カンボジア経済

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カンボジア農地の灌漑面積 62%に拡大

2020年07月09日 | 経済
 水資源気象省のリム・ケン・ホー大臣によりますと、2019年末現在、カンボジアの農地の62%が灌漑でカバーされるに至ったとのことです。カンボジアの農地全体295万7400ヘクタールのうち、灌漑面積は183万5422ヘクタールで、更にこのうちの53万7077ヘクタールは、乾季でもコメ作りが可能とのことです。
 カンボジアのコメ生産は、これまで天水に頼ってきたところが多かったのですが、水が来ると、1回あたりの反収が伸びることに加え、乾季にも生産可能となれば二期作も可能となるため、反収が2~3倍に増大します。灌漑が、農村の収入増加に直結することとなります。このため、水資源気象省では、日本等の支援を得て灌漑事業を行ってきました。水資源省によりますと、2023年までには更に12件の大規模灌漑事業が完成する見込みであるとしています。
 また、日本のゴムメーカーのシバタ工業は、日本のため池技術のカンボジアでの普及に向けた取り組みを7月から現地で始めるとのことです。同社のため池技術は、2017年に国際協力機構(JICA)の「中小企業海外展開支援事業~案件化調査~」に採択され、これまで調査が進められてきました。今回普及を目指すのは「天蓋(てんがい)付シート式ため池」という貯水技術で、池の底にゴム製シート、池の表面にビニール製の天蓋を設置するものです。同社の調査によると、水の蒸発量は天蓋のないため池に比べ、5分の1に減らすことが可能になったとしています。さらに光を遮断することで植物プランクトンの発生を抑制し、水質維持にも効果があるとのことです。計画では、2022年9月までに、雨水に依存する農村4カ所に同方式のため池を造成します。

シバタ工業のサイト
https://www.sbt.co.jp/


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