ある編集者から原稿の督促が来てしまいました。すっかり締切日を失念していたと言う次第です。お恥ずかしい。緊急に対応しなければならない案件が重なってしまうと、大失態を招くおそれがあります。要注意!
原稿書きも、筆がのるときもあれば、そうでないときも。遅筆で有名な小説家と言えば、井上ひさし。彼の作品のなかから、印象的なひとつをあげるとするならば、『四千万歩の男』でしょうか。江戸時代の地理学者「伊能忠敬」を題材にした小説。歩測で緻密な日本地図を作り上げたことで知られていますね。小説では、蝦夷地でのあれこれが描かれていて面白い。この小説を通して、当時の蝦夷地の自然や文化などを想像してみてみるのも良いかもしれません。エピソードのなかでも、興味がそそられたのは、伊能忠敬と間宮林蔵との関係。小説のなかでは、間宮をちょいワルとして描いています。
それにしても、歩測で正確な地図を作り上げるのは至難の業だと思います。それは、試してみると明らかです。南極観測隊員になるためには、いくつかの訓練を受けなくてはならないのですが、その一つが冬の乗鞍高原でコンパスと歩測で目的地に辿り着くこと。道なき雪原を掻き分けて行かなければならないのですが、まさに、小松左京原作の映画『復活の日』の主人公(草刈正雄)のようです。ヘトヘトになって辿り着いた場所は、数百mも目標からずれてしまったのです。
あの冬期総合訓練から早2年。先週、この11月末から出発する第49次隊の訓練があったとのこと。どんな方が隊員になられるのでしょうか?
そんなことを考えていたら、国際南極大学担当のAさんから、提出すべき書類の督促が届く。
いよいよ、難局にさしかかりました。うーむ、ブログを書いている場合でないな。