平八のキャラがやや落ち着いたのか、こちらが慣れたのか、平八への抵抗感は減少した。
今回のテーマはダイイングメッセージ
平八も言っていたが、このダイイングメッセージというのは微妙で色々な意図があり、これを第一に考えて捜査をすると迷路に入り込んでしまう。
ダイイングメッセージの考察 ~残した時の状況(誰が残したか)~
①被害者が残す
これがダイイングメッセージ(以下「DM」と表記)の一般的な意味(目的)であるが、この場合は、いろいろと制約が多い。
・犯人に見つけられてはいけない。見つけられても消去しにくいDMが良い
・犯人の目に入っても気づかれないような、間接的に犯人を指し示すものがよい。周囲にあるもので手のひらで隠れるようなものがベター。(コーヒースプーン→さじ→佐治)
しかし、ドラマ中でも指摘していたが、死ぬ間際、そんなに頭が回るものなのか?
・途中で息絶えることもある。(一番疑われそうな人物じゃないことを言いたくて、「○○ではない」と書こうとして「○○」とまでしか書けなかったなんて最悪)
・犯人が立ち去った後、息を吹き返して、DMを残すこともある
こう考えると捜査側が誤解釈する可能性が高い。
今回の場合も、篠田恭四郎が指摘したように、矢印ではなく「矢」「4」「千」、を意味しているのかもしれない(私は北を表わす地図記号に見えた)。また、金田一のように禾へんの漢字をすべて考える必要も出てくる。
②犯人が書き足す
犯人がDMを見つけて、消せずに書き足す。……これも、当然、誤解釈に繋がる。
③犯人が何らかの意図を持って敢えて記す
何らかの意図とは、別人に容疑を向けるというのが普通であるが、今回はそれとは別の目的があった。
平八は、血文字を書く際、文字の周辺が血が付いていないことから、犯人の偽造と気づき、犯人が何故、偽造DMを残したか、その目的を考える。
DM偽造の目的は、DMが残っていることによって、犯行現場が遺体発見現場であると思わせ、自分のアリバイを成立させるためであった。
15分間という崩せそうなアリバイの壁があり、そこに囚われる事件の本質(犯人のトリック)が見えなくなるという仕組みは面白かった。
床が血だらけになっていないことから、DMは犯人の偽造。また、犯人のライバルの小説家が、初見で横開き戸(あまりにも不自然過ぎるドアの取っ手だったが)を看破したことから、初めて来たのではないことを見破ったことも、ありがちな推理だが(『相棒』にもあったはず)、こういう小推理は好きである。
凶器について
平八は「被害者を呼び出して犯行を行ったにもかかわらず、現在使われていない建物にあるかどうか分からない包丁を使用した」ことに、計画殺人なのに凶器を用意していなかったと矛盾を指摘したが、殺人が計画的ではなく、密会するために呼び出し、話がこじれて突発的に犯行を行ったかもしれないし、計画殺人で凶器を用意していたが、その場に凶器があるのならそれを利用した方が足がつかないと考えた可能性もある。
そもそも、2度刺したのなら、すぐに検死(解剖)すればわかるはずだ。さらに、実際の殺人現場であれだけ血しぶきがあがったのなら、発見現場での血痕が少なすぎることになるし、DMを血液で残そうにも血が凝固してしまっているんじゃないのかな。
不可解な看板
左折して入れる車線の方から読めない看板というのは、不自然過ぎる。
皆、矢印と判断しましたが
あのダイイングメッセージ、皆さん、示し合せたように初見で「矢印」と判断していましたが、「4」とか「地図記号」とか思う人が居ても良いと思う。
ラストのやり取り
もともと、古畑任三郎を意識したキャラや展開だが、ラストの平八と犯人のやり取りは、あまりにも古畑を意識し過ぎのように感じる。
【今さらの追記】
ダイイングメッセージの書き始めが、上方過ぎ。死ぬ間際に、手をいっぱいに伸ばして書けるかどうかの位置から書き始めるのは苦しそう。よほど書きたい事があったのだろうか?
【ストーリー】番組サイトより
空前のミステリーブームに沸く出版界。発表が迫る出版界を代表する成木賞の受賞有力候補は、ブームの影響もあり2人のミステリー作家に絞られつつあった。
そんな中、ミステリー作家の 島村勉 (小林隆) が突然殺害される。島村はかつて、成木賞の受賞有力候補の1人、篠田恭四郎 (中村橋之助) とコンビを組んでいた人物だった。捜査が進む中で、平八 (香取慎吾) と 西園寺 (山下智久) のコンビは受賞候補の2人、篠田恭四郎と 矢崎健吾 (白井晃) と編集者・相沢新一 (内倉憲二) に接触を図り、事件の手がかりを探っていく。金田班も現場に残された証拠を基に犯人候補の洗い出しに動くが、有力な手掛かりは一向に見つからない。
捜査を進める平八が犯人を特定するために目を付けたのは、現場に残された凶器と、意外な 「 あるもの 」 だった。
今回のテーマはダイイングメッセージ
平八も言っていたが、このダイイングメッセージというのは微妙で色々な意図があり、これを第一に考えて捜査をすると迷路に入り込んでしまう。
ダイイングメッセージの考察 ~残した時の状況(誰が残したか)~
①被害者が残す
これがダイイングメッセージ(以下「DM」と表記)の一般的な意味(目的)であるが、この場合は、いろいろと制約が多い。
・犯人に見つけられてはいけない。見つけられても消去しにくいDMが良い
・犯人の目に入っても気づかれないような、間接的に犯人を指し示すものがよい。周囲にあるもので手のひらで隠れるようなものがベター。(コーヒースプーン→さじ→佐治)
しかし、ドラマ中でも指摘していたが、死ぬ間際、そんなに頭が回るものなのか?
