Soaking wet!


  とりあえず初日は満員御礼、観客の反応は上々(拍手と喝采と爆笑の渦)、カーテン・コールは総スタンディング・オベーションという大成功に終わりました。

  日本の観客に慣れてるアダム・クーパーは想定内的な表情でしたが、コズモ役のステファン・アネッリ、キャシー役のエイミー・エレン・リチャードソン、リナ役のオリヴィア・ファインズは気圧されたような、戸惑ったような笑顔を浮かべ、映画会社社長シンプソン役のマックスウェル・コールフィールドに至っては、驚きを通り越して呆れた顔をしていました(笑)。

  アダム以外のキャストは、日本での公演に参加するのははじめてなようなので、日本の観客にこんなにウケるとは思ってなかったんでしょう。

  初日ということもあり、観客の中には招待客(←つまりこの作品に興味があるとは限らない人々)が数多くいただろうと思います。しかし意外なことに、観客の反応はとにかく良いの一言で、同じ観客の私も心中びっくりしていました。言葉がネックになるだろうと思っていたのです。でも、結局のところ、言葉はさほど重要ではありませんでした。キャストの演技と歌と踊りで充分に楽しめたからです。

  2012年3月に観て以来2年半ぶりですが、この作品はストーリ構成と脚本が本当によくできていると実感。演出も振付もすばらしい。照明もすごく効果的ですね。

  アダム・クーパーのパフォーマンスは、踊りの面はまだ本調子ではないように思いました。舞台への出演からしばらく遠ざかっていたことが原因でしょう。もっとも、彼のことですから、日を追うごとにどんどん良くなっていくと思われます。前回の来日公演『兵士の物語』もそうでしたから。1週間後にはあの強烈なオーラを発散する動きを取り戻していることと思います。

  言葉はさほど重要ではなかった、と上に書きましたが、今回は字幕の日本語がすばらしいです。言葉が重要なシーンや歌の訳ほど秀逸でした。リナの発声練習シーン、ドンの発声練習シーン、"Moses Supposes"などは、なるほど、そうきたか!と唸るほどの名訳でした。

  今日は前列のほうで観たので、もろに水をかぶりました。3列目までは確実に水がかかります。4、5列目も水しぶきが飛んで来ると思います。水がかかる可能性のある列の席には、各席にビニール・シートと注意書きがあらかじめ置いてあり、また事前にスタッフの方からも説明を受けました。

  でも、濡れるのが嫌なら、はなから前列の席などは買わないので、存分にアダムが蹴り飛ばす水の直撃を喜んで受けました(←ちょっとM)。

  今日は外は雨、屋内も雨で、すっかりびしょぬれになりました。コートとセーターとスカートを干しています。なんと良いお天気の日だったことでしょう。


  付記:会場の東急シアターオーブは、渋谷駅前の渋谷ヒカリエ11階にあります。東横線旧ホーム跡前から伸びている連絡通路を通れば、渋谷駅構内から直にヒカリエに行けます。ヒカリエ内に入ったらエレベーターで11階に行くことになりますが、11階にあるのは劇場入口で、入口に着いたら更にエスカレーターあるいは階段で上の階に行かなくてはなりません。けっこう歩くし時間かかります。なので、遅くとも開演30分前には渋谷駅に着くようにするほうがよいと思います。

コメント ( 12 ) | Trackback ( 0 )