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にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

インフルエンザが増え始めました

2019-01-05 14:32:06 | 病気のはなし
下北地区ではクリスマスまで鳴りを潜めていたインフルエンザですが、冬休みに入って人の移動が多くなったことも影響してか、年末から発生報告が上がり始めました。
むつ病院の感染症情報では12/24~30の週に17名(うち15名は15歳以上)が報告され、どんぐりでも2名の家族内感染が見つかりました。
そして年明けの今週は、金土の2日間の診療で3名(いずれもA型)が確認されました。
職場や保育園はすでに再開されたので、そこを中心にグングン増え、さらには学校や幼稚園の三学期が始まれば、一気にブレークすることが予想されます。
インフルエンザの感染は、本来は飛沫感染(くしゃみや咳)なのですが、空気が乾燥しているとフワフワと漂い広い範囲に広がるため、湿度が低い場所では爆発的に広がるのが特徴です。
現状の暖房は乾式(水蒸気の出ない)なので、むやみに室温を上げないようにして衣服で調整し、加湿器の使用や洗濯物を干したりして湿度を上げるように心がけましょう。
マスクは、ウイルスの侵入防止効果は低いものの、感染者からの飛沫感染防止には一定の効果があること、自分の呼気の湿気を逃がしにくいことから、上手に利用することをお勧めします。

「インフルエンザの検査を受けて来てください」は間違った指導です

2018-12-21 09:51:20 | 病気のはなし
毎シーズン問題になることですが、インフルエンザやノロが流行しているというニュースが流れると、いきなり「病院に行って検査を受けて来てください」という指導が増え始めます。
まるで「インフルエンザやノロだけが問題、そうでなければどうでもいい」とでも思っているのかという騒ぎようです。(実際に、ニュース等で流れなければ、同じ症状でも何も言われません)

確かにインフルエンザやノロは、他者への感染力が非常に強く、大きな流行をすることが分かってはいますが、発症したとしても軽症に経過する人も多く、さらには20-30%は症状の出ない不顕性感染であることも事実です。
大切なことは病名ではなく、病状です。
どんな疾患を疑い、どんな治療や対応が必要になるのか、診察でそれを見極めていくために、医師が必要と思えば様々な検査も行った上で、治療方針を決めていくのであって、学校や園、場合によっては保護者が気にしている疾患だけ検査すればいいわけではないのです。

文部科学省は「学校において予防すべき感染症の解説〈平成30(2018)年3月発行〉」において、「診断は、診察に当たった医師が身体症状及び検査結果等を総合して、医学的知見に基づいて行うものであり、学校から特定の検査等の実施を全てに一律に求める必要はない。治癒の判断(治癒証明書)も同様である。」としています。
   >>>学校において予防すべき感染症の解説はここをクリック

インフルエンザ(あるいはノロ)探しのための受診ではなく、子どもの健康を守るための受診となるように、保護者・学校や園・医療機関が協力して対応できるように、良いコミュニケーションが取れるといいですね。

もうすぐ冬休み、食べ過ぎと運動不足に要注意です!

2018-12-14 11:09:28 | 病気のはなし
暖冬はどこへやら、毎日寒いし、雪は降るしで、冬本番になってしまいましたね。
気温の低さと中途半端な雪で屋外での運動は難しい上に、クリスマス会だ、年末年始だと、家の中で食べてばかりの生活になりがちです。
そうなると待ち構えているのが、皮下脂肪の劇的増大、そう休み太りです。
毎年年末になるとブログに書いていますが、休み太りを防ぐためには、
1.炭水化物の摂取過多に注意
「休み太りする=あちこちに余分な脂肪がつく」ですが、元をただせば過量な(消費しきれない)炭水化物を中性脂肪に換えて貯めこんだものです。
小腹が空いたと言って菓子パンやおにぎり、スナック菓子などを食べてしまうと、あっという間に炭水化物過多になってしまいますから、同じ食べるなら、アーモンドやチーズ、ヨーグルト、小魚、大豆製品など、タンパク質中心のものにしてみましょう。
2.屋内でもできる運動をして、とにかく筋肉を使う!!
スポーツのような、時間や場所、仲間などを必要とする運動が出来なくても、階段の上り下り、ペットボトル体操など、自宅で簡単に毎日続けられる運動を取り入れましょう。
「背筋を伸ばして良い姿勢でいるだけ」でも、姿勢を保持する筋肉が頑張ってくれるので、これも立派な運動です。(静的運動といいます)
そう考えれば、テレビを見たりやゲームをするとしても「ゴロゴロ寝転がって」や「背中を丸めて」ではなく、よい姿勢でなら一種の運動です。(笑)
チョッとした工夫で肥満になることを防ぐことができますから、皆さん頑張って、年明けスッキリした姿で仲間に会いましょうね。

39~56歳男性の風疹予防接種が無料化に!