・途中で息絶えることもある。(一番疑われそうな人物じゃないことを言いたくて、「○○ではない」と書こうとして「○○」とまでしか書けなかったなんて最悪)
・犯人が立ち去った後、息を吹き返して、DMを残すこともある
こう考えると捜査側が誤解釈する可能性が高い。
今回の場合も、篠田恭四郎が指摘したように、矢印ではなく「矢」「4」「千」、を意味しているのかもしれない(私は北を表わす地図記号に見えた)。また、金田一のように禾へんの漢字をすべて考える必要も出てくる。
②犯人が書き足す
犯人がDMを見つけて、消せずに書き足す。……これも、当然、誤解釈に繋がる。
③犯人が何らかの意図を持って敢えて記す
何らかの意図とは、別人に容疑を向けるというのが普通であるが、今回はそれとは別の目的があった。
平八は、血文字を書く際、文字の周辺が血が付いていないことから、犯人の偽造と気づき、犯人が何故、偽造DMを残したか、その目的を考える。
DM偽造の目的は、DMが残っていることによって、犯行現場が遺体発見現場であると思わせ、自分のアリバイを成立させるためであった。
15分間という崩せそうなアリバイの壁があり、そこに囚われる事件の本質(犯人のトリック)が見えなくなるという仕組みは面白かった。
床が血だらけになっていないことから、DMは犯人の偽造。また、犯人のライバルの小説家が、初見で横開き戸(あまりにも不自然過ぎるドアの取っ手だったが)を看破したことから、初めて来たのではないことを見破ったことも、ありがちな推理だが(『相棒』にもあったはず)、こういう小推理は好きである。
凶器について
平八は「被害者を呼び出して犯行を行ったにもかかわらず、現在使われていない建物にあるかどうか分からない包丁を使用した」ことに、計画殺人なのに凶器を用意していなかったと矛盾を指摘したが、殺人が計画的ではなく、密会するために呼び出し、話がこじれて突発的に犯行を行ったかもしれないし、計画殺人で凶器を用意していたが、その場に凶器があるのならそれを利用した方が足がつかないと考えた可能性もある。
そもそも、2度刺したのなら、すぐに検死(解剖)すればわかるはずだ。さらに、実際の殺人現場であれだけ血しぶきがあがったのなら、発見現場での血痕が少なすぎることになるし、DMを血液で残そうにも血が凝固してしまっているんじゃないのかな。
不可解な看板
左折して入れる車線の方から読めない看板というのは、不自然過ぎる。
皆、矢印と判断しましたが
あのダイイングメッセージ、皆さん、示し合せたように初見で「矢印」と判断していましたが、「4」とか「地図記号」とか思う人が居ても良いと思う。
ラストのやり取り
もともと、古畑任三郎を意識したキャラや展開だが、ラストの平八と犯人のやり取りは、あまりにも古畑を意識し過ぎのように感じる。
【今さらの追記】
ダイイングメッセージの書き始めが、上方過ぎ。死ぬ間際に、手をいっぱいに伸ばして書けるかどうかの位置から書き始めるのは苦しそう。よほど書きたい事があったのだろうか?
【ストーリー】番組サイトより
空前のミステリーブームに沸く出版界。発表が迫る出版界を代表する成木賞の受賞有力候補は、ブームの影響もあり2人のミステリー作家に絞られつつあった。
そんな中、ミステリー作家の 島村勉 (小林隆) が突然殺害される。島村はかつて、成木賞の受賞有力候補の1人、篠田恭四郎 (中村橋之助) とコンビを組んでいた人物だった。捜査が進む中で、平八 (香取慎吾) と 西園寺 (山下智久) のコンビは受賞候補の2人、篠田恭四郎と 矢崎健吾 (白井晃) と編集者・相沢新一 (内倉憲二) に接触を図り、事件の手がかりを探っていく。金田班も現場に残された証拠を基に犯人候補の洗い出しに動くが、有力な手掛かりは一向に見つからない。
捜査を進める平八が犯人を特定するために目を付けたのは、現場に残された凶器と、意外な 「 あるもの 」 だった。