英文讀解自修室

  - in the historical Japanese kana/kanji orthography

・英文讀解のヒント (29) 《would/used to》

2015-07-08 | 英文讀解のヒント

・英文讀解のヒント (29) 《would/used to》

1  次の英文を音讀または默讀しながら意味をとらへ、下線部については意味を日本語で言つて、または書いてみませう。(※讀み方がわからない語はあとで辭書で調べておきませう)

  I won 5-2 when I dominated an opponent; I won 2-1 or 3-2 when I was lucky, and lost 3-2 or 4-3 when I was less lucky. If I got the first takedown, I could usually win; if I lost the first takedown, I was hard-pressed to recover ―― I was not a *come-from-behind man.  I was, as Coach Seabrooke said, “halfway decent” as a counter-wrestler, too. But if my opponent was a superior athlete, I couldn’t afford to rely on my counter-moves to his first shots; my counters weren’t quick enough ―― my reflexes weren’t quick enough.  Against a superior athlete, I would take the first shot; against a superior wrestler, I would try to counter his first move. “Or vice versa, if it’s not working,” Coach Seabrooke used to say.  He had a sense of humor.  “Where the head goes, the body must follow ―― usually,” Ted would add.  And: “An underdog is in a position to take a healthy bite.”

*come-from-behind: 逆転の、逆転が得意な

(40 宮崎大學 2013 8パラ; 2014年4月25日掲載)

 

2  下線部の解説

2.1  would / used to [jú:stə]: would は「過去の習慣(的行爲)」を表はし、「(よく)~したものであつた」の意味。used to は「過去の習慣(的行爲)や過去の(繼續的)状態」を表はし、「以前は(よく)~したものであつた」「以前は~であつた」といつた意味を傳へます。

  would は話し手の主觀で昔を囘想する氣持が強いのに對して、used to は過去のできごとを客觀的に述べるのに適してゐるとされます。would が「過去の不規則で反復される習慣」を表はし、often や sometimes などの副詞を伴ふことが多いのに對して、used to は「規則的」な印象を傳へ、長期にわたる習慣的行爲や状態を表はします。また used to はしばしば現在と過去との對照を示し、「現在はさうではないが」といふ含みが感じられます。(※ used to が a discontinued habit を表はす時には would で置き換へられない、と記す文法書もあります)

■諳誦例文

27  I would cycle to school on fine days.

       晴れた日には自轉車で學校に通つたものだ。

28  I used to smoke.

       以前は喫煙してゐた。

29  There used to be a green field here.

       以前はここに野原があつたものだ。

※would は行爲者の意志を感じさせるところがありますから、状態の變化を傳へる時にはふつう使はれません。

 

3  意味把握チェック

  相手を壓倒してゐる(/相手より優勢のとき)には5對2で勝つた。運が良いときには2對1か3對2で勝ち、それほど運が良くないときには3對2か4對3で敗れた。私が最初のテイクダウンをとれば、たいてい勝てた。最初のテイクダウンをとられると、それを取り戻さうとして苦しんだ――私は逆轉が得意な選手ではなかつたのだ。Seabrooke コーチが言ふやうに、私はレスリングの對戰者としては「halfway decent(まあまあ/そこそこ/中途半端に良い)」なのでもあつた。しかし對戰相手が優れた竸技者であれば、相手の最初の一撃に對して迎へ撃つ動きをあてにする(/に頼る)ほどの餘裕はなかつた。私の反撃はすばやさが足りなかつた――反射的な動きが十分にすばやくなかつたのだ。(運動能力の高い)優れた竸技者に對しては、私は最初の一撃を加へようとしたし、レスリング巧者に對しては、相手の最初の一撃に反撃しようとした。Seabrookeコーチは「效きめがなければ、逆にするんだな」と言ふのが常だつた。彼はユーモアを解する心の持ち主だつた。「頭が行くところには身體がついていくはず――普通はな」と Tedは附け加へたものだつた。それに、「弱い犬はからだに良い餌を食へる立場にあるんだ」とも。

 

4  意味把握チェックの下線部を參考にして、元の英文に戻してみませう。

 

※下線部以外の解説については上記日付のブログ記事をご參照ください。畫面右の Back Numbers で該當の月・年をクリックし、Calendar で該當日をクリックしてご利用ください。

 

※私用により7月17日までブログ掲載を休みます。 でゞむ子拜