さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

こんな読み方をしています…

2018-03-08 18:58:36 | 抜き書き
<どうしてもっと早く気がつかなかったのだろう。愛するセバスチャンの性格はよく知っているのに。彼は、強さとは他人に頼らないことだと信じている。感情を処理するのが苦手だ。自分が本当に求めていることを話すのが苦手だ。頑固すぎて、人に助けを求められない。プライドが高すぎて、困っていることを表に出せない。彼女を大切に思うあまり、自分の悩みや重荷で彼女に負担をかけることをよしとしない。> M.ヨート & H.ローセンフェルト ヘルンハルメ美穂訳 「白骨」 上 P170より

この一節は 心理学者で警察のプロファイラーである セバスチャンを セバスチャンと同居する女性が語るところです。

<アニータは以前。警視庁で人事を担当する主任だったが、周囲とぶつかるばかりで、何度も移動させられ、いまは能力開発研修の事務手続きを担当していると聞く。字面では立派だが、実際は閑職そのものだ。・・・・・彼女が苦々しい気持ちになるのもわからなくはない。願ったとおりの人生になっていないわけだから。すべてをまわりのせいにして自分を正当化する人間の典型だ。自分の失望を、自分よりも成功しているまわりの人たちにぶつける。なにもかも他人のせいだと考える。あらゆるシステムに欠点を見つけるが、自分の欠点には気がつかない。> 「白骨」上 P270~271より

この一節は 新聞記者が アニータなるお局様を評するところです。

上段の人物像 セバスチャン像は 自分に似ているなと思いました。 「感情を処理するのが苦手だ」 このところは感情を表に出すと弱い人間に見られるのが怖いとあえて出さないようにしてストレスを抱える(?)損な人間です(よね) 「プライドが高すぎて、困っていることを表に出せない」 プライドって高すぎても低すぎても組織の中で働くときには問題です(よね)上司で比較的出世の早い方のプライドの出し方をそっと盗むのがいいのかも… 「彼女を大切に思うあまり、自分の悩みや重荷で彼女に負担をかけることをよしとしない」 彼女を妻とすると 家の中では仕事の話をしない人は セバスチャン・タイプ(かな) 妻と夫と話ができる家庭が理想です(よね)

下段の人物像 アニータは 「すべてをまわりのせいにして自分を正当化する・・・・・自分の失望を、自分よりも成功しているまわりの人たちにぶつける。なにもかも他人のせいだと考える。あらゆるシステムに欠点を見つけるが、自分の欠点には気がつかない」 ところは よく会社にいる 出世の遅いエリート大卒 タイプの方です(よね) 話は理路整然としているが 何せしつこい、そして長話しの最中に感情的になる、いい加減に聞いていると、自分が いつの間にか 次の話し手のなかで悪者として登場する。また こういう話(手)を信じてしまう厄介な上司もいるのです。大会社って 面白いところなのです(ね)

M.ヨート & H.ローセンフェルトのセバスチャンものに出てくる人物描写には 昔 勤め人だったころの方々が 浮かんきますので 楽しませてもらってます。


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