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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

インターフォンを鳴らすだけなら誰でもできる ~大阪子ども相談センター~

2010-07-30 22:41:55 | 時事
 大阪市西区のマンションで幼児2人の遺体が見つかりました。二人は寄り添うように倒れていて、死後1カ月以上経っていたそうです。
 母親(23)は「ご飯をあげたり、風呂に入れたりすることが嫌になった。子どもなんかいなければいいと思うようになった」と供述していて、置き去りにすれば死んでしまうと承知したうえで、子どもを放置してマンションを出たらしいです。
 同じマンションの住民によると、この部屋やベランダからは、ごみが腐ったような異臭がし、1~2カ月前まで、夜中に子どもの泣き声がしていたとのこと。
 幼い姉弟のことを思うと、涙が出てきました。許せない母親です。


 実は、異変に気付いた住民が大阪市こども相談センターに異変に通報がされていたそうです。
 今年の3月30日に匿名の女性から
「子どもだけで住んでいるようだ。夜中に「ママ」と言って泣いている」という内容でした。
 さらに、4月と5月にも同じ女性から
「子どもの泣き声がするが、大人の声などがきこえないので、放置されているのではないか」という通報があったそうです。

 子ども相談センターは5回マンションを訪問したが、インターフォンの応答はなく立ち入り調査は行わなかったそうです。
 取材に対して、センターの所長は
「緊急性がある場合は夜間であろうが休日であろうが行くのですが、この場合、子どもの泣き声ということで、夜間にまで行くというふうな、その時点での判断には至らなかった。結果的にこういった事態になったことについて重く受け止めている」
と述べています。

 子ども相談センターならば、子どもの泣き声を軽視しするのはおかしい、怠慢。今回の場合、「夜中に子どもが泣いていて、大人の気配がない」という通報が数回あったことを考えると、悠長に構える状況ではなかったと思います。
 5回も訪れ、インターフォンを鳴らすだけなんて、怠慢としか思えません。

 実は、もっと糾弾したかったのですが、児童虐待やネグレクト(育児放棄)などの相談件数が急増していて、大阪市では前年の1.7倍だそうです。
 「負担は増える一方。このままでは燃え尽きてしまう」―。府内に6カ所ある府子ども家庭センターに勤める虐待対応の児童福祉司が声を落とします。「担当ケースは100件を超えます。帰宅中の夜10時すぎに携帯電話が鳴り、一時保護などを行う緊急出動のため戻る。翌朝までかかる場合もあります」という現場の声です。
 そういう事情だからと言って、今回の事態に至った言い訳にはならないと思いますが、行政に頼らず、近隣が手を差し伸べる「情」が大切だと思いました。

 参考 増える相談 足りぬ人員 (2009年11月24日(火)「しんぶん赤旗)
     児童相談所職員の慢性的人員不足(きょういくブログ 2009/11/25 (水))
コメント (20)
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