2018-12-11 11:56:26 | 病気のはなし
厚生労働省が、定期予防接種の機会がなかった現在39~56歳の男性を対象に、2019年から21年度末までの約3年間、全国で原則無料でワクチン接種を実施する方針を発表したそうです。
対象は1962年4月2日~1979年4月1日に生まれた男性で、予防接種法上の定期接種に位置付けて原則無料化されます。
ただし、ワクチンを効率的に活用するため、対象者はまず抗体検査(無料)を受け、結果が陰性だった場合に予防接種を受けることになります。
詳しいことは、正式な発表を待つことになりますが、「ワクチンうって、麻しん風しん撲滅」にようやく一歩前進です。

安易な薬剤・サプリメントの摂取はお勧めできません

2018-12-11 09:38:29 | 病気のはなし
高校駅伝の一部強豪校で貧血治療用の鉄剤注射が不適切に使われていた問題が発覚し、日本陸上競技連盟が、高校、中学、大学、社会人の競技団体に使用実態の調査をするという報道がありました。
思春期は、成人に向かって急激に体格が変化し、ホルモンバランスが変わり、また女子では月経発来があったりなどで、鉄欠乏性貧血が起きやすい時期です。
中でもアスリートの場合には、筋肉量の増大による鉄需要の増大、汗や消化管からの鉄排出量の増加があることに加え、特に女子では体型維持のために誤ったダイエットが行われることも少なくなく、鉄摂取不足(鉄以外の栄養素もですが)になって、鉄欠乏性貧血の発生が多い傾向があります。
貧血になると、血液中で酸素を運んでいる赤血球中のヘモグロビンが減ることで体内に十分な酸素が送られず、有酸素運動の能力が低下するので持久力が下がり、パフォーマンスが低下してしまいます。
鉄欠乏性貧血になってしまった場合には、食事で積極的に鉄の含まれた食品を摂取するとともに、鉄剤を内服することで比較的簡単に改善します。
ならば、どんどん鉄を摂ればいいのではないかと考えたくなりますが、そこに落とし穴があります。
鉄を過剰に摂取して本来必要な量を超えた時、尿や便から排泄されてしまえば問題ないのですが、残念ながら鉄は排泄されずに体の各所に沈着し、肝臓や心臓、甲状腺などの機能障害を起こす可能性があるのです。
当然、鉄欠乏性貧血になっていないにもかかわらず、持久力向上などを目的に鉄剤の漫然とした投与(特に静脈注射での投与は経口摂取よりも鉄の過剰が起きやすい)をすると、そのリスクは非常に高いものとなってしまいます。
鉄欠乏性貧血が疑われる時には、医療機関で採血検査を行えば簡単に確認することができます。
また、鉄補充を行う場合でも、定期的に血中の鉄や体内の鉄貯蔵状態を確認することで、安心して鉄の適正な摂取が可能です。
パフォーマンス向上には鉄さえ入れておけばいいなどと、安易に市販のサプリメント等による鉄摂取を行わずに、心配になった時には医療機関に相談をしてくださいね。

津軽地方でインフルエンザ流行入り

2018-11-29 12:23:59 | 病気のはなし
青森県が今日インフルエンザの流行期に入ったと発表しました。
感染症発生動向調査で県が指定した医療機関1か所当たりの患者数が1.00人を超えることで流行と判断されるのですが、先週(11月19日~25日)が1.18人とな今冬初めて上回りました。
ただし、県内全域が1.00人になったわけではなく、下の表のように、青森・弘前の津軽地区で患者数が多く、むつ地区はまだ報告0です。
とは言っても、間もなく流行期に入ると思われるので、早めにワクチン接種を受けること、体調管理に注意し、うがい・マスク・手洗いなどに心がけることなどで予防を図ってくださいね。



  ※青森県の感染症発生状況(青森県庁HP)はここをクリック

リンゴ病(伝染性紅斑)

