福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

盲目的な若さ

2007-03-20 13:54:34 | 旅行記

日本からのパリ便では、なぜかほとんど眠ることができませんでした。退屈しのぎに、機内映画『武士の一分』を見る。殿様の食事の毒見役の武士がツボガイの毒見で毒にあたり、盲目になってしまう。その後の夫婦のやるせない出来事を描いたもの。古い因習を解き放すには、新しい時代への若さが必要なのか?

『武士の一分』のラストシーンは、いくら凝視しても画面が歪んでしまうのは私だけでしょうか? 隣の席の乗客に見られないように努力。水分が不足したので、ペットボトルの水で喉を潤し、さあ、次は何にしようか?

音楽チャンネルを回していたら、Jポップ・クラシックスで60年代、70年代、そして80年代の特集。時代をおって聴き流す。60年代には、『青年は荒野をめざす』(ザ・フォーク・クルセダース)。うーん、やはりクラシックですね。70年代の最初の曲は、なんと『虹と雪のバラード』でした(この話題はしつこくなっているので、今回で終了!)。『学生街の喫茶店』(ガロ)や『迷い道』(渡辺真知子)というもありました。80年代は、『夢をあきらめないで』(岡村孝子)や『My Revolution』(渡辺美里)でしょうか。

07031901定刻より30分早くパリのシャルルドゴール空港に到着。寒波が来ていて、気温が4℃とか。札幌よりは、はるかに暖かい。ブレーメンへのフライトに乗り換え。定刻通りの出発でしたが、急に雨が降り、30分遅れる。

07031902低気圧が張り出している空を、50人乗りのジェット機は飛行。時々ガタガタと揺れますが、ブレーメンに近づくと晴れ間が見えて来ました。ふと気がついたのですが、風力発電機の数が12年前に比べて急増しています。

07031903ブレーメン国際空港に到着すると、空港内のお店が増えているし、格段に交通の便も良くなっています。空港から研究所までの車窓からは、新しい建物が随所に増えていることがわかります。特に、ブレーメン大学周辺は新しい建物が林立し、以前の牧歌的な風景が霞み、近代的な雰囲気を漂わせています。

「ああ、変わったなあ」と思うことは、我が身が加齢したことを意味しています。つまり、盲目的な若さを失って来ていること。今、ひたすらに、アンチエージング策を考えているところです。