カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

中央銀行 金融機関に貸付条件見直しを要請 新型肺炎影響企業救済へ

2020年04月24日 | 経済
 3月27日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、新型肺炎の影響を受けている借入人に対する貸付条件の緩和を求める通達を発出しました。この通達では、商業銀行、マイクロファイナンス機関等のすべての金融機関に対し、返済期限の延長や元本の支払い猶予、金利の引下げ等により、新型肺炎の影響を受けている借入人を救済することを求めています。特に4つの優先セクター(観光、縫製、建設、運輸)に最大限の配慮を行うように求めています。
 これに対し、カンボジアマイクロファイナス協会は、4月17日にこの通達を遵守すると発表しました。各マイクロファイナンス機関は、内規と借入人の実際の状況等に応じて、貸付条件の緩和を借入人ごとに検討するとしており、新型肺炎の影響を受けている借入人に対し、各マイクロファイナンス機関に早めに相談するように求めています。
 マイクロファイナンス最大手のアムレットでは、グループローンの借入人に対し、申し出があれば自動的に3カ月の期間延長に応じるとしています。グループローンは主に貧困な農村部で農民のグループが相互に保証しあうことによって少額の貸付を受けられるように考えられた仕組みです。また、その他の借入人に対しても3カ月から6カ月の期間延長に応じる用意があるとしています。
 マイクロファイナス機関がこうした貸付条件の緩和を行うのは、厳しく取り立てをした場合、多くの借入人が一度に返済不可能となる可能性があり、その場合、マイクロファイナンス機関自身も危機に陥る可能性があることが背景にあります。貸付条件の緩和によって、なるべく多くの借入人から粘り強く返済を続けてもらうことにより、各機関の傷を最小限に抑えるとともに、金融システム全体への危機の波及を防ぐことは大変に重要なことです。
(写真は、プノンペンのアムレット本店ビル)


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ベトナム航空 カンボジア国... | トップ | 移転して新規開店 ニョニュ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

経済」カテゴリの最新記事