にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

インフルエンザが再び増加傾向です

2019-03-11 12:45:02 | 病気のはなし
一旦終息に向かう気配があったインフルエンザですが、ここにきて再び増加傾向です。
検査では全てA型なのですが、今期は2009pdmと香港の2系統が共に出ているので、2回罹患する可能性も十分にありそうです。
それ以外でも、溶連菌、胃腸炎、その他の発熱疾患が散見されています。
これから卒園・卒業関連の行事等もあって多数が集まる機会が増えるため、一気に拡大することも懸念されます。
体調管理に注意し、体調不良時には無理な登園・登校は避けるようにしましょう。
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胃腸炎が目立ってきました

2019-02-25 17:13:45 | 病気のはなし
インフルエンザがやや下火になったかなと思ったら、今度は胃腸炎が流行の様子です。
他院でノロの診断を受けたお子さんもいるようで、保育園や幼稚園を中心に広がりを見せ、小学生もチラホラという感じです。
大切なのは、まずは嘔気が落ち着くまでゆっくり胃腸を休ませてあげることです。
脱水を心配したり、本人が欲しがるからと言って、無理に水分を摂らせて嘔吐を繰り返しているケースが少なくありませんが、数時間も経てば嘔吐は落ち着くので、そこまで待ってあげましょう。
嘔吐が止まったようならば水分摂取開始になるのですが、「ペットボトルのキャップやティースプーン1杯」くらいから徐々に増やすようにしましょう。
ある程度の水分が摂れるようになったら食事もOKですが、赤ちゃんのお腹に戻ったと思って、消化に良いものをごく少量から始めてください。
ウイルスの排泄は、口からは1-2週間、便からは3-4週間続くとされているので、症状が落ち着いても、食器等の消毒、おむつ処理などに注意が必要です。
ウイルスの種類によって治療や家庭での対処法に違いが生ずるわけではないので、基本的にウイルス検査は不要ですが、ノロの場合はアルコール消毒は無効なので、ノロでも対処できるように、汚物は熱湯や塩素による消毒で対処してくださいね。
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二度目のインフルエンザA型罹患に注意

2019-01-24 16:50:34 | 病気のはなし
インフルエンザが大ブレークし、下北地区も警報発令となりました。
現状では下北地区はすべてA型の報告(県内では一部でB型の報告もあり)ですが、県が行っているウイルス診断では、これまで圧倒的だったAH1pdm09に加えて、AH3(香港)が出てきているようです。
  >>> 青森県感染症発生状況はここをクリック
全国的には3種類の混合流行となっていて、ワンシーズンに2回のA型に罹患する人も増えているようです。
県内でも同じように複数流行となることが予想されるので、すでに1回(AH1pdm09)おそらく罹った人でも、再度A型やB型に罹ることもありますので、注意が必要です。
ワクチン接種をしないうちに罹ってしまった人であっても、ワクチンはA・Bの両型各2種の混合になっているので、未罹患のタイプへの対策として接種を検討してくださいね。

また、インフルエンザ様の経過でありながら、約1日が経過した時点での検査が陰性の人も散見されています。
インフルエンザが流行しているからと言って他の感染症が発生しないわけではないので、インフルエンザだけに注目し過ぎないことにも(患者さんだけではなく、我々医療者も)注意が必要ですね。
いずれにしろ、最も大切なのは病名ではなく病状ですから、症状・経過・所見をしっかり診て、適切な判断を心がけたいと思います。
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診察前の「○○の検査希望」は医療保険のルール違反です

2019-01-16 18:30:27 | 病気のはなし
インフルエンザA型がとうとうブレークです。
年末からは大人中心の発生でしたが、ここにきて、保育園、学校を問わずに流行し始めました。
今流行中なのは2009年に大流行したH1N1pdm09ですが、発熱は比較的軽め(最高温度、持続日数とも)のようです。
ただ、熱が下がったころから咳が強くなる様子がありますから、しっかり加湿をして、水分を十分にとって、ゆっくり休むことが大切です。

こうした流行期に入ると、診察前に記入してもらう問診票に「インフルエンザ検査希望」とか、「学校(職場)でインフルエンザ検査を受けるよう言われた」などと書かれていることがあります。
家族がインフルエンザに罹っていないかと心配する気持ちや、学校や職場が流行を懸念していることは理解できますが、これは医療保険制度上はルール違反になります。
診察を受ける前に特定の検査することを強く希望される場合には、健康診断と同様の扱いとなり、診療に関わる全ての費用(診察料や処方箋料なども)が自己負担となってしまうのです。

