不思議なことが起きる、東京の下町 アカシア商店街。。。昭和という時代が残した”かたみ”の歌が、慎ましやかな人生を優しく包む、7つの奇蹟を描いた連作短編集。
こんなことがカバーの裏表紙に書いてありました。
そそられて読み始めたら


幽霊の話・・・? ホラー・・・?
まずいですね。

家族の誰かが帰るまで、夜は遅くまで一人です。当たり前です。・・・それまでに思い出したとしたら


でもここはマンション!幸い上下左右に人が居ますから・・・と、すがる気持
いい年しておりますがビビリです。特に幽霊やお化けの類は超苦手です。
宿泊先のトイレがなが~い廊下の先の端にあるところには、昼間でも一人で行けません。バッカじゃない?と思われてもいいんです。その通~~~り!なんですから・・・こうなったのには訳がありますからいいんです。

で、本に戻ります。確かに幽霊が居ます。でもビビリでも不思議と怖くはないのです。読みはじめに躊躇したにもかかわらず、夢中。
帯に涙腺崩壊なんて書いてありました。崩壊はしませんでしたがホロリくらい。。。全編、あたたかい何かが感じられました。
夏の落し文

・・・事情のある優しい兄は、弟に
「優しくされて嬉しいと思ったら、お前も誰かに優しくしてあげろよ。そしたらいつか、世界中のみんながやさしくなるから」
わかってはいるのですが、自分を安定した場所に置いておくって事!なかなかむずかしいです。優しい時ばかりではありません。
妬んだり、ひがんだり、揶揄したり、差別したり、時には言葉の暴力だったり・・・身近に注意をしてくれる人が居ればいいのですが、類は友を呼ぶ ですか・・・
優しい人の周りにはきっと優しい人たくさんが居るはずです。
別の話では、「生きている人間が知っていることなど、とてつもなく広い世界の一部に過ぎないのだろう・・・」
連作短編集・・・?なるほど全部繋がっていました。あーあの時の、えーあの時の・・・そうだったのね。
朱川湊人さんって直木賞作家でした。その筋の人が選ぶ何とか賞、この賞の事も良く知りません。
でも、棚に並んでいる本より、まず積んである本、そして本屋さんのポップ。。。本屋さんもその筋の人でしたね。
そしてこの本も積んでありました。たくさんの積んである本の中からいらっしゃいましたね・・・私のところに。
今年読んだ本の中で いちばんっ!

そして
