カンボジア経済

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クメール・ルージュ政権元幹部に最高審判決

2016年11月28日 | 社会・風土
 11月23日、カンボジアの旧ポル・ポト政権による大量虐殺を裁く特別法廷の最高裁判所(二審)は、同政権の元最高幹部、ヌオン・チア元人民代表議会議長(90)とキュー・サムファン元国家幹部会議長(85)に対し、一審の終身刑を支持する判決を言い渡しました。法廷は二審制で、初めて元最高幹部の判決が確定しました。
 両被告は2010年にイエン・サリ元副首相、その妻のイエン・チリト元社会問題相と共に、首都プノンペンから少なくとも200万人を強制移住させた「人道に対する罪」や大量虐殺、戦争犯罪などの罪で起訴されていました。イエン・サリ被告は2013年に死去し、認知症のため審理が打ち切られたイエン・チリト被告も2015年に死去していました。
 日本の外務省は、大臣談話を発表し、「今回のクメール・ルージュ裁判最高審による判決の申渡しは、2006年に始まった裁判プロセスの大きな成果となるものであり、歓迎します。クメール・ルージュ裁判は、カンボジア和平プロセスの総仕上げとなるものであり、同国における正義の達成及び法の支配の強化に資するものです。」としています。日本は、2006年の裁判開始以来、野口元郎検事を裁判官として派遣した他、国際支援の約32%に当たる約8,512万ドル(法廷国際側に約6,858万ドル、国内側に約1,654万ドル)を支援してきました。
 クメール・ルージュは、カンボジアに大きな傷跡を残しましたが、内戦であったために、国内にはクメール・ルージュとして戦った人々もたくさんいます。最高幹部に判決が下ったことで、大きな区切りがついたものと思われ、今後はカンボジアが平和で発展した国に向かっていくことがますます期待されます。

外務省の外務大臣談話
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_002520.html


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