キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

ワインの熟成Ⅱ

2007年05月29日 | Weblog
昨夜はオリビエと金沢でワインディナーパーティー、奴は金沢の女性に囲まれてご満悦、和装で来ていただいたフードナビゲーターのしもおきさんありがとうございました。紅灯の巷にたぼを探しに行くこともなく日本の情緒を味わうことが出来、会場の片づけをしたあとバーでモヒートを一杯いただきとてもおとなしくホテルに戻りました。本人は『俺ももう46になり年だよ、若い頃のようにバカをやれなくなったよ』とのことですが、いえいえ年のわりにかなりバカだと思いますがね。

さて昨日の話の続きですが、その後、ボルドーの有名シャトーが作っている赤のテーブルワインをケース買いして同じことを試み続けたのですが、やはりケース中他より美味いのが数本存在するのです。このメーカーのワインは漏れでは無く良品なのですが、それでも液面は高低があります。当然低いものから飲んでゆきましたが、この場合は原則的に液面が低いもののほうが美味なワインが多かったです。しかしながら数ケース飲み続けてみると、液面が低い場合は滓が多い場合が多く、味わいの決定要素は液面ではなく滓の多さに関わることを突き止めました。滓が多いというのは瓶詰めしたときのワイン濃度が均一なら、液中酸素濃度が高くなる要素が大きい固体ほど熟成が早まり、結果として美味に感じたということでしょう。

ワインの飲み頃を判断するのはとても難しいことです。同じ誕生日でもこれだけ成長に差が有るわけですし、育った環境が悪ければ直ぐに駄目と言えるかというと、そうとも言い切れず、途中から持ち直して奥行きをもった厚みのある個性に成長してエリートより面白みが出てくる場合もあるのです。出自と成長環境により異なった配慮と対応が必要になってくるわけです。じゃあどうすりゃ良いんだというと、経験を積むこと、感受性を磨き小さなサインを見落とさない柔軟で繊細かつ注意深い感性と観察眼を持つこと、勘を磨くことなどの修業が効果があることは間違いありません。美しいものがわかることと、美味いものにありつけることは同じことなんです。
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