インフルエンザ流行期に発熱があったとしても、他の疾患によるものかもしれませんから、医療機関としては、インフルエンザのみをチェックすればいいわけではありません。
実際に、溶連菌やマイコプラズマ、アデノウイルス、RSウイルスなどによる発熱や咳であることも少なくはありません。
そのため、症状やその経過、診察しての所見などから、最も疑わしい疾患を見立てて、その際に鑑別をすべき疾患を考えたうえで、検査を行う必要性を検討しています。
ケースによっては、検査なしで診断がつく場合もあれば、いくつかの検査を組み合わせて行うことが必要な場合もあります。
こうして作り上げた見立てに従って、さらには薬物治療の必要性を検討して、ようやく診察が成り立つのです。

もし何か特定の疾患が心配な時には、「○○ではないかと心配です」とか「学校・職場で○○が発生していると聞きました」などと、心配な点を伝えるようにしてください。
それを受けて診察をした結果必要性があると判断すれば、当然のことながら医療保険で検査を行うことができます。

これは、インフルエンザのみならず、胃腸炎の時のノロウイルス検査や、蕁麻疹や湿疹などの時のアレルギー検査でも同じことです。
知る必要があるのは単なる病名や原因ではありません。
それがどういう疾患で、これからどう経過していくのか、どんな治療が必要で、家庭では何をすればよいのか、ということです。

患者さんやその家族と医療者とが手を携えて病気に対峙していけるよう、よい関係を作る努力をお互いに心がけたいですね。

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インフルエンザが増え始めました

2019-01-05 14:32:06 | 病気のはなし
下北地区ではクリスマスまで鳴りを潜めていたインフルエンザですが、冬休みに入って人の移動が多くなったことも影響してか、年末から発生報告が上がり始めました。
むつ病院の感染症情報では12/24~30の週に17名(うち15名は15歳以上)が報告され、どんぐりでも2名の家族内感染が見つかりました。
そして年明けの今週は、金土の2日間の診療で3名(いずれもA型)が確認されました。
職場や保育園はすでに再開されたので、そこを中心にグングン増え、さらには学校や幼稚園の三学期が始まれば、一気にブレークすることが予想されます。
インフルエンザの感染は、本来は飛沫感染(くしゃみや咳)なのですが、空気が乾燥しているとフワフワと漂い広い範囲に広がるため、湿度が低い場所では爆発的に広がるのが特徴です。
現状の暖房は乾式(水蒸気の出ない)なので、むやみに室温を上げないようにして衣服で調整し、加湿器の使用や洗濯物を干したりして湿度を上げるように心がけましょう。
マスクは、ウイルスの侵入防止効果は低いものの、感染者からの飛沫感染防止には一定の効果があること、自分の呼気の湿気を逃がしにくいことから、上手に利用することをお勧めします。
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「インフルエンザの検査を受けて来てください」は間違った指導です

2018-12-21 09:51:20 | 病気のはなし
毎シーズン問題になることですが、インフルエンザやノロが流行しているというニュースが流れると、いきなり「病院に行って検査を受けて来てください」という指導が増え始めます。
まるで「インフルエンザやノロだけが問題、そうでなければどうでもいい」とでも思っているのかという騒ぎようです。(実際に、ニュース等で流れなければ、同じ症状でも何も言われません)

確かにインフルエンザやノロは、他者への感染力が非常に強く、大きな流行をすることが分かってはいますが、発症したとしても軽症に経過する人も多く、さらには20-30%は症状の出ない不顕性感染であることも事実です。
大切なことは病名ではなく、病状です。
どんな疾患を疑い、どんな治療や対応が必要になるのか、診察でそれを見極めていくために、医師が必要と思えば様々な検査も行った上で、治療方針を決めていくのであって、学校や園、場合によっては保護者が気にしている疾患だけ検査すればいいわけではないのです。

文部科学省は「学校において予防すべき感染症の解説〈平成30(2018)年3月発行〉」において、「診断は、診察に当たった医師が身体症状及び検査結果等を総合して、医学的知見に基づいて行うものであり、学校から特定の検査等の実施を全てに一律に求める必要はない。治癒の判断(治癒証明書)も同様である。」としています。
   >>>学校において予防すべき感染症の解説はここをクリック

インフルエンザ(あるいはノロ)探しのための受診ではなく、子どもの健康を守るための受診となるように、保護者・学校や園・医療機関が協力して対応できるように、良いコミュニケーションが取れるといいですね。
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もうすぐ冬休み、食べ過ぎと運動不足に要注意です!

