カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

ディープ?石手寺探訪。

2015-10-14 12:10:25 | しゃじ
四国八十八所霊場 第五十一番札所、石手寺(いしてじ)。

四国を代表する名刹にして、珍スポット?そう言われる理由は
ひとつやふたつでは無さそうです・・・

本堂の左手横にはこんなところがあります。



国籍不明な木彫が目を引きますが・・・



「除罪苦与くぐり輪・元気再生石」と書かれています。



七転び八福神?



石手寺は四国遍路開創の寺としても知られています。その由縁は
「衛門三郎縁起」
伊予国を治めていた河野家の一族で、豪農であった衛門三郎という者が
居た。三郎は権勢をふるっていたが、欲深く、民の人望も薄かったと
いわれる。ある日、みすぼらしい僧が門前に現れ托鉢をこうたところ
その僧が弘法大師とも知らず、追い返してしまう。
弘法大師はこの地を通過されたとき、この男の評判を聞き、悪人を善心に
立ち帰らすのは出家の本分と、托鉢を行い彼を救おうとしたのです。
何日か通い続けたところ、遂に三郎は竹ほうきで大師の眉間に打ちかかり
ました。大師が鉄鉢で受け止めたところ、鉄鉢は八つに砕け散りました。
三郎には八人の子がいましたが、どういうことか、その翌日から子供達は
次々と急死。「八子他界は不憫なこと」と、大師は一夜で八塚を築かれ
菩提を弔られました。
八人の愛する子供を亡くした衛門三郎は、今までの数々の行いを悔い改め、
高僧にお会いして謝罪しようと四国遍路の旅に出たのです。
家を捨て身を忘れ四国を回ること二十回、いつしか三郎の姿はあの薄汚い
僧に似てきます。そして遍路を重ねるにつけ人の心の大切さを学びます。
それでもどうしても大師に出逢うこと叶わず、二十一回目は逆に回って
みますが、遂に阿波の国焼山寺にて倒れてしまいます。
息も絶え絶えの三郎の枕元に突然弘法大師が現れ「よくぞ修行し改心した
望みがあればかなえよう」と言うと、三郎は「領主として生まれ変わって
人を助けたい」と泣き伏しました。
大師は路傍の石に「衛門三郎再生」と刻み、左手に握らせたところ三郎は
眠るがごとく安らかに息絶えたのでした。
時が過ぎ、伊予の国の領主である河野息利に長男が生まれます。しかし
この若君は左手を堅く握ったまま開くことをしませんでした。
若君三歳の春、当寺(この時は安養寺)にて祈願したところ、手を開かれ
その中から「衛門三郎再生」と書かれた石が現れたとされています。
これより安養寺は石手寺と改め、四国遍路開創の寺となりました。
現在もその石は宝物館で見ることができます。
※伝承なので物語は微妙に異なる部分があるようです。


さて、いよいよディープさの本番?マントラ洞窟へと向かいます。



金剛界と胎蔵界を体感できるという・・・



入り口で中を覗き込んで躊躇される方も居られましたが



入る前から何だか怪しいですからね、無理もない。(^_^ゞ



用意されているお賽銭箱に指定の100円を入れて・・・



入るとすぐに現れるのが、やはり手作り感満載のトーテンポール風
不動明王かな?
右手にも通路があります。右に行くと四国八十八カ所霊場洞内巡礼。
その先には弘法大師修行場となっていますが、ほんとうにここで
修行されたのかどうだか・・・
とりあえず正面の通路を進むことにします。



通路を2分するようにパイロン、いや、お地蔵さんが並んでいて
ロープが張られています。洞内はほとんど明かりも無く、真っ暗!
足元も見えない状態です。写真は後で増感しているので見えている
ようですが、実際は探り探りのような・・・



ストロボは使わないようにしようとしましたが、そんなレベルの
暗さじゃありません。カメラのAF補助光照射でもピントがつかめず
シャッターが下りないことしばしば。



途中、薄明かりの中で説明や仏像群を見ることが出来ます。
先を行った家族連れ、子ども達の騒ぐ声が響きます。
アトラクションとしては充分な刺激があったものと・・・(^_^ゞ



結構長い、延々と続いた暗闇の世界からやっと解放されそうです。
出口が見えてきました。その手前には壁画が、暗くて良く見えません。



「地底マントラ」出口もそれなりの演出が。地底と言っても
ほとんど平坦なんですがね・・・




出たら途端に、普通にクルマが走れる生活道路?です。
ここからもよく見えます例の「日中友好弘法大師」。

ディープな地底マントラを体験して、後は引き返すだけ・・・
いえいえ、そんなことでは済みません、このお寺。
道路を隔てたところに「奥の院」が待ち受けています。



その入り口は巨大閻魔像が鎮座したゲート、Welcom maha yenmar・・・
割れてしまって後が読めない英語表記も・・・国際的な感じもしますが
これで良いのやら?

しばらく荒れた庭の小径を歩き進むと、突如見えて来るのが・・・



なんじゃこりゃ? これが奥の院?唖然。(゜〇゜;)



「マントラ塔」と呼ばれているらしい国籍不明な仏塔?
見た人はUFOとか巨大カボチャとも・・・
黒い斑点を書き込めば草間彌生せんせのアート作品になりそう。
パンフレットには永代供養塔とも書かれているので、納骨堂?

当然中に入れるようで、見た方のレポによると天窓ステンドグラス、
シャンデリアが吊られていて2階建て。
おびただしい木彫りの仏像などなど、何とも言えない空間のようです。
入ろうとも思わなかったのですが、今は改装中で入れなかったとか。



サンスクリット文字にカタカナのルビ付きの石塔、その下は仏足石?
何と言っても馬鹿でかい手が!中にはおびただしいビー玉・・・

ここはもう現代アートの展示場?周りの回廊には五百羅漢の木彫り像。





断食修行中のブッダかな?






昼間でも何処かへ連れ去られそうになる空間、夜には来たくないね。







なんとこの場所の横には幼稚園が!(石手寺が経営している)
と言うことは園児の通園路?


〈・・・〉


さて、裏石手寺はこれくらいにして(実際はもっといろいろあるみたい)
またマントル洞を通って表の石手寺に戻りましょう。















ふぅ~ッ、結局、分かれ道の先、弘法大師修行の場には寄らず・・・
他にも見逃したもの多数?

ここに入る前にチラッと見えた、名刹には不相応な建物へと急ぎます。

疲れたので次回にね。(-。-;)



2015.9/22、石手寺にて。