京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《滋味六根(じみろっこん)》

2010-10-25 | Weblog
六根というのは、眼・耳・鼻・舌・身・意のことで、全てが料理と深く関わってます。

眼で味わうとは、周りの景色、露地、調度品、器と料理の調和と色彩…。

耳で味わうとは、周りの音、釜の湯の煮えた音(松風)、川のせせらぎ、木立の風の音、雨音…。カリッ・サクッなどの噛む音やうどん・蕎麦を啜る音。

鼻で味わうとは、お香の匂い、焼いたこうばしい炭の匂い、おだしや料理の香り、山椒や柚子などの香り…。

舌で味わうとは、鹹・甘・辛・苦・酸の五味。

身で味わうとは、料理の唇に触れるやらかさや食感、噛む感覚、飲み込む感覚、料理や器の肌に触れる温度や質感…。

意で味わうとは、亭主の意図や心遣い、素材や料理や器に込められた意味や心くばり、一緒に食事をする人…

などのことで、「滋味六根」とは、滋味深く繊細な料理や、そこに込められた心に出会ったときには、六根を研ぎ澄まして味わうことが大切。という意味合いで、ぼくが、近頃よく使うことばです。

嵐電・嵐山駅のぼくの監修店のパネルも、間もなくこの書を掲げる予定です。

《料理教室》

2010-10-25 | Weblog
本日は、料理教室の開催日です。

「ぐじの酒蒸し」に、ぜんまいの湯葉巻きと壬生菜。
「烏賊の紅葉和え」とオクラの味噌漬け。
「鰺の干物」と大根おろし。
「焼き豆腐とおあげさんの夫婦炊き」。
「牛肉葡萄酒煮」と三ツ葉。
「根深ごはん」と「胡瓜浅漬け」。

以上のお献立で、まずレクチャーしてから、板場で全料理のデモンストレーションの後、一品ずつ出来たてをご試食いただきます。

皆さん、全てのお料理をお喜びいただきまして、良かったなぁと思っております。
干物や糠漬けも、是非とも御家庭でやっていただきたく思っております。
料理教室の方々には、お櫃に入れたご飯の美味しさや、昔ながらの滋味深い煮炊きもん、器のもつ役割の重要性なんかも、おいおいわかってきて下さいまして、とても嬉しく思っております。