にれっちのつれづれ日記

本州最北端の小児科医にれっちの独り言(^^)

今年の手足口病は・・・

2015-07-28 11:16:03 | 病気のはなし
夏が来て、手足口病もチラホラと見かけるようになりました。
ただ今年の手足口病は発疹のパターンがちょっと違っているという話が聞こえてきます。
典型的には、病名のとおり口(口内炎)、手足(手のひら足の裏の水疱)がメインで、膝やお尻にも出るというパターンです。
ところが今年は、口内炎がない、手掌足底よりも腕や脚の部分に発疹が多い、といったタイプが目立っているという事です。
体のあちこちにパラパラと出た場合には、慣れた小児科医でも水痘や虫刺されと鑑別が付きにくい場合もあり、経過を見ていくことが必要になります。
それぞれの疾患によって治療法や合併症、周囲への感染の心配などが違ってきますので、安易に自己判断せずにかかりつけ医によくご相談ください。

犯人探しではなく、理由探しを

2015-07-25 14:38:19 | つれづれ
国内を見ても、世界を見ても、いや私たち一人一人の生活をみても、いろいろな問題が次から次と起こっています。
その中で様々な意見が出され、ぶつかり合い、果ては罵り合い、争いにまで発展してしまっています。
何故こんなことになってしまうのでしょう?
私には、問題が起きたときに誰が悪いかという犯人探しにばかり奔走しているからだという気がしてなりません。
確かに問題が起きたときには、それを起こした(ように見える)人がいるでしょうが、その人たちすべてが悪意を持って行っているわけでもありません。
自分としては正しいと思ってやっていることが、別の立場の人からすれば正しくないと思われていることの方が多いことでしょう。
それを互いに相手のせいにして主張し合っていても、結局のところ物事は良い方向には進まず、両者の溝はどんどん深くなっていくのだと思います。
腹立たしく思う気持ちをとりあえず横に置いて、何故そういう問題が起きたのか、システムとして見直す事が必要なのだと思います。
他人は変えられないけれど、人は変わることができる。
だからこそ、言いっ放しの伝える努力ではなく、相手を尊重しながら思いが伝わる努力が必要なのだと思います。
たとえどんなに時間や労力がかかることなのだとしても、また遅々とした歩みでしかないのだとしても、それを信じて努力し続けたいと思います。

女子学童野球チーム「青森ゴールデンボンバーズ」

2015-07-23 08:00:00 | つれづれ
県内で唯一の女子学童野球チーム「青森ゴールデンボンバーズ」が、8月8日に埼玉県で開幕する全国大会「NPBガールズトーナメント」に県代表として出場するという記事が東奥日報に掲載されました。
このチームには、むつ市から奥本萌々香さん(第一田名部小6年)、佐々木心愛さん(大畑小5年)の二人が選ばれています。
初戦の相手は昨年覇者の徳島県選抜とのことですが、持てる力を出し切ってプレイしてくれることを祈っています。

子どもの読書環境の向上を!

2015-07-22 09:31:37 | つれづれ
今日の東奥日報に出た記事を見て愕然。。。
「学校司書」配置率、本県公立校は最下位 (←クリックで東奥日報の記事へジャンプ)
主な内容としては、
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県内で学校司書配置は小学校309校中7校(2.3%)、中学校163校中1校(0.6%)
これに対して全国平均は小学校54.4%、中学校52.8%
さらに高校では57校中0校、山形など15県で100%を達成しており、配置校がないのは本県だけ。
国は小中学校への学校司書配置へ、12年度から毎年約150億円を全国の市町村に交付。
週30時間働く職員を2校に1人程度配置できる規模だが、使途にしばりがない地方交付税のため、
市町村によって配置状況に差が出ている。
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一方で昨日の読売新聞WEBでは、「大阪府知事の退職金が1,200万円で他都道府県と比べて極めて低額で議論を呼んでいる」というニュースがあり、その中で、
知事退職金最高額は青森県(4876万円)
と出ていましたが、これって一体・・・

ここ数年学校図書費用にと市へ寄付をしていますが、これでは十分に活かしてもらえているとは言えませんね。
本があるというだけではダメ、それぞれの子どもたちに合った本を選んで勧めてあげることで、子どもたちの若々しい脳はその能力を高めていくけるのですから、是非ともよい環境を整えてあげたいですよね。

熱中症は、気温より湿度が問題です!

