カンボジア経済

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ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議2024 CMIMを拡充へ

2024年05月13日 | 経済
 5月3日、第 27回ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議が、ジョージア・トビリシにおいて開催されました。会議には、カンボジアを含むASEAN10カ国と日本、中国、韓国の財務大臣・中央銀行総裁(一部代理参加)、アジア開発銀行(ADB)総裁、ASEAN+3マクロ経済リサーチ・オフィス(AMRO)所長、ASEAN副事務総長、国際通貨基金(IMF)副専務理事他が参加しました。
 会議後に発表された共同声明では、「我々は、世界・地域経済の現下の動向と見通しや、リスク及び課題への政策対応について意見交換を行った。我々は、ASEAN+3の金融協力フォーラムが、リスク及び課題への地域経済の対応を支える一層重要な役割を担っていることを認識する。」としています。具体的には、地域金融取極(RFA)の将来の方向性/チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)、AMRO、アジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)、災害リスクファイナンス(DRF)、及びASEAN+3財務プロセスの戦略的方向性の下でのイニシアティブを通じて、地域金融協力を強化することに合意するとしています
 CMIMに関しては、突発的な外生ショックから生じる現実かつ緊急な対外収支困難時に通貨を融通し合えるようにする緊急融資ファシリティ(RFF)の創設に合意しました。このファシリティでは、緊急時にIMFデリンクの場合は引出可能総額の 20%、IMFリンクの場合は引出可能総額の 50%を引き出すことが可能となります。
 また、災害リスクファイナンス(DRF)における進展として、DRFイニシアティブの事務局設置、事務局長としての河合美宏氏を歓迎するとしています。
 過去の金融危機の経験から、危機の防止や危機が起きた時の対応について、こうした国際会議で準備しておくことは大変重要です。海外から影響を受けやすく、脆弱な小国であるカンボジアにとって、外貨融通が期待できるCMIMや東南アジア災害リスク保険ファシリティ(SEADRIF)等の仕組みは、金融危機等のリスクに備えるだけでなく、日ごろの信用力を向上させる観点からも重要なものと見られます。
(写真は、日本財務省の発表より)

日本財務省の発表
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/convention/asean_plus_3/20240503.html


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