世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

今ここに生きる

2016年06月19日 | 
ボクの故郷(ふるさと)熊本が今厳しい試練にさらされている。

あの2度の大地震から2か月が過ぎても、今尚続く余震。

2000回にも及ぼうかというその数も過去に例がない。


加えて梅雨とはいえ、狙い撃ちされたかのような大雨と雷。

ボクの家(阿蘇・西原村)も土砂災害の危険性があるため避難指示が出ていて現在帰れない。

ボクは早々に県外、海外へと逃亡しているが、動けず留まる人も多い。

人にはそれぞれの抱えている事情があるのだから。


ボクが今いるネパールも決して安全とは言えない。

熊本大地震のちょうど一年前、

ここカトマンズ周辺ではマグニチュード7,8という規模の大地震が起き、

多くの家が崩壊し、

9000人近い人が亡くなり、未だ行方不明になっている。

その傷跡もまだ生々しく残り、

経済的復興もおぼつかない状態が続き、

多くの人が喘ぎ苦しんでいる。


その現状を目の当たりにし、ただただ愕然とする。

日本に来たいという人も多いがそれもままならない。


同じように、現地に残って何とか再起を図ろうとする人もいれば、

脱出して活路を見出そうとする人もいる。

仕事などの経済的事情、家族(子供や親)の事情、身体、健康上の理由などなど様々だ。


だが言えることは、

どちらにせよ決して楽な道はないということだ。


幸いボクには柵(しがらみ)がほとんどない。


      中国人のアーティストが撮ってくれた

今のところ有難いことに健康上の問題もない。

自ら動ける。

精神的にも身体的にも障害がない。

加えて経済的にも何とか凌げる状態なのだ。

一時的だが、被災したことで一定の猶予を頂いたおかげで。

そうしたアドバンテージを生かさない手はない。


将来を見越し、別のリスクを冒してでもやりたい夢がある。

残されたモノを工夫し、活用し、

自分の培った経験と能力を活かしてできることを最大限やり抜く。


ボクには、世界のどこでも生きていけるという強みがある。

ここでなければならない、

これがなければダメだという拘りがない。

ただ、今この状況で何をなすべきかという判断の下で行動している。

好奇心の趣くままに、直感に従って。


その総合的判断から、今ボクはネパールにいて

瞑想という厳しい修行を行っている。


ボクの生きるコンセプトは、二つ。

楽しむこと。

寄与すること。


どこにいても試練はある。

だからどんな試練さえも甘んじて受ける覚悟はできている。


楽な道などどこにもない。

あるのは自分が楽しいと感じる道だけだ。


これこそがタビストの本懐(My long-cherished ambition)と言えるものだから。


「故郷は遠くにありて想うもの

ただ有り難きかな」 by Asay


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「ふるさとは遠きにありておもうもの」室生犀星

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて 異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

 [小景異情ーその二] より