2015-07-14 15:48:56 | 病気のはなし
いよいよ真夏の暑さがやってきて、ニュースでも熱中症での救急搬送や死亡例が毎日のように取り上げられています。
この熱中症、暑い日に起きることは間違いないのですが、それ以上に重要なのが湿度です。
湿度が高い日には、汗を十分にかいて体温をコントロールするのが難しくなるからです。
下のグラフは以前ブログアップした東京消防庁の救急要請時の気温と湿度の関連を表したものですが、湿度が上がると25℃程度の気温でも起こることがわかりますね。

特に普段から運動する習慣の少ない人や高齢者ほど、夏の始まりには暑くても汗をかきにくい状態なので注意が必要です。
熱中症の対策は、エアコンなどを使って湿度を下げる、水分・塩分をしっかり摂って汗を十分かけるようにすることが大事です。
市販のスポーツドリンクでは塩分が足りなく、糖分がやたら多いので、水で半分に薄めて、塩を1~2g入れてやるとバッチリです。
とは言っても、暑い中を無理な外出や運動をしないようにしてくださいね。

水痘ワクチンを受け忘れた3・4歳児への助成

2015-07-13 12:38:58 | お知らせ
市に要望していた「3・4歳児に対する水痘ワクチンの接種」ですが、全額助成はさすがに無理でしたが、自費接種よりは低い負担で受けることができることになりました。
概要を記載しますので、該当する方は是非この機会を逃さす接種してください!
 ●対象者: 水痘の既往歴・予防接種歴のない3歳・4歳児
 ●接種費用: 4,860円  ※接種会場(下北文化会館)で徴収
 ●接種日時: 市の乳幼児集団接種日(完全予約制)
 ●予約・問合せ先: むつ市健康推進課予防グループ 電話22-1111 内線2582
    >>> 水ぼうそう任意予防接種 実施のお知らせ(むつ市公式HPへ)

学校でライフジャケットつけて泳ぐ授業をできないだろうか?

2015-07-10 16:49:59 | つれづれ
すぐそばに海があっても水泳の授業のない学校が多いここ下北の地。
年に1回でもいいから、プールでライフジャケットを付けての泳ぎや着衣水泳の授業ができないものなのだろうか?
出来れば参観日みたいな形で親子が集まって。
そうしたら、ライフジャケットの必要性も、使い方も、子どもは勿論、大人も憶えられるよね。
スポーツ(体育)としての水泳じゃなく、命を守るための泳ぎ。

今夜は七夕ですね

2015-07-07 08:53:01 | つれづれ
今日は7月7日、今夜は七夕ですね。
天気予報に雨マークはありませんが、夜は雲マークなので、天の川は見えるかな??
皆さんはどんな願いを短冊に託しますか?
わたしは「世界中のすべての人々が安心して笑顔でいられる社会になってください」と書くことにします。
どうか願いが叶いますように。

夏がやってくる、と一緒に来るものは?

2015-07-03 15:31:07 | 病気のはなし
夏の到来とともに、全国各地でヘルパンギーナや手足口病などの夏カゼが流行し始めているようです。
いずれもエンテロウイルスによって引き起こされるもので、ウイルスのタイプによって起こりやすい症状(病気)が違います。
ヘルパンギーナの場合は、突然の39度前後の高熱と喉の強い痛みが特徴で、口蓋垂(のどちんこ)周囲に沢山の口内炎ができます。
熱は数日で下がりますが、痛みのために水分も摂りにくくなるため、乳幼児では脱水になりやすいので注意が必要です。
手足口病は、その名の通りに手(主に手のひら)、足(主に足のうら)、口(舌や頬の内側)に口内炎ができますが、時に膝やお尻にも出ます。
発熱は必発ではなく、水痘のように痂疲(かさぶた)になることも原則ありません。
いずれもウイルス性疾患なので、病気を治す(ウイルスを抑える、殺す)薬はありませんから、水分をこまめに摂らせ、ゆっくり休ませて、症状が落ち着くのを待ちましょう。
ただし、ヘルパンギーナでは髄膜炎や心筋炎、手足口病では髄膜炎や脳炎などの重篤な合併症が起きる場合もあるので、症状の推移を見ながら医療機関への受診を考えてくださいね。