カンボジア経済

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今年の乾季は停電を回避 発電設備の増強続く

2020年04月30日 | 経済
 鉱業エネルギー省によりますと、今年の乾季は、昨年のような計画停電なしで乗り切れると見られえるとのことです。発電設備の増強もありますが、新型肺炎の影響で電力需要が大きく伸びていないことも大きな要因であると見られます。
 発電設備の増強については、昨年の乾季の計画停電に懲りて、緊急火力発電所(200MW×2か所:合計400MW)の建設を、今年5月に完成させるとしていました。しかし、もともと無理なスケジュールであり、完成は今年末となるものと見られます。現在、工事は80%進捗しているとしています。また、昨年12月には、シアヌークビルで建設されていた石炭火力発電所の増設(150MW)が完成しました。
 太陽光発電も建設が進んでおり、4月にコンポンチュナン州で60MWの発電所が発電を開始しています。今後、今年中にバッタンバン州(60MW)、ポーサット(30MW)、バンテイメンチェイ州(30MW)、コンポンスプー(20MW)、スバイリエン州(20MW)の発電所(合計160MW)が稼働する見込みです。
 また、昨年の乾季には、少雨で出力が設備容量の25%程度に激減した水力発電所も、今年は70%程度の出力を維持している模様です。
 2019年末の設備容量(輸入電力込み)は3382MWでしたが、今年はその18%に当たる620MWが増強されることとなります。
 鉱業エネルギー省では、地方電化にも力を入れており、全国国の村落電化率を2019年の93%から、2020年末には98%にまで引き上げたいとしています。
 カンボジアでは、今後も電力需要が大幅な伸びを続ける見込みであり、発電所や送電線の増強、周辺諸国からの電力輸入交渉等に引き続き最大限努力していくことが必要と見られます。
(写真は、昨年12月に増設が完成したシアヌークビル近郊の石炭火力発電所)



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