福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

底辺大学院生

2007-03-27 00:30:00 | 大学院時代をどう過ごすか

01_69これは実に面白い。笑いが止まらないし、涙も誘う。

若い人に推薦されて読んでいる本が、豊島ミホ著『底辺女子高生』(幻冬舍)です。秋田の田舎の女子高生の下宿生活をイラスト入りで紹介しています。若さ故の未熟さや弱さ。そして、地味なフツーの高校生活にも、キラキラとひかりかがやかせているのです。

東京に生まれ住んでいる若者には理解できないかもしれませんが、雪国では高校生でも下宿をしなければならないことがあります。特に山間部に住んでいると、通学圏内に高校がないことがあります。また、雪深い季節になると、公共交通機関が頻繁に麻痺してしまうこともあります。こうした事情等で、親元から離れて高校の近くに下宿するケースがあるのです。たいていは、十数人が住める下宿屋で、賄い付きだったりします。

02_37『底辺女子高生』のなかで、結構受けたのが、「綿入りはんてんを着た女子高生」のイラストです。私が大学生の頃は、はんてんを着て授業に出席する学生がいましたが、最近の北大ではあまり見かけませんね。みなさん、オシャレ系になって、ちょっぴりさびしいかな。

寒いとき、研究室でも、綿入りはんてんを着ている『底辺大学院生』は、大歓迎です。ただし、微生物やDNA/RNAを扱う実験のときは、綿入りはんてんを脱いで白衣に着替えてネ!

<追記>
今、豊島ミホ著『檸檬のころ』を読んでいるのですが、この作品は、映画化され、今月末からロードショーとのこと。