娘を思う行動をズバズバ見通す。……超能力の域である。
付け加えるなら、あの犬小屋をそのままにしておくのは、娘を思う証拠だろう。
【ストーリー】番組サイトより
篠川栞子(剛力彩芽)と五浦大輔(AKIRA)は、大輔の勉強のため定休日に古書店巡りをすることを決め、ある日、写真集専門の古書店へやってくる。ギャラリーを併設したその店でふたりが写真を見ていると、写真は好きか、と高坂晶穂(矢田亜希子)が声をかける。予期せず再会したが、晶穂は、大輔の高校の同級生で元恋人だった。大輔は気まずいながらも、栞子に晶穂を紹介。カメラマンをやっている晶穂は、野上司(望月章男)という気鋭のカメラマンと一緒にここで写真展を開いていると説明した。一方の栞子が、祖父の代から古書店を営んでいると話すと、晶穂は「タヌキの絵本」を探してくれと頼む。タイトルや作者は覚えていないが、舞台は外国でタヌキなどさまざまな動物が出てきてみんなで家を建てる話だったという。覚えている限りの内容を話すと、栞子は知っている話のような気がするがそれ以上はわからないと答える。
後日、晶穂が「ビブリア古書堂」を訪ねてくる。志田肇(高橋克実)がパンを焼き上げたところだったので試食をすすめると、晶穂はそれを押し戻し、今日来たのはほかに思い出したことがあるからだと言った。ほかに、サイとワニ、それから成績の悪い男の子も出てきたと話すが、栞子は思い当たらない。
行き詰まった晶穂は、あとは実家を探すしかないと言うが、母親(かとうかず子)との関係が悪くできれば会いたくないので、栞子に同行してほしいと頼む。晶穂が本を探すのに特別な理由があると感じた栞子は、それを承諾する。
そう思って絵本を探す人は、少なくないかもしれません。
記憶の糸を手繰り寄せ、その絵本とまた出会いたいと思うのは、どんな時なのでしょうか?
そして、その思いは…なぜ生まれたのでしょうか?
今回はすっきりしないと言うより、酷い。
高坂母娘の仲はどうしてこじれてしまったのだろう?
意地っ張りで、独りよがりで、一方的で、素直じゃないという点は親子だなあと思う。そういう親子だから、すれ違っていたのだろうけれど、お互いが、この性格を理解して、相手の言動を自分に置き換えて考えるようにすれば、理解しあえる。
今回、栞子の推理(超能力)により、母の娘を思う気持ちが明らかになっていったが、娘はずっと母の気持ちを理解できずにいただけで(母親のひねくれた表現も問題だが)、母を慕う気持ちはほとんど感じられなかった(晶穂が撮影した親子の写真が母への思慕だったと考えられるが)。
晶穂がその母の想いを理解し、歩み寄ろうとする言葉を発したのならともかく、
「それなら、なんで今まで…今更だよ。だったら一言聞いてくれればいいじゃない、「何があったの」って。聞きたいことがあるなら、会いに来ればいいじゃない」
もう少し、晶穂の改心の気持ちが感じられる台詞が欲しかった。
せめて、栞子から「店の外で待っている」と聞かされた時、店の外に飛び出すくらいのことをしてもいいじゃないのか?母親から店に入ってくるって、段取りとは違うだろう。
「自分はどうなのよ?母親って言えるの?さんざん人のことを無視してきたのに。あなたがそんなんだから、………だからあたし、怖くなったんじゃない。親子なのに、言いたいことも言えない、そういう娘の気持ち、考えたことあるの?自分の子どもにそういう気持ちさせるなら、初めからあきらめた方がいい。生まない方がいい」(←責任転嫁もいいところだ)
========<中略>========
「だったら、自分が思ったようにするべきでしょ!あなた、ずっと、そうしてきたでしょ。ずっと、ひとりだけで、ずっと」
「言われなくてもそうするよ。あたし、産む……絶対、産むから」
「あたしは帰りますから。………(横を向いて)晶穂、今度また家に寄りなさい。これから先のこと、いろいろ話し合わなきゃならないんだから」
