にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

診断名より、まずは水分、安静、睡眠です

2012-03-27 13:19:49 | 病気のはなし
インフルエンザの流行が続いていますが、熱が出たといって保育園や学校から直行!というパターンが結構多くみられます。
熱が出て心配する気持ちは親として当然のことなのですが、まずは子どもの状態をよく確認してあげてください。
顔色は?活気は?水分摂取は?
これがとても悪い状態なら急いで受診が必要ですが、そこそこ保たれているなら一寸様子を見てみましょう。
数時間の間に微熱になったり、熱はあっても活気が戻ってくきてれたりすることも多々あります。
このようなケースでは、たとえインフルエンザに感染していても、発熱直後の受診では検査陰性ということが多いのです。
検査が陽性になるにはウイルス塊が数千~1万くらい必要ですが、ウイルスの増殖は8時間で10倍くらいなので、初めから大量のウイルスに感染しているのでなければ、発熱後数時間では時間が足りず、24時間(1000倍)くらい経って検査陽性になることが一般的だと考えてください。
また、インフルエンザウイルスを殺すことのできる薬はまだなく、今の抗インフルエンザ薬は増殖を抑えるタイプのものなので、軽症(ウイルス量の少ない)の場合であれば、使用してもしなくてもさほど症状の違いがない場合もあります。(今増えているB型では特に効果が悪いといわれています)

「インフルエンザ=薬を飲まないと治らない=急がなくてはいけない」ではなく、
「ケースによっては薬の助けを借りたほうがよい場合がある」
と考えてくださいね。
そして何より大切なのは、水分、安静、睡眠です。

いやぁ、寒かった~

2012-03-23 09:55:32 | つれづれ
今年の冬は異常!!
っていうか、もう春のはずなのに、まったくその気配なし…(>_<)
そんな中、先週末に暖房用ボイラーが故障、4日間も防災用のポット式ストーブ1台で過ごしました。
和室にストーブを持ち込み、座卓に毛布を掛けて炬燵代わりにして過ごしましたが、寒くて大変でした。
ようやく一昨日の夜から普通に使えるようになり、暖房のありがたさを感じています。
しかし、いつまで続くんでしょうねぇ、この寒さ。。。

胃腸炎が増えてきています

2012-03-08 18:37:38 | 病気のはなし
まだまだインフルエンザ流行中の下北地方ですが、このところウイルス性胃腸炎で受診される方が増えています。
原因はノロ(当院では検査できませんが)、ロタ、アデノなど様々ですが、基本となる治療は同じです。
一番大切なことは、

脱水を恐れて無理に飲ませようとしないこと!!

確かに嘔吐を繰り返すと体内の水分や電解質が失われて脱水の心配がありますが、吐き気が落ち着いていないときにどんどん胃の中に水分を入れても胃が受け付けないため、結局「飲んでは吐くの繰り返し」になって水分が摂れないという悪循環に陥っていることがしばしば見られます。

吐き気や嘔吐を認めたら、ペットボトルやコップで水分を与えるのは止め、「スプーンで飲ませる。氷を舐めさせる。」といった方法で、ほんのわずかずつ水分を与えるようにし、嘔吐しないことを確かめながら徐々に量を増やしていくことがコツです。
飲ませるのは水やお茶、スポーツドリンクではなく、経口補液剤が望ましいのですが、これは比較的簡単に作ることができます。
水(ぬるま湯)1Lに砂糖40g(大さじ4)と塩2-3g(小さじ1/3~1/2)、たったこれだけ、好みに応じてレモン汁少々入れても構いません。
もしスポーツドリンクを利用するときは、水で2-3倍に薄めて、それに塩1-2g(小さじ1/5~1/3)を加えてみましょう。

明日はひな祭り

2012-03-02 12:57:27 | つれづれ
明日は3月3日桃の節句、ひな祭りです。
ひな祭りの起源は、平安時代の「雛あそび」と「流し雛」だそうです。
「雛あそび」というのは平安貴族の子女の雅びな「遊びごと」で、小さな御所風の御殿をしつらえ飾ったものだったそうです。
一方の「流し雛」は紙で作った人形に身の穢れを載せて流す節句の災厄よけの儀式でした。
これが江戸時代に一つに合わさって今の雛祭りになったようです。
ちなみに内裏雛の並べ方には、二つの形式があります。
向かって右に男雛を置くのが古式で、これは昔は左右のうち左のほうが位が上だったからです。
一方男雛を向かって左に置くのが現代式で、大正天皇が即位式でが右に立ったことから以降皇室の伝統となったことに倣ったものです。
関東や東日本・北日本では現代式、関西や西日本では古式で飾ることが多いようです。
皆さんのお宅はどちらですか?