2018-12-14 11:09:28 | 病気のはなし
暖冬はどこへやら、毎日寒いし、雪は降るしで、冬本番になってしまいましたね。
気温の低さと中途半端な雪で屋外での運動は難しい上に、クリスマス会だ、年末年始だと、家の中で食べてばかりの生活になりがちです。
そうなると待ち構えているのが、皮下脂肪の劇的増大、そう休み太りです。
毎年年末になるとブログに書いていますが、休み太りを防ぐためには、
1.炭水化物の摂取過多に注意
「休み太りする=あちこちに余分な脂肪がつく」ですが、元をただせば過量な(消費しきれない)炭水化物を中性脂肪に換えて貯めこんだものです。
小腹が空いたと言って菓子パンやおにぎり、スナック菓子などを食べてしまうと、あっという間に炭水化物過多になってしまいますから、同じ食べるなら、アーモンドやチーズ、ヨーグルト、小魚、大豆製品など、タンパク質中心のものにしてみましょう。
2.屋内でもできる運動をして、とにかく筋肉を使う!!
スポーツのような、時間や場所、仲間などを必要とする運動が出来なくても、階段の上り下り、ペットボトル体操など、自宅で簡単に毎日続けられる運動を取り入れましょう。
「背筋を伸ばして良い姿勢でいるだけ」でも、姿勢を保持する筋肉が頑張ってくれるので、これも立派な運動です。(静的運動といいます)
そう考えれば、テレビを見たりやゲームをするとしても「ゴロゴロ寝転がって」や「背中を丸めて」ではなく、よい姿勢でなら一種の運動です。(笑)
チョッとした工夫で肥満になることを防ぐことができますから、皆さん頑張って、年明けスッキリした姿で仲間に会いましょうね。
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39~56歳男性の風疹予防接種が無料化に!

2018-12-11 11:56:26 | 病気のはなし
厚生労働省が、定期予防接種の機会がなかった現在39~56歳の男性を対象に、2019年から21年度末までの約3年間、全国で原則無料でワクチン接種を実施する方針を発表したそうです。
対象は1962年4月2日~1979年4月1日に生まれた男性で、予防接種法上の定期接種に位置付けて原則無料化されます。
ただし、ワクチンを効率的に活用するため、対象者はまず抗体検査(無料)を受け、結果が陰性だった場合に予防接種を受けることになります。
詳しいことは、正式な発表を待つことになりますが、「ワクチンうって、麻しん風しん撲滅」にようやく一歩前進です。
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安易な薬剤・サプリメントの摂取はお勧めできません

2018-12-11 09:38:29 | 病気のはなし
高校駅伝の一部強豪校で貧血治療用の鉄剤注射が不適切に使われていた問題が発覚し、日本陸上競技連盟が、高校、中学、大学、社会人の競技団体に使用実態の調査をするという報道がありました。
思春期は、成人に向かって急激に体格が変化し、ホルモンバランスが変わり、また女子では月経発来があったりなどで、鉄欠乏性貧血が起きやすい時期です。
中でもアスリートの場合には、筋肉量の増大による鉄需要の増大、汗や消化管からの鉄排出量の増加があることに加え、特に女子では体型維持のために誤ったダイエットが行われることも少なくなく、鉄摂取不足(鉄以外の栄養素もですが)になって、鉄欠乏性貧血の発生が多い傾向があります。
貧血になると、血液中で酸素を運んでいる赤血球中のヘモグロビンが減ることで体内に十分な酸素が送られず、有酸素運動の能力が低下するので持久力が下がり、パフォーマンスが低下してしまいます。
鉄欠乏性貧血になってしまった場合には、食事で積極的に鉄の含まれた食品を摂取するとともに、鉄剤を内服することで比較的簡単に改善します。
ならば、どんどん鉄を摂ればいいのではないかと考えたくなりますが、そこに落とし穴があります。
鉄を過剰に摂取して本来必要な量を超えた時、尿や便から排泄されてしまえば問題ないのですが、残念ながら鉄は排泄されずに体の各所に沈着し、肝臓や心臓、甲状腺などの機能障害を起こす可能性があるのです。
当然、鉄欠乏性貧血になっていないにもかかわらず、持久力向上などを目的に鉄剤の漫然とした投与(特に静脈注射での投与は経口摂取よりも鉄の過剰が起きやすい)をすると、そのリスクは非常に高いものとなってしまいます。
鉄欠乏性貧血が疑われる時には、医療機関で採血検査を行えば簡単に確認することができます。
また、鉄補充を行う場合でも、定期的に血中の鉄や体内の鉄貯蔵状態を確認することで、安心して鉄の適正な摂取が可能です。
パフォーマンス向上には鉄さえ入れておけばいいなどと、安易に市販のサプリメント等による鉄摂取を行わずに、心配になった時には医療機関に相談をしてくださいね。
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津軽地方でインフルエンザ流行入り

2018-11-29 12:23:59 | 病気のはなし
青森県が今日インフルエンザの流行期に入ったと発表しました。
感染症発生動向調査で県が指定した医療機関1か所当たりの患者数が1.00人を超えることで流行と判断されるのですが、先週(11月19日~25日)が1.18人とな今冬初めて上回りました。
ただし、県内全域が1.00人になったわけではなく、下の表のように、青森・弘前の津軽地区で患者数が多く、むつ地区はまだ報告0です。
とは言っても、間もなく流行期に入ると思われるので、早めにワクチン接種を受けること、体調管理に注意し、うがい・マスク・手洗いなどに心がけることなどで予防を図ってくださいね。



  ※青森県の感染症発生状況(青森県庁HP)はここをクリック
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