カンボジア経済

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カンボジア西部の現状2024 その5 国道6号線を東へ

2024年02月02日 | 経済
 2024年1月に、バッタンバン、ポイペト、シェムリアップ等のカンボジア西部の主要都市とそれらを結ぶインフラの現状を視察する機会がありました。
 シェムリアップからプノンペンを目指して、国道6号線を東に向かいます。国道6号線は、プノンペンとタイ国境のポイペトを結ぶ重要路線です。プノンペン~チョロイチャンバー橋~スクン~コンポントム~シェムリアップ~シソポンまでの411kmを結び、シソポンからは国道5号線でタイ国境に至る南部経済回廊の重要な一角ともなっています。途中には、人口が最も多いコンポンチャム州、トンレサップ湖北岸で米作の主要州であるコンポントム州、アンコールワット等の観光の中心となっているシェムリアップ等があります。
 プノンペンから国境までほとんど平坦な道です。1990年代から、日本、世界銀行、アジア開発銀行等の支援を受けて修復が進められましたが、次第に老朽化が目立つようになっていました。2018年に中国の支援でプノンペン~シェムリアップ間の再改修が完了しました。プノンペン~スクン間は片側2車線、スクン~シェムリアップ間は片側1車線です。スクンやコンポントムのほか、中堅の街については、バイパスが整備されています。
 今回、実走したところ、完成してわずか数年にも関わらず、補修の跡だらけであり、中国の低品質工事の悪影響が見られました。また、実際に補修工事中の現場もありました。日本が提唱する「質の高いインフラ」の反面教師とも言えます。工事当初は、「早くできる」「安価である」等と言いますが、すぐに穴が開き、補修に追われることとなり、ライフコストで比べると高くつくことを示す実例と言えます。カンボジア政府は、こうした低品質工事を防止する対策を強化する必要があるものと見られます。
 なお、カンボジア政府は、プノンペン~シェムリアップ~ポイペト間に第3の高速道路を建設する構想について、事業化調査を実施しています。高速道路が完成すれば、大幅な時間短縮効果が期待されますが、他の高速道と同様にBOT方式となる場合、採算性に十分な留意が必要なものと見られます。
(写真は、中国支援で再整備された国道6号線)

途中休憩にぴったりのタイ系PTTのガソリンスタンド。トイレもエアコン完備で清潔です。


ガソリンスタンドですが、セブンイレブン、カフェ・アマゾン、レストラン等が併設され、便利です。



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