2018-10-24 09:07:19 | 病気のはなし
いよいよ吹く風が冷たくなって、冬が近づいていることを実感させられる季節になりましたね。
手足口病はグッと減りましたが、ここにきてリンゴ病(伝染性紅斑)が出始めてきました。
パルボB19というウイルスによって起こる感染症ですが、特徴的な症状である「頬部(ほっぺ)の紅斑(赤み)」から“リンゴ病”と呼ばれています。
主な症状は頬部と四肢伸側の紅斑で、年長児や成人では関節の腫れや痛みを伴うことがあります。
症状が出たときには既に周囲への感染力は無くなっているため(いつも「症状は、物事が終わった後に発行される領収書です」と説明しています)、登園や登校を控える必要はありませんが、集団での感染拡大が続くこと、妊婦さんが感染すると胎児に影響が出ることがあることなどから、保育園等への病名告知は大切です。

風疹の抗体検査、30~50代男性は無料へ 厚労省方針

2018-09-27 22:16:52 | 病気のはなし
度重なる流行に、ようやく国も重い腰を上げざるを得なくなったようです。
どうせなら麻疹も同じくやってくれればいいし、さらに言えば抗体検査だけじゃなくワクチン接種も無料にして欲しいし、年齢制限もなくして欲しいのですが、とりあえずは一歩前進ですね。

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9/27(木) 17:41配信 朝日新聞デジタル

風疹の免疫があるかを調べる抗体検査の費用について厚生労働省は27日、感染リスクの高い30~50代の男性を対象に、
来年度から全額補助する方針を決めた。関東を中心に風疹は流行し、9月中旬までの累計患者数は642人。
30~50代の男性患者が約7割を占める。免疫がないと検査でわかれば、予防接種を促す。
厚労省によると、1977年から95年は女子中学生のみを対象に、学校で予防接種が行われた。
95年度からは男子中学生も対象になったが、医療機関での個別接種だったため接種率は低めだった。
男性の風疹ウイルスの抗体保有率は2017年度調査で、30代後半84%、40代77~82%、50代前半76%と女性より低い。

水遊びするなら「ライフジャケット」

2018-08-20 16:42:13 | 病気のはなし
楽しいはずの夏休みですが、全国各地で水の事故が相次いでいますね。
水辺(おうちのプールや公園の水場も)で遊ぶとき、どんなに注意していても一瞬目を離した隙に水に落ちたり、流されたりすることは避けられないものです。
そんな時にライフジャケットを付けていれば、とりあえずは水に浮いて、呼吸ができる状態でいてくれて、助ける時間の余裕ができますね。
ホームセンターや釣具店に行けば2-3千円程度で売っていますし、Amazonなどのネットでも購入可能ですから、是非準備してあげてください!!

夏カゼの流行にご注意を

2018-08-01 13:54:28 | 病気のはなし
今年も夏カゼ(ヘルパンギーナ、手足口病)の流行が全国的に始まり、県内でも津軽地区で増え始めているようです。
下北地区ではまだチラホラ出ている程度ですが、夏休みになって人の移動が大きく(数も距離も)なるので、安心はできません。
ヘルパンギーナは、突然の高熱と口蓋垂(のどちんこ)周囲の口内炎が特徴的な症状で、痛みのために水分すら摂り難くなることがあります。
手足口病は、手のひら・足の裏の水疱と口内炎が特徴ですが、発疹が全身に出たり(水痘と見分けがつきにくい場合も)、爪が剥げたりなどの皮膚症状が強いケースや、発熱を伴う場合もあります。
いずれもエンテロウイルスという腸管で増えるウイルスが原因なので、薬はほとんど無効で、涼しいところでノンビリ体を休め、本人が嫌がらないものを見つけてこまめに水分摂取をすることが大事です。
合併症としては、暑さと水分摂取不足で脱水になったり、ウイルス性髄膜炎が起きたりすることが考えられるので、グッタリ感を認めるような場合には医療機関を受診してください。
周囲への感染力は症状がある間が最も強いのですが、症状がみられなくなっても口からは1-2週間、便からは3-4週間ウイルスの排出が続くため、感染防止のために保育園等を休園しても効果的ではないので、発熱がなく、飲食がほぼ普通通りにできる状態になれば登園可能です。
ただし保育園等での集団生活は、本人にとっては病気を押して頑張る側面もあるので、単に熱がなくて食べられるというだけで判断せずに、一日頑張らせるのが難しそうな時は病後児保育(むつ市ならば「おひさまルーム」)等を利用することも考えましょう。