英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『新・警視庁捜査一課9係』 第1話「消された女刑事」

2011-07-15 17:18:00 | ドラマ・映画
 既に第2話が放映されていますが、第1話です。
 実は、このドラマ第1シリーズの初回から観ています。が、多分、ブログでは取り上げたことはなかったと思います。それは、このドラマがつまらなかったとか、書くに値しないとか言うのではありません。というより、かなり面白いし、ストーリーに齟齬が生じたこともほとんどなかったんじゃないかと思います。事件の真相が見えにくく、真相が分かって「そうだったのか」と感心することも多いです。かといって、事件のからくりや捜査などに無理があるわけでなく、上手に伏線が張ってあるという印象です。
 基本的には捜査が主体で、それに人情を絡ませることもあるが、シリーズによりその比重が違う。青柳刑事の(吹越満)の恋人、村瀬刑事(津田寛治)の婚約者、矢沢刑事(田口浩正)の妻などが絡み、重たくなったシリーズもあったが、最近は脇役を絞り込み、捜査の比重が重くなってきている。

 係長をはじめ、個性豊かな刑事たちが、ばらばらに行動しつつも、絶妙なコンビネーションで事件を解決していく。また、個々に反目したりしているが、心底では信頼しており、それらのやり取りも見ていて面白い。

 今シリーズは、村瀬主任が14係の係長に就任し、9係と14係がどう絡むのかと見ていたら、村瀬の部下の不祥事で責任を取る形で、9係に舞い戻ることになってしまった。このことにより犬猿の仲の村瀬と青柳の立場が逆転(青柳が主任)、さらに二人のバトルが強くなるのが、今シリーズの特徴かもしれない。
 それはさておき、今までブログに取り上げなかったのは、内容に満足しているので、ことさら放電することもないし、わざわざ取り上げて、気楽に視聴できなくなるからです。しかし、今回は「ちょっとなあ~」と感じることがありました。

 今回の話(事件)をかいつまんで説明すると、
殺されたホステス・明美には、離婚歴があり、元夫と息子に定期的にあっていた。かなり、だらしない面もあったが、息子を愛していて、アレルギーの息子用にケーキのレシピまで作るほどで、お金を稼いで、息子を引き取りたいと思っていた。
 そのため、弱みを握った人物を強請ったが、逆に殺されてしまった。
 実は強請った相手は二人いて、ひとりは村瀬の現部下の女性刑事。14係はある殺人事件を扱っていて、その殺人の目撃者が明美だった。明美はその証言を約束していたが、その女性刑事を見て証言しないと態度を翻したのだ。
 明美は過去に万引きで捕まり、それが原因で離婚に追い込まれたのだが、その万引き現場を押さえたのが、その女性刑事だった。
 完全な逆恨みであるが、証言しないという明美に、何とか証言するよう頼む女性刑事。明美はそこに付け込み、女性刑事に明美を買収するよう仕向け、金を出したことをタネに更に脅す。
 非常に巧妙な罠で、入れ知恵したのが弁護士で、この弁護士もそれをネタに脅され、殺人に至ってしまった。

 そんな事件の真相だが、この話の結び方が気に入らない。
 浅輪刑事(井ノ原快彦)が恋人・係長の娘・パティシエールの石川倫子(中越典子)に、明美のレシピを元にケーキを作り、明美の息子に食べさせる母の愛情話で締めくくっているが、この母・明美こそ、元凶のはず。
 万引きをして離婚を余儀なくされたのは、他ならぬ自分のおろかな行為。さらに、それを逆恨みして証言拒否から強請り、更に弁護士を強請る。
 そのせいで、女性刑事は退職、弁護士は殺人を犯してしまう。女性刑事、弁護士にも非があるのは間違いないが、この明美さえいなければ、そういう憂き目に遭わなかったはず。
 それを子どもには罪はないといえ、母親の愛情レシピで締めくくるのは、どうかと思ったわけです。


 その他の感想
・鑑識で『相棒』に登場する鑑識の米沢守(六角精児)が登場したのには驚いた
・「消された女刑事」というタイトルは、内容と合っていない
・田口浩正さん(矢沢刑事)、『仁』で幕末で活躍したせいか、痩せていた
・内田朝陽さんは1回だけ
コメント (3)
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