カンボジア経済

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イオンモール シアヌークビル物流センター 起工式開催

2022年05月17日 | 経済
 5月11日、イオンモールカンボジアロジプラスは、新たに取り組む物流事業の拠点となる「シアヌークビル物流センター」の起工式を開催しました。式典には、三上正裕大使、JETRO、JICA、カンボジア日本人商工会等の関係者も参加しました。
 カンボジア政府は、経済成長施策の一環としてシアヌークビル港と隣接する経済特区の一部を自由貿易港として一体運用する構想を進めてきており、日本政府が支援してきました。イオンモールは、この構想の実現に向けた最初のパイロット事業者として、シアヌークビル港に隣接する経済特区内にシアヌークビル物流センターするものです。物流センターでは、カンボジア初の保税倉庫(敷地面積約3万平方メートル)を整備します。保税倉庫は輸入手続きが済んでいない外国からの貨物を保管するもので、保管中には関税などが課税されず、需給に応じ必要な量だけ通関手続きを経て持ち出せるものです。
 物流センターは、既存のシアヌークビル港コンテナターミナルに隣接していることに加え、日本の円借款の支援で建設予定の新たなコンテナターミナル(第1期2025年完成予定)へも好アクセスとなっています。また、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ高速道路が本年中にも開業予定で、開通後の車での所要時間は現状の約6時間から約2.5時間に短縮される見込みです。
  シアヌークビル州は、中国からの集中豪雨的投資や中国人の増加により、「中国化」が進んでいます。近郊の海軍基地については、中国軍の進出も懸念され、米国も神経をとがらせています。その中で、日本の支援により拡充されてきたシアヌークビル港はカンボジアの唯一の深海港であり戦略的にも重要な港湾であるため、中国の影響下に置かれないようにすることは大変重要となっています。この観点からもシアヌークビル港に隣接する経済特区に日本の大手企業が入居することは、大きな意義があることであり、日本の官民が協力して今後もシアヌークビル港と経済特区への支援を継続していくことが期待されます。
(写真は、シアヌークビル港湾公社のフェイスブックより。シアヌークビル港経済特区内の物流センター建設予定地)

イオンモールの新聞発表
https://www.aeonmall.com/NewsReleases/index/1716


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