英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『絶対零度~未解決事件特命捜査~SP』

2011-07-18 22:45:30 | ドラマ・映画
 前シリーズと今クールの繋ぎ的ドラマ。平たく言えば今シリーズの「番組宣伝(イントロデュース」とも言える。

 おもな見所
①事件の真相 その1
 放火殺人事件(被害者、産婦人科医院長&野沢)と14年前の八王子事件(被害者、不法滞在の若い女性)の2つの事件の真相


②事件の真相 その2
 野沢はなぜ院長に詰め寄っていたのか?


③(元)特命捜査対策室第4係のメンバー、桜木(上戸彩)、深沢(丸山智己)白石(中原丈雄)の苦悩、そして、塚本の……

 ①については、新生児売買の掟(生んだ子どもに会いに行かない)の見せしめと、後始末(足がつかないよう院長を処分、殺害)が真相だった。
 まあ、本命のテーマ②のためのステップなので、かなり無理な設定だった。新生児売買は、妊婦の健康管理、出産などリスクが大き過ぎる。
 不妊治療は大変(特に女性)で、報われないことも多いので、その辺の心情について触れるのは差し控えたいが、如何に子どもが欲しいと言え、身元がはっきりしない赤ちゃんを我が子として育てるのに抵抗はないのだろうか?

 ②、野沢は白血病の娘を救う(骨髄移植)ため実の母親を探していた。
 野沢が手に入れた写真を見て、それを撮った実の母親がどんな気持ちだったかを理解し、それを追随した桜木がその心情をプロファイリング?していく、このドラマの肝(キモ)を強引に入れた。
 結局、①②に無理があるため、ドラマが非常に間延びした感じになってしまった。
 そして、野沢親子の苦しみを理解し、苦悩する野沢の娘を救おうとする桜木もドラマの肝であった。ただ、桜木に人間として、刑事としての厚みがないため、説得力があまり感じられなかった。

 ③白石、深沢については大いに共感できた。特に、上司に逆らって、捜査続行を強行するのはお約束と言い、スカッとした。
 しかし、桜木については、あまり、共感できなかった。正直、前シリーズから何の成長もしていないように思えた。というか、そういう設定なのだろう。桜木が悩み、それをメンバーや室長・長嶋が助けるというのがこのドラマのテーマなのだから。
 「与えられた仕事をしっかりこなさないと、周りの信頼を得られないし、つまらない仕事のように見えても、それには意義があり、それをしっかり仕事をすれば己の血となり身となる」……それが室長の思いなのに、ドラマとしても、あまり言及していないように思えた。
 結局、そこらを「おざなり」(最近この言葉、マイブーム?)にして、②のプロファイリングもどきをメインにしてしまっていた。

 塚本の死は、途中から予想できた。やけに真面目で、「今回、使えるじゃん」と思っていたら、やたら桜木に絡んでくる。「ああ、これは」とピンと…。


 上戸彩は嫌いじゃない、どちらかと言うと好きなのに、桜木のキャラは好きになれない。「未解決事件特命捜査」という設定が、その性質(事件当時の捜査に問題があることが多い)ゆえ、ドラマとしては爽快感やが少なく、事件解決に至る捜査に不自然さがあり、中途半端感やモヤモヤ感が残る。
 今回も、そういった問題点が残り、また、桜木をヒロインとするストーリーが求められるので、ドラマとして散漫さがあり、ダラダラ感が非常に感じた。

その他の感想、突っ込み
・科捜研の竹林の「ミラクルが来た!」という一言で、凄い手がかりが得られるのは白ける。
・プロファイリングのプロ?の高峰(山口紗弥加)が捕まえた割には、立花をあっさり釈放するし、その後も立花を取り逃がすのは、失態。
・せっかく科捜研がタツノオトシゴを突き止めたのに、その方面を少しも捜査捜査しない。
・桜木、塚本を見殺し?
コメント
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