泣き崩れる晶穂。
長々と、しょうもない会話だった。実のない内容である。
彼に妊娠を打ち明けるよう勧めるのは母親の役目だと思う。
晶穂が絵本を探し始めたのは、絵の修行(海外進出)に旅立つ彼に妊娠を打ち明ける決心をつけるため。出産して母親になるが、自分と母の関係を思うと、母親になれるか自信がなかったらしい。
これもよくわからない。彼に妊娠を打ち明けるのと、母親になる自信というのは、全く次元が違うし、それらのことと絵本の内容もほとんど関係がないように思われる。絵本のテーマが「母と娘」とか「恋愛や結婚」なら、まだ理解ができるけれども。「なかよしの家」を作りたいという気持ちがわずかにかすっているか。
「母と娘だからこそ、分かりあえることもあるんじゃないでしょうか?」
今回の話は、栞子にこの台詞を言わせるための話としか思えない。
そもそも、内容の断片しか思い出せないような絵本が、晶穂にとって思い入れのある大切な本だとは思えない。そんな本に自分の決心をゆだねるのはおかしい。しかも、人まかせ。せめて、一番絵本がありそうな実家を探していないなんて、本当に探す気があったのか?絵本が見つからないことを言い訳にして、現実から逃げているにすぎない。
それに、絵本の正体が栞子によって解明されたが、晶穂が持っていた絵本そのものは見つからなかった。子どものころに大事にしていた本、それにまつわる思い出を求めていたわけでもなく、本に大切な写真を挟んでいたというようなこともないようだ。
ストーリーもほとんど覚えておらず、本そのものにも愛着や由来があるわけでもない。五浦のもとから突然姿を消し、連絡なしという過去といい、今回の唐突な意味のない依頼、母親との行き違いの様子といい、晶穂は自分本位で身勝手で図々しくて意地っ張りの責任転嫁の現実逃避の女としか思えない。
栞子の推理はもう超能力の域
「友だちの小屋という呼び方」「売らない4冊の写真集」「メモ用紙」「犬の名前」「晶穂を思っての母親のひねくれた表現の小言」「コートを脱がず、コーヒーを飲まず、パンを遠ざける晶穂」などから、絵本の正体、晶穂の妊娠、母親の娘を思う行動をズバズバ見通す。……超能力の域である。
付け加えるなら、あの犬小屋をそのままにしておくのは、娘を思う証拠だろう。
【ストーリー】番組サイトより
篠川栞子(剛力彩芽)と五浦大輔(AKIRA)は、大輔の勉強のため定休日に古書店巡りをすることを決め、ある日、写真集専門の古書店へやってくる。ギャラリーを併設したその店でふたりが写真を見ていると、写真は好きか、と高坂晶穂(矢田亜希子)が声をかける。予期せず再会したが、晶穂は、大輔の高校の同級生で元恋人だった。大輔は気まずいながらも、栞子に晶穂を紹介。カメラマンをやっている晶穂は、野上司(望月章男)という気鋭のカメラマンと一緒にここで写真展を開いていると説明した。一方の栞子が、祖父の代から古書店を営んでいると話すと、晶穂は「タヌキの絵本」を探してくれと頼む。タイトルや作者は覚えていないが、舞台は外国でタヌキなどさまざまな動物が出てきてみんなで家を建てる話だったという。覚えている限りの内容を話すと、栞子は知っている話のような気がするがそれ以上はわからないと答える。
後日、晶穂が「ビブリア古書堂」を訪ねてくる。志田肇(高橋克実)がパンを焼き上げたところだったので試食をすすめると、晶穂はそれを押し戻し、今日来たのはほかに思い出したことがあるからだと言った。ほかに、サイとワニ、それから成績の悪い男の子も出てきたと話すが、栞子は思い当たらない。
行き詰まった晶穂は、あとは実家を探すしかないと言うが、母親(かとうかず子)との関係が悪くできれば会いたくないので、栞子に同行してほしいと頼む。晶穂が本を探すのに特別な理由があると感じた栞子は、それを承諾する。