カンボジア経済

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クリスエナジー 海上油田開発進む

2019年12月19日 | 経済
 12月6日、シアヌークビル沖の海上油田開発を進めているシンガポール系の油田探査・採掘会社クリスエナジーは、海上石油開発プラットフォーム用の鋼材の初の積み出し式典を開催しました。式典は、インドネシアのバタム島にある工場で行われ、カンボジア鉱業エネルギー省や経済財政省の高官も参加したとのことです。
 海上油田ブロックAの権益比率は、現在はクリスエナジーが95%、カンボジア政府が5%を保有しています。当初は、米国の石油大手シェブロンが中心となっていましたが、税金問題などでカンボジア政府と折り合いがつかず、2014年に保有していた権益(30%)をクリスエナジーに売却していました。また、当初メンバーの三井石油開発(MOECO)と韓国系GSエナジーも昨年、クリスエナジーにそれぞれ28.5%、14.25%の権益を売却しました。
 ブロックA油田の面積は約4700平方キロメートルで、石油と天然ガスの推定埋蔵量はそれぞれ7億バレル、3兆~5兆立方フィートとされています。カンボジア初の油田として、2019年の生産開始を目指していましたが、現時点では2020年前半に生産開始したいとしており、日量7500バレル程度の石油生産が可能とみられています。
 カンボジア経済にとっても、現在、ガソリン等の石油製品を全量輸入に頼っている構造から脱却する大きなチャンスであることに加え、政府の歳入にも大きな効果があるものとみられ、ブロックAでの商業生産の実現が待たれます。
(写真は、クリスエナジーの発表より)

クリスエナジーの発表(英文です)
https://krisenergy.com/default/assets/File/KrisEnergy%201st%20steel%20cut%209Dec2019.pdf



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