にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

コロナ以外の病気にも注意が必要です

2021-08-30 11:22:00 | つれづれ

市内の飲み屋クラスター発生でコロナの脅威が差し迫ってきたと心配されている方も多いと思いますが、小児科ではコロナ以外の感染症にも注意が必要です。
むつ病院からの報告によれば、先週はRSウイルス感染症が多数出たようですし、感染性胃腸炎やヘルパンギーナも散見されています。
いずれにしても、体調が悪い時には無理な登園・登校はさせずに、医療機関を受診するようにしましょう。
また家族や周囲に体調が悪い大人がいるときには、コロナの家庭内への持ち込みも心配されるところですから、軽く考えずに医療機関(場合によっては発熱外来)を受診するようにしましょう。


ワクチンを2回接種しても予防対策は怠りなく

2021-08-27 15:34:00 | 病気のはなし

いよいよ今週末からむつ市の大規模集団接種が開始されます。
9/5には希望者全員の1回目が、9/26には2回目の接種が終了となります。
そして10/10には、十分な効果が期待できる2回目終了から2週間を迎えることになります。
これでむつ市の感染予防対策の基礎が完成するわけですが、手放しで喜べるわけではありません。
まず第一に、ワクチンの効果は重症化や死亡のリスクを減らすことが主体であって、2回接種しても感染・発症する可能性が(低くはなりますが)無くはなりません。
そして、不幸にも感染してしまった場合には、ワクチン未接種者と同等の感染力を持つことが分かっています。
第二に、12歳以下の小児はワクチン接種の対象外ですし、体質・持病等の理由によってワクチンを受けることができない人もいるので、そうした人にとっては感染は命にかかわる可能性もある大きなリスクです。
残念ながら「ワクチン接種が終わったから、マスクも消毒も気にしないで、以前のように何でもやっていいよねー(笑)」とはならないのです。
いずれ新型コロナウイルス感染症も季節性インフルエンザ程度の心配をすれば済む時が来るとは思いますが、それまでは予防対策をしっかり続けて日常を取り戻していく必要があります。
口で言うほど簡単ではありませんが、自分や自分の大切な人を守るため、お互いに手を取り合って頑張っていきましょう!


ワクチンを2回接種しても予防対策は怠りなく

2021-08-27 15:34:00 | 病気のはなし

いよいよ今週末からむつ市の大規模集団接種が開始されます。
9/5には希望者全員の1回目が、9/26には2回目の接種が終了となります。
そして10/10には、十分な効果が期待できる2回目終了から2週間を迎えることになります。
これでむつ市の感染予防対策の基礎が完成するわけですが、手放しで喜べるわけではありません。
まず第一に、ワクチンの効果は重症化や死亡のリスクを減らすことが主体であって、2回接種しても感染・発症する可能性が(低くはなりますが)無くはなりません。
そして、不幸にも感染してしまった場合には、ワクチン未接種者と同等の感染力を持つことが分かっています。
第二に、12歳以下の小児はワクチン接種の対象外ですし、体質・持病等の理由によってワクチンを受けることができない人もいるので、そうした人にとっては感染は命にかかわる可能性もある大きなリスクです。
残念ながら「ワクチン接種が終わったから、マスクも消毒も気にしないで、以前のように何でもやっていいよねー(笑)」とはならないのです。
いずれ新型コロナウイルス感染症も季節性インフルエンザ程度の心配をすれば済む時が来るとは思いますが、それまでは予防対策をしっかり続けて日常を取り戻していく必要があります。
口で言うほど簡単ではありませんが、自分や自分の大切な人を守るため、お互いに手を取り合って頑張っていきましょう!


会話を伴う飲食は感染のリスクが高いので要注意です

2021-08-25 09:06:00 | 病気のはなし

デルタ株の出現で、感染リスクの考え方が大きく変わってきました。

以前は「対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(1m程度以内)で15分以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられる」とされていましたが、諏訪中央病院の玉井先生の説明書にあるように、「デルタ株では体内のウイルス量が非常に多くなっているため短い時間でも感染する可能性がある」と考える必要が出てきています。
そのため、屋外での会食ですらクラスター発生が起こるようになり、「三密を避ければ大丈夫」ではなく、「マスクをしていても距離を取って短時間に」「マスクを外す必要のある飲食の場では会話は控える」ことが重要です。

これまでは濃厚接触者に該当する人に対しては保健所が検査を行い詳しい経過を追跡していましたが、感染者の急増のためその調査・追跡を行わない自治体も増加していて、無症状の感染者が感染に気付かないまま行動する可能性が非常に高くなっています。
また、ワクチンを2回接種すれば感染・重症化リスクが大きく下がることは確かなのですが、接種終了者の感染(ブレークスルー感染)も決して少なくはないことも分かってきました。

「ワクチンが済んでいるから何の心配もない」とか「私や周囲の人には症状がある人はいないから大丈夫」と思わず、常に「他者との接触があればいつどこで感染しているか分からない」と用心することが必要です。
そして、「もしかしたらコロナ?」と思われる症状(発熱、倦怠感、味覚嗅覚異常、咳、下痢など)が出現したときは、「カゼだよねー」などと高をくくらずに、まずは医療機関に相談することを考えましょう。

自粛が長期にわたり、いわゆる「自粛疲れ」になっている人も少なくないと思われますが、多数の人がワクチン接種を終えて一定の集団免疫が獲得されるまで、「自分と大切な人を守るため」にもう一頑張りしましょう!


新型コロナ、そのイメージちょっと違っていませんか?

2021-08-24 14:38:00 | 病気のはなし

青森県にも新型コロナウイルス感染症の大波が押し寄せてきています。
デルタ株になって、若年者の感染・重症化も多くなっていています。
ところで皆さんは、コロナ感染症をどう考えているでしょうか?
「大半は軽症で、重症化したり死亡したりするのは一部」って思っていませんか?
そして、その重症度についてのイメージは、医療者とはズレていませんか??
分かりやすく説明したサイトもあるので、ぜひご一読ください。

  >>>BuzzFeed Newsへジャンプ


新型コロナ流行に伴う診療予約について

2021-08-24 08:49:00 | お知らせ

とうとう県内でもデルタ株が猛威を振るい始めて三市では市中感染の様相となり、下北地区でもクラスターの発生を含めて陽性者が増加傾向となってきました。
医療資源の希薄な当市では、コロナによる医療機関でのクラスター発生や診療中止が起こらないよう、コロナ感染を疑う方の診療はむつ総合病院の【インフルエンザ・新型コロナウイルス検査検体採取センター】が行う態勢となっています。
とはいえ、すべてのカゼ症状の患者さんがこのセンターを受診することは現実的ではありません。(あっという間にパンクしてしまうかもしれません)
そこで当院では、下記の事項に該当しないことを確認したうえで、発熱やカゼ症状のある小児の診療を継続することとしていますので、不安な方はどうぞお電話でご確認ください。
1.14日以内にむつ市(あるいは居住町村)外との往来(出かけたり、来訪者があったり)がないか
  ※往来がある場合は、いつ・どこへ・どのような用事で、どのような人との接触か
2.家族に体調のすぐれない人はいないか
  ※いる場合は医療機関を受診し診断や治療を受けているか
3.周囲(学校・職場)でコロナウイルス感染症患者や濃厚接触者・関係者はいないか


12歳以上の小児のコロナワクチン接種について その2

2021-08-23 10:31:00 | 病気のはなし

6/12に小児の新型コロナワクチン接種について書いた時点では、「小児の流行・重症化は少ないので、慌てて接種する必要はなく、効果や副反応を見ながらよく検討を」と考えていましたが、デルタ株の流行に伴い全く違った様相を呈してきました。
以前の「小児の感染はほぼ大人から」「小児や若年者での重症化は少ない」が、現在では「小児から小児へ、小児から家族への感染も少なくない」「若年者の重症化リスクが以前より高くなっている」「感染した場合に十分な医療を受けることができない可能性がある」と変化していて、小児や若年者であっても感染・重症化リスクを減らす必要性があると考えた方が良いようです。
海外でのデータではありますが、若年層でのワクチン副反応で最も心配されていた心筋炎については「感染後の心筋炎発生リスクよりも明らかに少なく、大部分のケースでは回復している」ということなので、接種を回避する理由にはならないと考えてよさそうです。
とはいえ、予防接種は(新型コロナワクチンに限らず)決してノーリスクではありませんので、迷った時にはかかりつけ医と相談するなどして最終判断をしてくださいね。